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いつか響く足音 の商品レビュー

3.3

34件のお客様レビュー

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2010/03/13

家族という根源となるべき人と人のつながりのバックグラウンドを失くしてしまった人たちが集まった、都心郊外のニュータウンの団地。コミュニティの復活といったテーマでまとめてしまうのは安直な気がするが、人と人のふれあいに飢えた人たちのよるべない気持ちを浮かび上がらせた小説だと思う。

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2010/02/18

団地を舞台とした群像劇、かな。取り立てて事件が起こるわけでもなく、普通にありふれた人たちの人生を描いた物語。団地、っていうと当時はそういうイメージだったんですねえ。古きよき時代のことなのかもしれないけど。 お気に入りは表題作。好き、というより、妙に印象に残りました。このタイトル...

団地を舞台とした群像劇、かな。取り立てて事件が起こるわけでもなく、普通にありふれた人たちの人生を描いた物語。団地、っていうと当時はそういうイメージだったんですねえ。古きよき時代のことなのかもしれないけど。 お気に入りは表題作。好き、というより、妙に印象に残りました。このタイトルの意味は重かったです。

Posted byブクログ

2010/07/01

+++ 「家族」のかたちが見えればいいのに。壊れはじめたら、すぐに分かるから。借金まみれのキャバクラ嬢。猫の集会を探し求めるカメラマン。夫が死んだ日のことを忘れられない未亡人…ひとりぼっちの人生がはじまった、それぞれの分岐点。著者会心の傑作連作集。 +++ 表題作のほか、「最後...

+++ 「家族」のかたちが見えればいいのに。壊れはじめたら、すぐに分かるから。借金まみれのキャバクラ嬢。猫の集会を探し求めるカメラマン。夫が死んだ日のことを忘れられない未亡人…ひとりぼっちの人生がはじまった、それぞれの分岐点。著者会心の傑作連作集。 +++ 表題作のほか、「最後のブルガリ」 「黒猫と団子」 「遠い遠い隣町」 「闇の集会」 「戦いは始まる」 「エピローグ」という連作短編集。 +++ 高度成長期に建てられた郊外のニュータウン。いまは寂れて四角い箱が無機質に並ぶ、かつての夢のなれの果てのような場所で、家族の温もりにはぐれた人々がそれぞれに懸命に明日をさがして生きているのだった。寂しいから人懐っこい。面倒だがありがたい。六つの物語を束ねるエピローグには、何かを失ったからこそ身につけられた強さのようなものが感じられた。

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2010/02/15

寂しいけれどあったかい連作短編集でした。 自分の人生こんなはずじゃなかったのにどこでこうなってしまったんだろうか。 そんな孤独な人たちが集まった古びれて寂びれてしまった、だけどどこか懐かしさを感じさせてくれる団地。 だけどそこに住む人たちの温もりが優しく心に響いてくる。 読み終わ...

寂しいけれどあったかい連作短編集でした。 自分の人生こんなはずじゃなかったのにどこでこうなってしまったんだろうか。 そんな孤独な人たちが集まった古びれて寂びれてしまった、だけどどこか懐かしさを感じさせてくれる団地。 だけどそこに住む人たちの温もりが優しく心に響いてくる。 読み終わってほんのりとした優しい余韻が心地よい。

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2011/07/16

ストーリー的には面白いのですが、深さが足りないかも。ナナメ読みをしてしまいました。柴田さんごめんなさい。さらっと読める本です。

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2010/02/10

安アパートに集まる人たちの、それぞれの視点から生活を語ったもの。 みんなそれぞれ、何かを抱えてる。 最後にみんなが集まって、一応の解決への方向性を見出した?みたいな話。 最後のが無ければ、ものすごくつまんない、何の救いもない話だったけど、最後で少し救われた。

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2011/07/19

よかったです。(#^.^#) 柴田よしきさん、さすがに上手い!さびれた団地に吹き寄せられたように住んでいる住人たち。高度経済成長の時代には、「夢の町」と言われたくらいモダンでお洒落な団地だったのに(覚えてるよぉ〜〜、その時代)今や、格安の家賃に魅せられた若くてお金のない人、ずっと...

よかったです。(#^.^#) 柴田よしきさん、さすがに上手い!さびれた団地に吹き寄せられたように住んでいる住人たち。高度経済成長の時代には、「夢の町」と言われたくらいモダンでお洒落な団地だったのに(覚えてるよぉ〜〜、その時代)今や、格安の家賃に魅せられた若くてお金のない人、ずっと住み続けて他の行き場のない年寄り、そして訳アリの人たちしか住んでいない・・・。実は、このお話、小説新潮に連載していたころ、飛び飛びに読んでいて、なんて暗い話なんだぁ〜〜、とちょっと辟易していたんだよね。何かの歯車のズレで人生こんなはずじゃなかった、と苦い思いをしている人の話は、私、小説の中でまでは読みたくないので、今回も読むかどうか、実は迷ったくらいなんだけど・・・。でも、最後まで読めてよかったです!!団地に住む人5人を描いた連作で、それぞれがそれぞれの目線から描かれているところも面白かったし、その事情にも、暗いだけではない背景が感じられたり。一番好きだったのは、表題作の「いつか響く足音」。なぜか三回結婚したという、ひっそりとした佇まいの老婦人。彼女が三回目の夫と死別する話がとても切なくて、でも、あぁ、そうだったの・・とわかる気もして、人って外側からだけではわからないものなのね、、、としみじみ感じることができました。5人みんなに明るい未来が用意されていたわけじゃないけど、それぞれの着地点としては納得できるものだったし。やっぱり拾い読みだけでは誤解したまま、のお付き合いになるんだな、とこれは反省でありました。

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2010/01/29

柴田よしきさんの短編集。多摩ニュータウンの古い団地に住んでいるひとたちにスポットを当てた話です。 小袖日記で気になってから柴田よしきさんの本はいろいろと読んでいます。 少しミステリーのような要素もあり、多彩な内容のエピソードが詰まった本だったので、とても楽しめました。短編集ですが...

柴田よしきさんの短編集。多摩ニュータウンの古い団地に住んでいるひとたちにスポットを当てた話です。 小袖日記で気になってから柴田よしきさんの本はいろいろと読んでいます。 少しミステリーのような要素もあり、多彩な内容のエピソードが詰まった本だったので、とても楽しめました。短編集ですが、それぞれの話が分かれているわけではなく、つながっているのも面白いところのひとつです♪

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2010/01/26

借金取りから逃げてきた元優等生のキャバ嬢が居ついた「団地」。 匿ってくれる元同級生のキャバ嬢、食料をお裾分けしにくるオバサン、猫を隠し撮る中年男、上品そうな初老の女性、初老の男性。 「家庭」を失くした人達が程よい距離感を保って暮らす「団地」。 (柴田よしきさんだからBL臭がする...

借金取りから逃げてきた元優等生のキャバ嬢が居ついた「団地」。 匿ってくれる元同級生のキャバ嬢、食料をお裾分けしにくるオバサン、猫を隠し撮る中年男、上品そうな初老の女性、初老の男性。 「家庭」を失くした人達が程よい距離感を保って暮らす「団地」。 (柴田よしきさんだからBL臭がするかな?と思ってたら思いっきりゲイが出てきましたw)

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2011/09/17

人生から道を踏み外しながら団地で逼塞する女達を描いた短編集かな。柴田作品の女の生々しい情感がどうも身につまされて読んでいて苦笑という感じになる…

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