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天地明察 の商品レビュー

4.3

1214件のお客様レビュー

  1. 5つ

    500

  2. 4つ

    403

  3. 3つ

    167

  4. 2つ

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  5. 1つ

    7

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2024/11/10

数学や天文学はてんでわからず「えん」と同レベルだけど、渋川春海の一生が緻密に描かれているとともに、今普通にある「暦」に強い関心を抱く契機になった。 夏至や冬至など、普段何気なく耳にしている言葉だけれど、それを正しく「明察」するには、膨大な調査や天体観測、計算があったんだなと感じ...

数学や天文学はてんでわからず「えん」と同レベルだけど、渋川春海の一生が緻密に描かれているとともに、今普通にある「暦」に強い関心を抱く契機になった。 夏至や冬至など、普段何気なく耳にしている言葉だけれど、それを正しく「明察」するには、膨大な調査や天体観測、計算があったんだなと感じた。 数理的な部分はあんまり理解できてないけど、比較的に読みやすく、文章だけで数多くのキャラクターの性格をわかりやすく書き分けられているのもよかった。

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2024/09/19

歴史小説は苦手ですが、本屋大賞の言葉に惹かれて読んでみました。結果、大成功でした! 算数バトルの所もワクワクしながら読めました。こんなに算数や数学、地学に飢えて、没頭した時代をユーモラスに感性豊かに魅せてくれる作品に出会えて良かったです。

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2024/08/31

2010年本屋大賞受賞作。 時代もので、改暦という大事を生涯かけて行う主人公の成長作品。 前半は時代背景の説明などが多く、大きな出来事もないため読み進めにくいが、後半は展開がスピーディーなので流れに乗って引き込まれて読める。半分読んでやっと、面白い作品だと実感できた感じ。 しかし...

2010年本屋大賞受賞作。 時代もので、改暦という大事を生涯かけて行う主人公の成長作品。 前半は時代背景の説明などが多く、大きな出来事もないため読み進めにくいが、後半は展開がスピーディーなので流れに乗って引き込まれて読める。半分読んでやっと、面白い作品だと実感できた感じ。 しかし最後の巻き返しを、もうすこし詳細に読みたかったかな。そこをサラッと流しているのもこの作品の魅力なんだろうが、こういう駆け引きや伏線の妙を効果的に語ると、すごくワクワクする作品になるだろうに。 若者にお勧めしやすい、爽やかで綺麗な作品ですね。

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2024/08/29

2010年本屋大賞受賞作品。作品に登場する人物の清々しさ、実直さ、使命感に生きる姿が読んでいて、とても心が洗われる思いがする本。ストーリー以上にこの世界観にずっと浸っていたくなる本。

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2024/08/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

再読。 初読は10年くらい前だったかな。 これほどのものを忘れるくらい未熟な読者だったかつての自分が痛い。 苦悩や失敗が続くなかで、建部さんと伊藤さんが女子高校生みたいなノリだったり、春海が光圀公を前に殴り殺されるんじゃないかといつもビビリまくっていたりと、面白くいところもたくさんあった。 戦国から泰平の世に転換することの難しさ。 連綿と繋がれていく夢、想い。 信じて託し、託され背負っていく。 重厚な物語。 今度は忘れない。

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2024/07/23

面白かった!!! 時代小説でも読みやすい文章で当時の生活背景や様式を知れて、それだけではなく算術を使った天体の観測など様々な専門知識が散りばめられていて物語に引き込まれました。 また頼りなかった主人公の晴海が土御門家の泰福に弟子入りしてからの動きが最高でこれまでお世話になった酒...

面白かった!!! 時代小説でも読みやすい文章で当時の生活背景や様式を知れて、それだけではなく算術を使った天体の観測など様々な専門知識が散りばめられていて物語に引き込まれました。 また頼りなかった主人公の晴海が土御門家の泰福に弟子入りしてからの動きが最高でこれまでお世話になった酒井や保科の力をしっかり自分のものにして政治を行っているところがすごい熱かった。

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2024/06/08

Webメディアの記事を読んで、歴史小説に興味をもった。本作は囲碁棋士が主人公であり、以前囲碁を学んでいた自分にとって読みやすいかと思い手にとった。 春海が、出会った人の思いを受け止めながら、幾重もの困難を乗り越えていく過程はもちろん、才能を活かすべく自らの道を歩む人々、社会の転...

Webメディアの記事を読んで、歴史小説に興味をもった。本作は囲碁棋士が主人公であり、以前囲碁を学んでいた自分にとって読みやすいかと思い手にとった。 春海が、出会った人の思いを受け止めながら、幾重もの困難を乗り越えていく過程はもちろん、才能を活かすべく自らの道を歩む人々、社会の転換期における彼らの確固たる思い、全てが相まって、重厚でありながら、先にどんどん進めてしまう作品だった。 歴史小説おもしろいな。通史だけではなく、このような主人公を通して、歴史の中の出来事を描いた作品をもっと読んでみたい!

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2024/04/17

475ページ 1800円 10月3日〜10月8日 暦の誤りに気づいた渋川春海は、日本独自の暦を作ることに人生をかける。春海の奮闘と挫折、喜びと恋が描かれた物語。 算額奉納や関孝和などの話は興味深く、久しぶりに数学の問題にも触れた。後半が特におもしろく、どんどん読み進めた。

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2024/02/27

岡田くんと宮崎あおいの映画ということで、ずっと気になっていたのに読んでおらず、時間の取れる時期を見計らって図書館より拝借!一気に読みました。物語かと思っていたら史実っ!主人公の春海(=算哲)はもちろんですが、自分の人生では成就出来ないのが分かっていて力を貸してくれる人々の心意気に...

岡田くんと宮崎あおいの映画ということで、ずっと気になっていたのに読んでおらず、時間の取れる時期を見計らって図書館より拝借!一気に読みました。物語かと思っていたら史実っ!主人公の春海(=算哲)はもちろんですが、自分の人生では成就出来ないのが分かっていて力を貸してくれる人々の心意気に何度も掴まれます。電算機のない時代、算術、測量、天測...そして暦の改暦。どれだけの政治と根気が必要だったのか、史実をそのまま辿るより、物語だからこそ感じられる実感のようなものがここにありました。

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2024/02/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

求めたのはただひとつ、自分にしかできないこと。 仕事として碁を打ち、数学に親しみ、観測をして天のことわりを知る。渋川春海が生涯をかけて挑んだのは、改暦。 カレンダーがあることに、私たちは何の不思議も感じない。しかし暦を明らかにすることは、民すべてが安定の中に生きるうえで、必要なことなのである。農業にも、政治にも。その大切さと重大さを理解して、旧態を守りたい者の考えも理論は理解できない者の戸惑いも踏まえて、春海は大仕事に挑んだ。大事なところで計算を間違えて絶望しても、次々と大切な人を亡くしても、また立ち上がった。最後に、今までの経験からあらゆる策をめぐらせ改暦を成し遂げる春海の姿は、はっきり言ってスマートではなく、だからこそ清々しい。

Posted byブクログ