月桃夜 の商品レビュー
昔話の神様というのは、もっと悪い人いっぱいいるのに、何故に信心深い善人に厳しいのか。それが現実って事なのか。 てかこの倒錯した感じとか、あれ、もしかして自分、ナルシストかな?酔いすぎかな?って思うような人にもしかしてあってるのかな?なーんて思いつつも、いや、いいさ、男はいつもロマ...
昔話の神様というのは、もっと悪い人いっぱいいるのに、何故に信心深い善人に厳しいのか。それが現実って事なのか。 てかこの倒錯した感じとか、あれ、もしかして自分、ナルシストかな?酔いすぎかな?って思うような人にもしかしてあってるのかな?なーんて思いつつも、いや、いいさ、男はいつもロマンチストなのだ、と無理やり自分を納得させて、結局のところ、好き。
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ファンタジー大賞の大賞受賞作。 ファンタジー大賞といえば、初回からずっと5回目くらいまでは受賞作品が刊行されれば読んでいたのだが、いつの間にか読まなくなってしまっていた。マニアックな作風が好まれる大賞として知られる賞だ。 だがこの作品は、ストレートなラブストーリー。ファンタジー...
ファンタジー大賞の大賞受賞作。 ファンタジー大賞といえば、初回からずっと5回目くらいまでは受賞作品が刊行されれば読んでいたのだが、いつの間にか読まなくなってしまっていた。マニアックな作風が好まれる大賞として知られる賞だ。 だがこの作品は、ストレートなラブストーリー。ファンタジー色はほとんど見当たらないといってもよいくらいだ。 ひとりの少女がボートで海を漂う。そこに下り立った大きな鷲。すでに現世にないという鷲と少女の語りから始まり、何故少女が海で死のうとしたのかを明らかにしていく物語。 そこに、鷲が語る奄美の悲恋の物語が絡んでいく。 少女の物語よりは、奄美の兄弟の物語がメインであり、そちらのほうが断然面白い。奄美大島に生まれた少年少女の生き様を読みながら、奄美の歴史を知ることもできる。 いわゆるよくある形の兄と妹の禁断の(といっても別に血はつながっていないのだが)恋の物語だ。 お互いがお互いを思うが故の、悲しい結末と、ふたりの思いの大きさと強さを、最後の最後で「あ、あそこはここの伏線か」というようにちゃんと物語を作っているのがよい。 そうしてラストでは、少女の体を救うためにやってくるヘリコプターと、少女の心を救った鷲とが対比されている。 孤独な人たちが、孤独を癒すために体を寄せ合った相手を思う心の強さを描いた作品。
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奄美大島の悲恋のお話し。読者の胸をえぐり、心を揺さぶってきます。ファンタジー大賞待ったなし。 この本、中古で入手したんですが、読んでてページから果実の匂いともとれる様な甘い香りがしたんです。比喩じゃなく。読み進めたら花の香りが重要な話でびっくりΣ(゚д゚;) きっと前に持ってた...
奄美大島の悲恋のお話し。読者の胸をえぐり、心を揺さぶってきます。ファンタジー大賞待ったなし。 この本、中古で入手したんですが、読んでてページから果実の匂いともとれる様な甘い香りがしたんです。比喩じゃなく。読み進めたら花の香りが重要な話でびっくりΣ(゚д゚;) きっと前に持ってた方の粋な計らいです。ありがとう御座います。
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大切な人を守るため僕は闘った。かけがえのないものを守るため僕は血を流した。それはこの世界中の誰よりも赤い真っ赤な血の色だったろう。やがて時が過ぎ誇らしかった赤き血は黒いシミとなり肉体は朽ち果て消え去る日が来るだろう。でも忘れないでいて欲しい、僕が愛のために闘ったということを!… ...
大切な人を守るため僕は闘った。かけがえのないものを守るため僕は血を流した。それはこの世界中の誰よりも赤い真っ赤な血の色だったろう。やがて時が過ぎ誇らしかった赤き血は黒いシミとなり肉体は朽ち果て消え去る日が来るだろう。でも忘れないでいて欲しい、僕が愛のために闘ったということを!… どっかで聞いたような台詞だが遠田作品の根底に流れる骨太のテーマはまさにこれ。 奄美の悠久の歴史を繋ぐ二組の兄妹の歪んだ愛の物語は冒頭からラストまで心を掴んで離さない。一途の愛を貫くために犯した罪を償うために背負う罰、それでも人は堪えられる。愛を全うするために
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正統派の美しい世界。でも本当にそんな自分の命を犠牲にしてまで相手のためになることをしようという恋愛はあるのかなぁ・・・なんて考えては現実的すぎ、ファンタジーを読む資格なしでしょうね。 本筋ではないが、奄美でもカリブのにアフリカ人の奴隷を使った砂糖工場のような悲劇が起こっていたことを知ったのは新たな発見であった。
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古い時代の沖縄を舞台に 当時、兄妹として育った2人と、 現代、兄への苦しい思いを抱えて海を漂う妹を交差させて話が進みます。 とても不思議なテーストの話で、印象に残りました。
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太陽と海と森につつまれ、幼い二人を圧殺するく日々のくらし。そのなかでついに訪れた永久の別れ。そしてこの世界に残されたあまりに熱すぎる想いは、南海の風に、流れ続ける。
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まだ奄美が琉球の一部だった頃のお話です 現代と過去を行き交う一匹の鷲と、現代を行き去ろうとする一人の女性の会話から広がる200年前の世界… 似て異なる、それとも逆? 自分が自分として生きることすら困難だった時代… 現代を生きる自分の姿と重ねることで幸せを感じること...
まだ奄美が琉球の一部だった頃のお話です 現代と過去を行き交う一匹の鷲と、現代を行き去ろうとする一人の女性の会話から広がる200年前の世界… 似て異なる、それとも逆? 自分が自分として生きることすら困難だった時代… 現代を生きる自分の姿と重ねることで幸せを感じることが出来ます
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残酷なお伽話。 なんとなく山田ミネコ先生の画でイメージされたような気がします。 理不尽な何かに翻弄される人間。 けれど不思議と美しい。 鮮やかな奄美の景色が広がるような、せつないファンタジーでありました。
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