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創るセンス 工作の思考 の商品レビュー

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58件のお客様レビュー

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2010/06/10

著者が書いている通り、特に深い考察の末に書かれた文章ではないということは、最後のまとめでよくわかる。 いわゆる文章の全体的な完成度、まとまりとしては、正直「もうちょい」感があるが、断片的な内容としては、とても共感できる部分が多かった。 特に印象深かった一文。 「レシピや設計図の...

著者が書いている通り、特に深い考察の末に書かれた文章ではないということは、最後のまとめでよくわかる。 いわゆる文章の全体的な完成度、まとまりとしては、正直「もうちょい」感があるが、断片的な内容としては、とても共感できる部分が多かった。 特に印象深かった一文。 「レシピや設計図の数値などは、かなり詳細なデータ化によって、再現性や精度を高めることは可能だが、それは単に『コピーの解像度』の問題であって、ものづくりのセンスではない。」

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2010/05/30

1章 ・ものを作るときに予期せぬ問題は必ず起こる ・ばらつきを知る ・他人がわからないことを理解することがわかるということ 2章 ・慌てない→精神的に安定していること  時間的余裕を作る ・誤差を知ること ・設計はあくまで目安に過ぎない 3章 ・悲観してかかる姿勢 ・抽象に本...

1章 ・ものを作るときに予期せぬ問題は必ず起こる ・ばらつきを知る ・他人がわからないことを理解することがわかるということ 2章 ・慌てない→精神的に安定していること  時間的余裕を作る ・誤差を知ること ・設計はあくまで目安に過ぎない 3章 ・悲観してかかる姿勢 ・抽象に本来の価値がある 4章 ・楽しさは自分で作るもの ・好奇心は目覚めるもの 5章 ・ものを作ることは「凄さ」を見つけること,「凄さ」を形にすること

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2014/10/26

[ 内容 ] かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。 しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。 このような変化の過程で失われた、大切なものがある。 それは...

[ 内容 ] かつての日本では、多くの少年が何らかの工作をしていた。 しかし、技術の発展で社会が便利になり、手を汚して実際にものを作るという習慣は衰退し、既製品を選んだり、コンピュータの画面上で作業することが主になった。 このような変化の過程で失われた、大切なものがある。 それは、ものを作ったことのない人には、想像さえつかないものかもしれない。 「ものを作る体験」でしか学べない創造の領域、視覚的な思考、培われるセンスとは何か。 長年、工作を続けている人気作家が、自らの経験を踏まえつつ論じていく。 [ 目次 ] 1章 工作少年の時代(最後の工作少年;TVゲームとパソコンの登場 ほか) 2章 最近感じる若者の技術離れ(心配する能力;理科離れとは? ほか) 3章 技術者に要求されるセンス(コツとは何か;どうしても必要なセンス ほか) 4章 もの作りのセンスを育てるには(なにもかもがつまらない?;楽しさは自分で作るもの ほか) 5章 創作のセンスが産み出す価値(作品の価値;ほかにはないもの ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/04/22

工作好きな私にとっては、内容にも納得がいく書籍でした。内容は工作文化に関する事です。著者と私は14歳程度離れていますが、育った社会環境が似ていたのか、懐かしくもありました。 自分時間を増やし、散らかした工作の続きをしたいこのごろです。

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2010/03/23

物を作ることに対する著者の思いが分かりやすく綴られている。私も工作が好きだが、自分よりも上の年代の方々の方が高度な工作を体験されていると感じていたが、これほどまでに年代による差があるとは思わなかった。著者は時代背景を理由に挙げ、個人の責任ではないと言明しているが、このまま放置して...

物を作ることに対する著者の思いが分かりやすく綴られている。私も工作が好きだが、自分よりも上の年代の方々の方が高度な工作を体験されていると感じていたが、これほどまでに年代による差があるとは思わなかった。著者は時代背景を理由に挙げ、個人の責任ではないと言明しているが、このまま放置しておくことで技術者のレベルの低下が不可避であることは自明であろう。子どもの将来を憂うならば親が手本を示さなければならないという思いをいっそう強くさせられた。

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2010/03/22

以前、ものを作る仕事に就いていた。後輩を指導して、ものをどう作るのかを教えていたこともあった。その際に毎回思っていたのは、自分がもの作りに悩んでいた時の環境と、他人のそれとはずれがあることだった。その差をどう埋め、どう指導していくかを常に気にしていた。「創るセンス 工作の思考」は...

以前、ものを作る仕事に就いていた。後輩を指導して、ものをどう作るのかを教えていたこともあった。その際に毎回思っていたのは、自分がもの作りに悩んでいた時の環境と、他人のそれとはずれがあることだった。その差をどう埋め、どう指導していくかを常に気にしていた。「創るセンス 工作の思考」は、もの作りとは結局どういうことか、というのを簡潔に説いた本である。著者のブログにて時たま見受けられたものがこの本1冊に凝縮されている。

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2013/06/18

とても前向きになれる本だった。 自分の手で工作することは、自分の人生を自ら作っていくということである。 今はメーカーやメディアが、新しい娯楽を考え出しては世間に提案している。 無数の娯楽がいくらでも自分の方を向いていて、 僕らはこれらの作られた娯楽を選別してこなしてい...

とても前向きになれる本だった。 自分の手で工作することは、自分の人生を自ら作っていくということである。 今はメーカーやメディアが、新しい娯楽を考え出しては世間に提案している。 無数の娯楽がいくらでも自分の方を向いていて、 僕らはこれらの作られた娯楽を選別してこなしているに過ぎない。 個性や趣味が、この選別の仕方によって括られてしまう。 つまり個性や趣味は、誰かが作ったものによる世界に過ぎない。 テレビやインターネットが分かりやすい例で、 自ら選択しているように見えて、 実は誰かが作った楽しいことを受け取っているだけである。 工作とはその逆であり、自ら楽しいことを作っていく。 同時に楽しくない場面(苦労など)も自ら作り出すため、思考が発生する。 その思考の仕方が個性であり、この活動が趣味と言える。 そして自分の持つ創造性に基づいて、新しいものを作るという体験は、 自分の人生そのものであるということだろう。

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2010/02/22

技術のこつ・衰退を憂える森博嗣。実際に「物」を使って手で作るということが減っているから確かに困ることも多いと思う。 技術を数値化して平均的な物はできるかもしれないけれど、独創的と呼ばれるような物はできないんだろうなと思ったし、今のトヨタ・ホンダ・ソニーの衰退はこういう所から始まっ...

技術のこつ・衰退を憂える森博嗣。実際に「物」を使って手で作るということが減っているから確かに困ることも多いと思う。 技術を数値化して平均的な物はできるかもしれないけれど、独創的と呼ばれるような物はできないんだろうなと思ったし、今のトヨタ・ホンダ・ソニーの衰退はこういう所から始まっているのではないかとも思えてしまった。 プログラマとして設計だけできればいいという人も多いかと思うんですが、やはり作ってみないとだめですよ。その上でプログラマも工作者ではない。 その点、Makeなどでいろいろ経験してみるのもいいのかもしれない。

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