金曜のバカ の商品レビュー
何だろう、この感じ・・・とにかく越谷さんはやっぱり好きだ。この短編小説、恋はひとつもうまくいっていない。星とミルクティーはうまくいってるのかもしれないけど。そういったところが、本当まさに青春って感じがした。「この町」「ゴンとナナ」が好きでした。
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サックサク読める短編集。バカで、恥ずかしくて、ムズムズするような青春が繰り広げられる。流星群の話は個人的にオススメ。
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高校生だからこそできる思い込みと暴走と描いた、青春小説掌編集。越谷オサムらしい作品。 深さが足りないという気もするが、深く考えずに突っ走るのも若者だからこそ。まぁ、若気の至りとはこんなもんである。薄っぺらくてほろ苦くて…でも、なんだか良い感じ。 表題作に出てくる引きこもりからの変態は、好きになれないし、最後エエ感じの人にしてしまうのも、好みではない。これを表題作にせんでもエエのになぁ。 個人的には「星とミルクティー」「この街」「僕の愉しみ、彼女のたしなみ」の3作が好き。ワンパターンと言えばワンパターンなんだけど、こういうの読みたいから越谷作品を読んでるわけで、需要に一致しているのだ。 最後に掲載されている「ゴンとナナ」は2つの視点が美味き機能していないのでは?と思った。全部ゴン視点で描いた方がすっきりしそう。
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護身術教室に嫌々通う女子高生と偏った思考がリアルな二十二歳の変質者のバトルの日々や、恐竜博でデートをしつつ恐竜オタクを隠す男子高校生等、高校生の男女の青春が自然色で描かれる。吹奏楽部を辞めたホルン吹きと彼女に戻るよう説得する後輩男子の話の後半の、恋愛事情に身も蓋もない老犬目線に温...
護身術教室に嫌々通う女子高生と偏った思考がリアルな二十二歳の変質者のバトルの日々や、恐竜博でデートをしつつ恐竜オタクを隠す男子高校生等、高校生の男女の青春が自然色で描かれる。吹奏楽部を辞めたホルン吹きと彼女に戻るよう説得する後輩男子の話の後半の、恋愛事情に身も蓋もない老犬目線に温かみがあった。
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全編通して、皆が皆、なにかしらのバカ。表題の「金曜のバカ」は物語として何事もないエンドを迎えたが、現実にあったらと思うと主人公のお調子者っぷりに恐怖すら覚える。「この町」では中学高校生の頭の中ってこんななのか・・と思う。好きなのは「星とミルクティー」「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」...
全編通して、皆が皆、なにかしらのバカ。表題の「金曜のバカ」は物語として何事もないエンドを迎えたが、現実にあったらと思うと主人公のお調子者っぷりに恐怖すら覚える。「この町」では中学高校生の頭の中ってこんななのか・・と思う。好きなのは「星とミルクティー」「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」。つい寒い星空を見上げたくなるし、冬に読んだらもっと違う気分が味わえる気がする前者。オタク気質の人が読んだら共感できる後者。理解してくれる人に出会った時の高揚感に覚えがある人は「わかる、分かる!」となるはず。
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越谷さんの作品はほんわかしていて大好き。 短編集はあまり好きではないんだけど、この本は面白かった。
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5つの短編集。高校生目線の軽く読める作品たち。 「金曜のバカ」みたいなのは結構好きだな。 君たち二人はなにをやっているのだ、って感じで。 ほんと、バカだねぇというのがいい。 「星とミルクティ」は 高校生の時に流星群を見に行ったら、未来から来た 自分の娘に会ってしまった、という話だと私は思ったのだけれど。 でないと、ちょっと気になる女の子の名前を娘につけられるなんて 母親としては複雑だもの。 ほかの作品も高校生らしさがたくさん出ていて、 楽しかった。
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短編だと思わずに読んでいたので 最初は、物語が急ぎ過ぎじゃないかと思った。 しかし、さくっとラストまで持っていくあたり なかなか悪くない。 「ゴンとナナ」のゴンの語りが一番よかった。 「陽だまりの彼女」を読んだときに 残された人を思うと切なくて、いっそ出会わなければとさえ思っ...
短編だと思わずに読んでいたので 最初は、物語が急ぎ過ぎじゃないかと思った。 しかし、さくっとラストまで持っていくあたり なかなか悪くない。 「ゴンとナナ」のゴンの語りが一番よかった。 「陽だまりの彼女」を読んだときに 残された人を思うと切なくて、いっそ出会わなければとさえ思ったけど ゴンの胸の内を聞くと、心が凪いでいった。 そうか、出会わなければこの切なさもなかったんだもんね。
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短編集とは思わず購入。5つの短編が収録されている。 それぞれに異なるストーリー、異なる視点で書かれているがどれも非常に読みやすくよかった。次は、この著者の長編小説を読んでみたくなった。
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主に高校生目線。恋をスパイスに、でも甘すぎず、切ないけれど後味爽やかな王道の青春短編小説。 女子高生と変質者(?)が金曜日に戦うへんてこなストーリー・・・「金曜のバカ」 変わった話だけど、インパクトがあって掴みには最適。 いけないバイト的なことを想像させる書き方がちょっとし...
主に高校生目線。恋をスパイスに、でも甘すぎず、切ないけれど後味爽やかな王道の青春短編小説。 女子高生と変質者(?)が金曜日に戦うへんてこなストーリー・・・「金曜のバカ」 変わった話だけど、インパクトがあって掴みには最適。 いけないバイト的なことを想像させる書き方がちょっとしつこすぎて逆効果。 「また、星が降る夜に逢えたらいいね」 時を超えるファンタジー・・・「星とミルクティー」 まあ、ありがちなストーリーだけど、とてもほんわかできた。 地元を馬鹿にして東京に憧れる少年が、一歩大人になる話・・かな・・・「この町」 この話が一番好き。 高校の頃って何にも分からないくせに恥ずかしいこといっぱいしたよなぁ・・と、社会に出て10 年ぐらいに読んだらな思ったかな。でもさらにうん十年も過ぎると、いいなぁと思える。一歩大人 になることがもったいなくなるほどに。 恐竜オタクなことを告白する少年、彼女の告白は・・・。・・・「僕の愉しみ 彼女のたしなみ」 とってもほほえましい話。 部活を辞めた女の子語りと愛犬語り・・・「ゴンとナナ」 正直この恋愛事情は興味無い。でも、同じ展開を別目線で繰り返す構成は好き。 一言ではうまく表現できない感情というのはよくわかる。そしてそれを書くのが上手い。 それぞれに面白かったです。
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