つづきの図書館 の商品レビュー
〈再登録〉杏おばさんの看病のために故郷に戻って来た司書の桃さん。児童向け作品の主人公が妙齢の独身女性というのは、あまりない設定だと思います。絵本の登場人物達が、本を借りていった子供達の「続き」が知りたいというのも面白かった。 ほのぼのした作品かと思いきや、なぜ登場人物達が絵本から...
〈再登録〉杏おばさんの看病のために故郷に戻って来た司書の桃さん。児童向け作品の主人公が妙齢の独身女性というのは、あまりない設定だと思います。絵本の登場人物達が、本を借りていった子供達の「続き」が知りたいというのも面白かった。 ほのぼのした作品かと思いきや、なぜ登場人物達が絵本から出られるようになったのかだけではなく、杏おばさんの過去や桃さん自身のルーツも明らかになるラストに驚きました。かつて子供だった大人に読んでもらいたい作品です。
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「本をさがしてもらいたいのではない。青田早苗ちゃんのつづきが知りたい」こんな無茶ぶりをぶっ込んでこられて司書さんはどうするのか!? 本の設定だけで、読みたい!!!が爆発。 児童図書のコーナーにあったけれど、大人の私が食いついた一冊。 今ある状況が大変な中も楽しめている部分や、少し...
「本をさがしてもらいたいのではない。青田早苗ちゃんのつづきが知りたい」こんな無茶ぶりをぶっ込んでこられて司書さんはどうするのか!? 本の設定だけで、読みたい!!!が爆発。 児童図書のコーナーにあったけれど、大人の私が食いついた一冊。 今ある状況が大変な中も楽しめている部分や、少しずつ変化している部分に気づくことってなかなか難しいけれど、そういうところに気づけるって、生きた日常だったり人生を生きる感覚に繋がるように感じる。 よーし、今日過ごす一日の中で私も、忙しくて大変な中で小さなひとつだけでも楽しめる部分はどんなことか見つける視点で過ごしてみよう!
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大人向けかな?うん、大人の方が響くものがあるんじゃないかな。自分のことを気にしてくれている誰かが、昔読んだ本の中の誰かが、いるのかなって思ったり。会ってみたいな。
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何かで薦められていたのを見て、ストーリーが気になって図書館で借りました。 私もすごくグッときた本は、本の中の登場人物の続きを空想してしまうんだけど、これはその逆で、絵本の登場人物たちが、読み手の続きが気になって絵本から出てきてしまうというもの。 ジャンルでいうと児童文学なのかな...
何かで薦められていたのを見て、ストーリーが気になって図書館で借りました。 私もすごくグッときた本は、本の中の登場人物の続きを空想してしまうんだけど、これはその逆で、絵本の登場人物たちが、読み手の続きが気になって絵本から出てきてしまうというもの。 ジャンルでいうと児童文学なのかな??と思いながら読んだんだけど、想像より大人っぽくて、すごく素敵な話だった! 最後、いろいろ繋がって、手紙の謎もわかって、温かい気持ちでウルウルした。
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いい本だった。 絵本の主人公達が自分を読んでくれたその人のその後が知りたいと現れる。 図書館で働き始めた桃さんがあたふたしながら、その人達を探し始める。引っ込み思案だった桃さんもいつの間にかお母さん目線。 杏おばさんもまた素直になれない。でもずっと桃さん一家を気にかけてた。 最後...
いい本だった。 絵本の主人公達が自分を読んでくれたその人のその後が知りたいと現れる。 図書館で働き始めた桃さんがあたふたしながら、その人達を探し始める。引っ込み思案だった桃さんもいつの間にかお母さん目線。 杏おばさんもまた素直になれない。でもずっと桃さん一家を気にかけてた。 最後は悲しい別れがあるけど、ハッピーエンドで主人公達も杏おばさんも安心したと思う。 何とも可愛い世界だった。
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以前から気になっていた本です。 私もたくさんの本と出会ってきました。 子供の頃から本は大好きで、 何度も読み返して大切にしていた本も、年齢を重ねたり、引っ越ししたりで無くしてしまった本もあります。 そんな大好きだった本のキャラクターが、私がどうしているか心配して会いに来てくれるな...
以前から気になっていた本です。 私もたくさんの本と出会ってきました。 子供の頃から本は大好きで、 何度も読み返して大切にしていた本も、年齢を重ねたり、引っ越ししたりで無くしてしまった本もあります。 そんな大好きだった本のキャラクターが、私がどうしているか心配して会いに来てくれるなんて 夢のような素敵なお話です。 わくわくしながらも 最後、寂しさや、温かさで涙が出てしまいました。 また大好きな本が一冊増えました。
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山本容子さんの 絵に惹かれて手に取ったけど とてもいいお話だった 最後の締め つながって...つながって... そう来たか! というのが面白かった
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レファレンスのお話と思って読み始めたら、さすがは柏葉幸子さんファンタジー。 予想と違っていて、物語に引き込まれました。 柏葉さんは日常から始まる異世界を描くことが多くて、大好きです。
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柏葉幸子さんの作品を読んで、いつも思うのは、ファンタジーと、現代社会での不器用に生きる人たちとのバランスが、本当に絶妙だということです。 それから、飴と鞭のさじ加減の良さといいますか、この加減のイマイチな方は正直、私苦手なのですが、柏葉さんの作品はそれがやさしく感じられて、物語...
柏葉幸子さんの作品を読んで、いつも思うのは、ファンタジーと、現代社会での不器用に生きる人たちとのバランスが、本当に絶妙だということです。 それから、飴と鞭のさじ加減の良さといいますか、この加減のイマイチな方は正直、私苦手なのですが、柏葉さんの作品はそれがやさしく感じられて、物語の雰囲気にも良い影響を与えています。 また、肝心のファンタジーの設定も面白くて、あらすじを読んで何のことやらと思う方もいらっしゃると思いますが、「霧のむこうのふしぎな町」を好きな方なら、おそらく問題なく楽しめると思います。 ちょうど、人間関係も似通ったものがあり、「霧の~」の、リナとピコットばあさんに対して、今作は、「桃さん」と「杏(あんず)おばさん」です。 ただ、リナは小学生でしたが、桃さんは40代の人見知りで離婚歴が一度あり、現在は一人暮らしで、田舎の小さな図書館の司書として、新たな一歩を踏み出そうとするところ。 児童書にしては、主人公の渋さが気になるかもしれませんが、教えてくれるのは、「霧の~」とよく似ていると思います。 不器用だけど一生懸命に生きてきた。しかし、自信が持てない。そんな桃さんが、誰かの役に立てることを知ることから始まって、誰かを好きになり、そうすると毎日が楽しくなるという、当たり前のようでいて、人生でこう思えることって、実はなかなか少ないのではないでしょうか。 そういった大切なことを、色々な方(方というか…ネタバレで書けないのがもどかしい)から教わっていく中で、実は桃さんと、憎まれ口ばかりの杏おばさんにも共通点があったことには、これまでの不器用な生き方も肯定してくれるような感動を覚え、愛や喜びをいただくことに、なんと励まされることかと、素直になれる自分がいました。 また、序盤から散りばめられた手紙の謎も感動的だし、桃さんを楽しませながら(世話を焼かせるとも言うが)、心配してくれる仲間たちもすてきで、お子さんというよりは、むしろ桃さんと同年代の大人の方が読まれたほうが、きっと胸にくるものがあると思います。 かく言う私も同じ思いで涙したので、この評価です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2012.5.16に一度読んだらしい。 再度、2021年に手に取る。 図書館にいる本が 「その人間がその後どうなったか知りたいこともあるんじゃ。」 と、いう。そんな観点!斬新やー。 桃さんも本を愛してきた人だから、本の気持ちに答えたが、私の好きな司書さんだったら…と想像したら、きっと一冊一冊丁寧に「あの子はね〜」って語ってくれそう。 「一人の人間に一生愛されて、その人間のそばにおいてもらえる本もあるじゃろ。そんな本は幸せじゃ。」 ここには、本を愛する人間も、人間を愛する本もいてなんともいえぬ甘美な世界を感じる。 いままで一方的だと思ってたけど、借りた本たちに私の愛が伝わってたらいいのにな、と思った。きっと9年前に読んだときより愛は大きくなってると思う(笑)
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