月桃夜 の商品レビュー
南国の濃密な空気感と人々の悲しい物語に神々も登場して独特の異界を見せてもらいました。島のお年寄りから伝説を聞いているようでした。また、そう捉えて読むからでしょうか、悲しい物語なのにスッと物語を味わうことができました。東京や大阪では、神の存在を感じる場所は、きれいに掃き清められた神...
南国の濃密な空気感と人々の悲しい物語に神々も登場して独特の異界を見せてもらいました。島のお年寄りから伝説を聞いているようでした。また、そう捉えて読むからでしょうか、悲しい物語なのにスッと物語を味わうことができました。東京や大阪では、神の存在を感じる場所は、きれいに掃き清められた神社という感じですが、奄美や沖縄あるいは北海道や東北などでは、まだすぐ裏の山や川に神の存在を感じることができる気がします。
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奄美大島の歴史が語られていてストーリは、おもしろかった。文体を工夫すれば、さらに読者を引き込ますことになると思う。
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病院の待合室で読んでいたのだけれど、涙を堪えられなかった。 立場に縛られ続けたフィエクサとサネン・・・。 展開も意外に感じ、「どうなるんだろう。」ってドキドキが続いた。 読んでよかった。
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ヤンチュという奴隷制度。 奄美にそんな哀しい歴史があったなんて知らなかった。 理不尽と無力さと憤りと いろいろ考えさせられる本。
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第21回ファンタジーノベル大賞受賞作。 フィエクサとサネンの悲話に絡めて現代の茉莉香の悩みが語られる。 『天地明察』にも安井家本因坊家のゆかりの人々が出てくるが、ここでも囲碁が重要な場面で登場する。 薩摩の侍正木と碁を打ったとき、フィエクサが「アジャによく言われました。ひ...
第21回ファンタジーノベル大賞受賞作。 フィエクサとサネンの悲話に絡めて現代の茉莉香の悩みが語られる。 『天地明察』にも安井家本因坊家のゆかりの人々が出てくるが、ここでも囲碁が重要な場面で登場する。 薩摩の侍正木と碁を打ったとき、フィエクサが「アジャによく言われました。ひとつところを見るな。今眼に見える形にこだわるな。流れを知り、先の形を思い描け、と。そして、それは碁に限ったことではない、と」語る場面が心に残った。 サネンと正木の結びつきで本土へ出、囲碁で伸していくのかと想像していたが違う展開だった。
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過去と現在二組の兄妹にまつわる話。実に切ない話ではあるんだけど、読後感は爽やか。2010年は実に幸先のいいスタートを切れました。日本ファンタジーノベル大賞はあなどれません。
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海の話と島の話の2部構成。島の話の奄美大島の江戸時代と民話の混じり合ったところは面白いが、これが海の話の現代になると、いまひとつになる。
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奄美の民話で、囲碁で。自分のポイントにものすごくはまる本だったんだけど。正木の描き方がうまいなあと思う。
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