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トギオ の商品レビュー

2.5

39件のお客様レビュー

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  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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2010/03/05

捨て子の白を拾ってから僕蓮沼健の人生は変わる。家族は村八分に遭い、僕は苛められる。とうとう村を出て港町へ。火傷のある蜻蛉に惚れるが、その恋人の秋兄を殺して東暁へ。そこでも殺し屋をすることに。白の視覚、聴覚を再生するために、真紅の鷲の手先になる。ビルにクラゲリラを描いて、最後崩れる...

捨て子の白を拾ってから僕蓮沼健の人生は変わる。家族は村八分に遭い、僕は苛められる。とうとう村を出て港町へ。火傷のある蜻蛉に惚れるが、その恋人の秋兄を殺して東暁へ。そこでも殺し屋をすることに。白の視覚、聴覚を再生するために、真紅の鷲の手先になる。ビルにクラゲリラを描いて、最後崩れることが分かっていたのに逃げずに東暁の下敷きになる。 オリガミというコンピュータのようなものが面白かった。

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2010/03/04

捨て子の「白」を拾った健。しかし、そのことがきっかけで家族は村八分に遭い、健もクラスメイトからいじめを受けるようになる。家を出て、大都会・東暁を目指す健だが、村に置いてきた白のことをずっと気にしていて…。 09年「このミステリーがすごい」大賞作。近未来の都市、東暁を舞台とした作品...

捨て子の「白」を拾った健。しかし、そのことがきっかけで家族は村八分に遭い、健もクラスメイトからいじめを受けるようになる。家を出て、大都会・東暁を目指す健だが、村に置いてきた白のことをずっと気にしていて…。 09年「このミステリーがすごい」大賞作。近未来の都市、東暁を舞台とした作品。SFなのに描かれている人間模様などはどこか時代劇的、農村風景的だった。しっかりとした世界は構築されていると思うけれど、致命的なのは主人公始め登場人物たちに全く魅力を感じなかったこと。第一、この作品のどこがミステリーなんだろう? (D)

Posted byブクログ

2010/02/19

 第8回「このミステリーがすごい!」大賞に選ばれた一冊 ~捨て子を拾って名付けた白(本名・釜田次夫)によって僕・蓮沼健は林蔵らから謂われのない嫌がらせと暴力を受け,村で生計の術を集落の非協力に依って失った一家は父がトギオに出稼ぎに行ったまま帰らず,世の非合理を勉強会で説いているト...

 第8回「このミステリーがすごい!」大賞に選ばれた一冊 ~捨て子を拾って名付けた白(本名・釜田次夫)によって僕・蓮沼健は林蔵らから謂われのない嫌がらせと暴力を受け,村で生計の術を集落の非協力に依って失った一家は父がトギオに出稼ぎに行ったまま帰らず,世の非合理を勉強会で説いているトギオから赴任した西田と関係を持つことで仕事を得た母・みい。学校を終えると耕しても報われない生産物しか生み出さない農村の暮らしに見切りを付け,親から人馬喰に売られそうになった香里を何とか救おうとして稔は殺人を犯し,二人で港町まで流れていって見つけた仕事は密輸入をやっている会社だった。港町でオリガミを手に入れた健は,顔半分に火傷を負っても平然と公演を助けつつ,ボランティア活動を行う蜻蛉という女性に興味を持ち,彼女に会うために密貿易に私的に参入して会社に迷惑を掛け,港町とトギオを往復する車の運転手に転出する。オリガミには,村に置いてきた筈の白の情報が届き,西田に連れ出されて組織の宿泊所で過ごしている白が失明の危機にあると知って,組織施設に火を放ち,拾い直した白は聴覚に加えて視覚も失っていた。トギオに行くしか白を救う手がないと考えた健は,会社の上司・秋兄を殺害し,退職金代わりに貰ったトラックでトギオに乗り込むが,人殺しの経験を買われて水利権を持つトギオ最上階の龍の依頼で人を殺す役回りを与えられた。トギオのビルを埋め尽くす広告の上に見上げなければ見られない落書きを発見した健は「共有」を求める美香子に誘われるまま,妄想の世界に引きずり込まれ,妄想カフェで『先生』に発見される。『先生』は元兵士で都市風を電力に換える地下の住民と共に,落書きを金持ちに見せることで,生計を立てていた。健が描きたかったのは白が喜んだ怪獣モノのヒーローだった。監視カメラに写された後で,崩壊したトギオの建築の下敷きになった健に感謝した白は真紅の鷲を内部崩壊させ,再建されたトギオの水利権を握った後,地下で隠居生活を過ごして1世紀が経った~1979年和歌山生まれ・小六から中三までロンドンに住み,一橋大学商学部卒。オリガミの意味が分からなくて困ったよぉ。ケータイ・キャッシュレス・情報の海,生産者が報われない世界。西田が白を連れてくる処が説明不十分,次男を捨て,娘を人買いに売らねばならぬ一家に猟銃がある矛盾は何。携帯電話は万能の器となっているのは嫌だなあ。現金を使うのは良心かも知れない・・・確かに!  商学を今日の世界を眺めるメガネに使った手法は鮮やかだ。名言は第4部に集約されている。創作過程も芸術になりうる(いまひとつか!)・純然たるへまの結果としての死(これもちょっと)・余計なお世話(今を語るキーワードになる)・自由競争を許容できるほど世界は安定した態様を示していない(面目躍如)・経済活動そのものが,ずれを無くしてはありえない(名言)・国家は国民から独立した存在(この意味はキーワードで知れる)・骨折り損(当に!)・人殺しは珍しい筈だ(実物を見たときには逃げるか,へまして殺されるかだからね)・家と家族を持ってしまったばかりに無宿者より厳しい生活を強いられてしまった者たち(わが事か?)・トギオは巨大な袋小路(ああ・・・脱出して良かった)・【2部より】カネが速く回れが回るほど,経済的には正義なのだ(?)・一日に万券が二回使われる社会では一枚で二人しか幸せにできないが,四回使われる社会では倍の人数を幸せにできる(なるほどね)。ならば当然,現ナマよりは電子情報のほうが,速く移動できて地理的な制約も小さい分,多くの人間を幸せにできるのだろう(ほうほう)。信用取引の方が大きな額を行き来させられる(ウン)。気分が悪い(そうだね)。息苦しい(ほんとうに)。:でもこれって経済や商学を学んだ人でないと行き着けない境地で,本をたっぷり読んだという伏線はあるものの,嘘っぽい:書き直しを重ねたら,古典になりうる名作SFになるだろうが,これがミステリー?  キーワードは,モジュール交換・都市風発電・監視カメラ・エネルギーパネル・国民契約(不履行者)・治安契約・育児代行契約・肛門の匂い・身形(久し振りに見た単語で「みなり」と読むのだ)・防護霧・水利権と特区・無宿者(ホームレス)・・・・・・・最近は携帯電話への依存が高まってしまったが,データ預かりサービス契約を解除して良かったと思う今日だ

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2011/05/20

今年の「このミス」。 確かにスゴイ。独特。もー読者を楽しませようとか、そういうサービス精神ゼロでいっそ気持ちいい。

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2010/02/13

『このミステリーがすごい!』大賞という帯に惹かれて読んだものの… …私には合わない作品でした。 とにかく、よくわからなかった。最後まで『?』のまま終わってしまった。 SF?ジャンル的にはそうなんでしょうか。 こういう設定がすっと飲み込めない作品はどうしても読むのにも時間がかかる...

『このミステリーがすごい!』大賞という帯に惹かれて読んだものの… …私には合わない作品でした。 とにかく、よくわからなかった。最後まで『?』のまま終わってしまった。 SF?ジャンル的にはそうなんでしょうか。 こういう設定がすっと飲み込めない作品はどうしても読むのにも時間がかかるし、嵌れないし、そうなると苦痛でしかなく。 『ミステリー』という言葉に期待して読んだので余計グッタリ。 久しぶりに読了するのに相当時間がかかったのと 面白かった!と言えなかった作品に出会ってしまいました(苦笑) やはりSFは私には合わないようです。

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2010/02/12

第8回このミステリーがすごい!大賞受賞作。「選考委員を驚愕させた衝撃の問題作」とのことですけど、そないたいそうな(笑。この手の話は他にもぎょうさんあります。東暁(とうぎょう)と言う架空の大都市の話なのでTOGIO→トギオだそうで。この作品そのものは否定しませんけど、このミス大賞受...

第8回このミステリーがすごい!大賞受賞作。「選考委員を驚愕させた衝撃の問題作」とのことですけど、そないたいそうな(笑。この手の話は他にもぎょうさんあります。東暁(とうぎょう)と言う架空の大都市の話なのでTOGIO→トギオだそうで。この作品そのものは否定しませんけど、このミス大賞受賞には物言いを付けたいですね。今まで純粋にエンタテインメントを目指していたはずの同賞とは思えない堕落ぶりです。こんな作品を応募してきた作者も作者なら、受賞させた審査員も審査員、いずれも空気の読めない大バカものですな。

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2010/02/03

このミスの大賞なので読んだが、内容は空想都市と近未来の話で、よくわからない。よくわからないのに読ませてしまう筆力は才能。次の作品が読みたくはなったが、この本自体は面白くない。

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2010/01/16

さすが「このミス」大賞! こうでなくては...と 思わせてくれる超微妙な作品。 このミスに応募された作品の中ではきっと 異例かつ異色で異物が紛れ込んだようなもの なんでしょうねー。それだけに印象に残ったのか? 平山夢明の時とは間違いなく事なるミス選出だと 個人的には思います。「こ...

さすが「このミス」大賞! こうでなくては...と 思わせてくれる超微妙な作品。 このミスに応募された作品の中ではきっと 異例かつ異色で異物が紛れ込んだようなもの なんでしょうねー。それだけに印象に残ったのか? 平山夢明の時とは間違いなく事なるミス選出だと 個人的には思います。「このMISS」ね(笑)。 作品の善し悪しは良く分からないですが、自分に とってはエンターテイメント作品とは思えないし むしろ、なんだか分からない思想や文学を 押し付けられたような...尚かつその結末も勝手に 終わらせられて読んだ時間に対する責任感がゼロ っていう印象です。 作品自体や作者は書きたいものだったのでしょうから それでいいんですが、この作品を(少なくても) ミステリというエンタメ要素を含んだ大賞の受賞作品に 選んだ事にイラっとします。 ちなみにオビコメントにある『AKIRA」「時計じかけ のオレンジ」の持つパワーと面白さとの共通項は自分は 全く感じられませんでした。

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2019/01/16

捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。家族は村八分に遭い、主人公はクラスメイトから生々しく陰湿ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れ、やがて大都会・東暁(とうぎょう)を目指すことに。生き抜くために悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばっ...

捨て子の「白」を拾ったがために、大きく狂いはじめる主人公の人生。家族は村八分に遭い、主人公はクラスメイトから生々しく陰湿ないじめを受ける。村を出た主人公は港町に流れ、やがて大都会・東暁(とうぎょう)を目指すことに。生き抜くために悪事に手を染め、殺伐とした東暁で地べたを這いつくばって生きる主人公が唯一気にかけていたのは、村に置いてきた白のことだった―。『このミステリーがすごい!』大賞第8回(2010年)大賞受賞作。 《ブックデータベース より》 《2010年1月15日 読了》

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