ボーダー&レス の商品レビュー
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ソンウがクールでセンスが良くてかっこいい!! 割り切ったふりしてるけど割り切れてなくて、苦悩してるソンウのギャップ萌え。 在日コリアンの問題は日本人が真剣に考えなきゃいけない問題の1つだけど、目を逸らしてしまっている。 この本を読んで、ちゃんと向き合おうという気持ちになった。 読みやすくて良かった。とりあえずソンウかっこいい。 最後に山に登るのがベタすぎるけど、それはそれでいい。 人妻の心を弄んだ所は胸糞悪かった。
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在日との付き合いがこんなにも自然に行われるとは驚きだ。本来、日本に在住している人は平等に扱われ得るべきなのに、国家は区別をつけようとしている。では、国家とはなんなのだろう。選ばれた人しか国家に認めてもらえないものなんだろうか。 主人公が在日という一括りで見て欲しくない。個人とし...
在日との付き合いがこんなにも自然に行われるとは驚きだ。本来、日本に在住している人は平等に扱われ得るべきなのに、国家は区別をつけようとしている。では、国家とはなんなのだろう。選ばれた人しか国家に認めてもらえないものなんだろうか。 主人公が在日という一括りで見て欲しくない。個人として見て欲しいというのが当たり前の言葉なのだ。
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新入社員の主人公と同期の在日韓国人との友情をテーマとした小説。なかなか考えさせられる内容だった。この世界には、普段意識していなくとも、いろいろな溝があるという現実、また、その溝にどこまで踏み込んでいくべきか、と難問に思いをめぐらせた。
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入社式で出会った日本人江口理倫(りーりん)と、日本生まれ日本育ちの在日3世趙成佑(ソンウ)との話。 どこにでもありそうなりーりんの視点で話が進んでいくが、在日問題についてはそれほど深く踏み込んだ話でもなかった。 本当にありがちな話ゆえに、良くも悪くもなく重くなくて読みやすい。...
入社式で出会った日本人江口理倫(りーりん)と、日本生まれ日本育ちの在日3世趙成佑(ソンウ)との話。 どこにでもありそうなりーりんの視点で話が進んでいくが、在日問題についてはそれほど深く踏み込んだ話でもなかった。 本当にありがちな話ゆえに、良くも悪くもなく重くなくて読みやすい。 確かに青春小説だった。
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新卒で入社した会社で出会った同期の趙成佑(チョソンウ)は 日本生まれ日本育ちの、在日韓国人だった。 共に時間を過ごし、女の子関係にときに悩むたびに 僕はソンウと酒を飲みながら交流を深めていった。 国とか民族だとか、そんなことは関係なしにただソンウという人が 友人として大切だと思いながらも どこかそういったものに触れるのを避けていた。 目には見えない溝で、二人の間がふさがれそうになったとき。 社内メールのやり取り、どぎついスーツを着る社長に痔の上司 フットサルのメンバーやら元カノ、趣味のいい男前の飯尾 喫煙所でだべっている僕と、独特で繊細なソンウとの青春。 おもしろ~い! ソンウのキャラがいいね。 寺内が子持ちの母親を罵る言葉にたいしての僕の心情とかもいい。 在日だとか国籍だとか、本当にそんなものは気にしないと思うけど けれどまったく無視することとか、無視してはいけないような感じだ。 あ~この人の他の本も読みたかったよ~)^o^(
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新卒の在日韓国人と日本人の話。 がっちりとした友情を結んでいるようでも、どうしようもない溝は存在する。 2人の漫才のような掛け合いが面白い。 日本においての在日韓国人のあり方や「愛は暴力だけど、暴力は愛じゃない」という言葉には考えさせられた
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なんだ、このすがすがしい読了感は? 若い人の、斜に構えず、正面から向き合おうする姿勢を、きっちり書ききろうとする態度が潔い。
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第46回文藝賞受賞作。芥川賞候補作。 期待せず読んだらなかなか良かった。大森兄弟なんかよりずっとずっとおもしろい。 テーマが明白で、様々な見えない境界線がみれる。
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在日韓国人と日本人の若者が同じ会社で社会でどう生きてきて、 どう生きていくか。。。二人のボーダーは越えられるのか。。 最初、なんでボーダーレスの真ん中に&が入ってるのか? 少しだけ疑問でしたが、読んでみて、レスポンス、もしくはレス(返信)のことなのかなと。。。。 ソンウのが江口に放った言葉、 「おまえはなんなの?語れないの?語らないの?」 「向き合えないの?向き合わないの?どっちだよ?」 に対する返事。。。「レス」なのかなって。。。それに対して江口の出した「レス」は。。。。 重いテーマですが、日本人の視点から見たボーダー(溝)を、変にベールで包まずまっすぐに書いた作品だと思いました。 作者の藤代さんまだ27歳。。。すごいな。。。 ここまで書くと重苦しい話と感じるかも知れませんが、楽しくて、面白い言葉があふれてます。 「今年の風邪はのどにくるから、のど飴がだいじ がんばってねー!母より。」 。。。いったい何に対する注意なのかさっぱりわからん。とか、 ソンウが父親に日本の高校に行かせてくれないと、瀬戸内海に身を沈めると脅したとき、父親に、「言うことが小せぃ!」と言われ、 社会に出てもうなにもかもが嫌になって今度は太平洋に身を沈めると言うと、 「海を区切って言ってるとこが小せぃんじゃい!」と言われる。。 ちなみに彼は広島出身。 沖縄料理屋さんに行って、海ぶどうや、泡盛を飲む。 陽気な音楽と雰囲気。こういうのたまには良いのだけど毎日だと病むな。 などなど。。笑いっぱなしで。。私のツボにはまってました。 私はとても好きになりましたこの作家さん。 次の作品が楽しみです。
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在日韓国人ソンウと日本人まさともとの関係を通して、「在日」という事象について、綴られた物語。 「愛は、暴力。とは言うけれど」 「反駁の、余地を与える、のも愛だ」 この表現にぐっと来た。 シンウとまさともとの言い合いが、もう少し長く続いてほしかった。 まさともは在日について真...
在日韓国人ソンウと日本人まさともとの関係を通して、「在日」という事象について、綴られた物語。 「愛は、暴力。とは言うけれど」 「反駁の、余地を与える、のも愛だ」 この表現にぐっと来た。 シンウとまさともとの言い合いが、もう少し長く続いてほしかった。 まさともは在日について真摯に考えようとするけれど、深くまでは考えていないような気がした。まさともの疑問の繰り返しで終わってしまうのが、小説を物足りたくしているような気がした。 二人の友情は固く結ばれはしたけれど、在日という問題を、もう少し深くまでつっこんでほしかった。
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