西南シルクロードは密林に消える の商品レビュー
ビルマを経由してインド北東と中国四川省をむすぶ交易路として昔栄えたと言われてる西南シルクロードを辿るお話。しかし、西南シルクロードについては本書を読んでもなんだかぼやっとしてる。 只々、著者をほぼ最初から最後までエスコートしたビルマのゲリラメンバーたちとの人間模様が面白い。 しか...
ビルマを経由してインド北東と中国四川省をむすぶ交易路として昔栄えたと言われてる西南シルクロードを辿るお話。しかし、西南シルクロードについては本書を読んでもなんだかぼやっとしてる。 只々、著者をほぼ最初から最後までエスコートしたビルマのゲリラメンバーたちとの人間模様が面白い。 しかし何故ゲリラたちは、数々の苦難を乗り越えてまで、親切に責任感を持って著者をエスコートしたのか謎のままである。 本書は25年ほど前の話であるが、 中国の内陸部(ビルマとの国境付近)の街である大理なんかはもうずいぶん近代化、観光地化していたようである。 また本書にある地図を見て、 インドの北東部はバングラディシュにえぐられるようにしてビルマと接していることに気がついた。 他の高野作品に比べて、なんだか物足りないものを感じたのは大半がジャングルを歩く旅だったため食に関する話が少なかったせいかなと思う。
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高野秀行、20年ほど前の経験。中国、マレーシア、インド国境を徒歩で、車で、象で行く話。 そして皆に助けられて日本に帰れた話。 凄くハードな経験なのに、笑い飛ばしてしまう(読みながら笑ってしまう)明るさ。 おススメ。
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命がいくつあっても自分には無理だなと思わされる旅だった。いくら旅行が好きだからといっても、本書の旅については「やればできる」とは到底思えない。けれども、解説で、「この本は読書界から無視された」と書かれていたが、そんな意味分からない旅が存在するということを知るだけでも面白いのにと思...
命がいくつあっても自分には無理だなと思わされる旅だった。いくら旅行が好きだからといっても、本書の旅については「やればできる」とは到底思えない。けれども、解説で、「この本は読書界から無視された」と書かれていたが、そんな意味分からない旅が存在するということを知るだけでも面白いのにと思ってしまう。 中国のムスリムのお店にで普通にお酒を飲むことができたり、森と人の激しいせめぎ合いの中で均衡を保っているということを実感したりすることで、現地に行かないと分からない単一的でない柔軟な環境を知っていく。 カチンでアジノモトが浸透していることや、それが身体に悪いのではという噂が立つこともあることも現地感覚でしか分からない話なんだろうな。 プロローグからいきなり中国国境にて身柄を拘束されるところから始まるので、そりゃあインドの出国苦労程度では "もはや「とんでもないことになった…」とも思わなかった」" という感覚になるのだろうなと思わされる謎の説得力がある(結局重大問題になっていたけど)。「文庫版へのあとがき」まで動きが濃すぎる。カルカッタでかつて身ぐるみ剥がされたことがあったとさらっと書いてあることすら大したことなさそうに思えてくる。 絶対に真似はしない(できない)けれども、絶対に訪れることのない地域を知ることができるのは、世界が広がる感覚を得られてとてもありがたい。
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高野秀行作品は多々読んできたが、その中でも道程の長さとアウトローっぷりは最大級だ。 カチン軍と行動してるときに中国の公安に捕まる場面はハラハラしたし、めちゃくちゃな言い訳に爆笑してしまった。 ナガ人の世話になっているときの大どんでん返しにも笑った。 高野さんが現地人と育んだ友情や...
高野秀行作品は多々読んできたが、その中でも道程の長さとアウトローっぷりは最大級だ。 カチン軍と行動してるときに中国の公安に捕まる場面はハラハラしたし、めちゃくちゃな言い訳に爆笑してしまった。 ナガ人の世話になっているときの大どんでん返しにも笑った。 高野さんが現地人と育んだ友情や、日韓ワールドカップの熱狂、モンゴロイド人の団結といった描写は外国人排斥に熱狂する今の日本のニュースと落差を感じた。
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過去何冊か著者の本を読んできたけれど、一番激しかった気がする。これまで読んできた本も現実離れしていたが、数段越えてきた。
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やっぱり高野秀行は面白いなあ かなり濃密な旅で、登場人物も入れ替わりがあるがどの人も魅力的。 作者の特徴である牧歌的な筆ながら、 直接的ではないにせよ、後日談で生死不明が入るのはやはりゲリラなんだなと。 なぜゲリラになるかというのは 少女兵士の話が、とても印象深かった。 >彼女にとってはゲリラ生活の方が世間の荒波にもまれるより楽だったのだろう。 あとは新聞紙の紙巻きたばこは、やってみたいな。
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最後の文庫版あとがきが一番びっくりドッキリ。 今読み終わったけど、このびっくりドッキリのせいで、全体の感想はまた今度。 今はこの余韻に浸っておきたい。
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歴史や他国について無知なのでシルクロードというのも名前しか知らなくて絹を運んだ道ということも初めて知った。道を辿っていく旅なのかと思っていたらほとんど道のないところを歩いていたり国境や派閥などいろいろな問題があり終始ドキドキした。中国公安に捕まった時の適当な会話は思わず笑ってしま...
歴史や他国について無知なのでシルクロードというのも名前しか知らなくて絹を運んだ道ということも初めて知った。道を辿っていく旅なのかと思っていたらほとんど道のないところを歩いていたり国境や派閥などいろいろな問題があり終始ドキドキした。中国公安に捕まった時の適当な会話は思わず笑ってしまった。キリスト教でありながらナッ信仰を語っている場面も面白かった。世界では自分の知らないところで戦争などが起こっていたりたくさんの民族がいたりともっと世界のことを知りたいと思った。
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存在がまだ解明されていない西南シルクロードの陸路紀行。中国の成都に始まり、ミャンマーのカチン州、インドのナガランドを経てカルカッタに向かう道中での様々な人との会話や関係を構築していく様子が面白く、高野さんらしさを感じた。「戦後初めて中国からビルマ経由でインドまで運ばれたことを確認...
存在がまだ解明されていない西南シルクロードの陸路紀行。中国の成都に始まり、ミャンマーのカチン州、インドのナガランドを経てカルカッタに向かう道中での様々な人との会話や関係を構築していく様子が面白く、高野さんらしさを感じた。「戦後初めて中国からビルマ経由でインドまで運ばれたことを確認された交易品」、と自身を評するさすがの表現力で笑ってしまった。
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芒市のホテルでの盗難、盈江での警察署への連行。波乱万丈の出発。ジャングルを行く。眠ると落ちるゾウの上、崩れて落ちる竹の橋、くっついて離れぬヒルの襲来、眠りを覚ます胃痙攣。矢継ぎ早に訪れる危機に、”ハラハラ”も”ドキドキ”も感じない。助かるのはわかっている。”面白く”、”おかしく”は楽しめる。二進も三進も行かない禍は、期が熟したら何故か向こうから消えてくれる。だが、これは創作ではなく紛れもない事実。インドへの不正入国をお咎めなしで帰れたのは運以外の何物でもない。読者がこうして作品を味わえることは奇跡である。
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