私の大好きな探偵 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
新しくてかわいらしい表紙で、気になったのですが、調べたらすごく昔に描かれた作品で驚きました。セリフ回しが古めかしくて笑いそうになるところもありましたが、内容は今でもおもしろいと感じるものでした。 こんなに魅力的な作家さんを今まで知らなかったなんて…人に教えたくなる作品がまた一つ増えました。 「ただ一つの物語」が一番好きです。 作中に登場する木崎七重の「ベーちゃんはおとなしくお泊まりしてたわよ」という表現がかわいらしくて優しい人柄がいいなと思いました。深淵則子はなんとなく怪しいと思っていましたが、クマの子ベーちゃんがキーパーソンだとは予想できなかったです。絵本の内容も鍵だったとは…
Posted by
『猫は知っていた』と併読。短編のほうがさくさく読めて好きかもしれない。出てくる探偵が同じでも時代がずれていて背景が変わるから飽きなかった。 小賢しい叙述トリックなんかないし、ところどころにある地図を読みながらいろいろ推理するのは楽しいし、難しくもないから推理小説入門にもいいと感じ...
『猫は知っていた』と併読。短編のほうがさくさく読めて好きかもしれない。出てくる探偵が同じでも時代がずれていて背景が変わるから飽きなかった。 小賢しい叙述トリックなんかないし、ところどころにある地図を読みながらいろいろ推理するのは楽しいし、難しくもないから推理小説入門にもいいと感じた。 クマのぬいぐるみの話が可愛くてよかった。
Posted by
日本のクリスティと言われた仁木悦子さんの復刊短編集。 一言で言うとまず、懐かしい! 仁木さんの著作は母の蔵書に一通り揃っていて、小学生の頃に貪り読んだ懐かしい記憶があります。 好奇心旺盛な妹悦子と、植物に精通しており高い推理力を持つ兄雄太郎の仁木兄妹シリーズ。 昭和の香り漂う懐か...
日本のクリスティと言われた仁木悦子さんの復刊短編集。 一言で言うとまず、懐かしい! 仁木さんの著作は母の蔵書に一通り揃っていて、小学生の頃に貪り読んだ懐かしい記憶があります。 好奇心旺盛な妹悦子と、植物に精通しており高い推理力を持つ兄雄太郎の仁木兄妹シリーズ。 昭和の香り漂う懐かしい表現もあるにも関わらず、今読んでも色褪せない輝きがあります。 まさかまさかの書籍初収録作品『みどりの香炉』が読めるとは! 戸川氏、素晴らしい仕事されてます。 時系列に添ったセレクションなので、シリーズ初読みの方にも読みやすいと思います。
Posted by
仁木兄妹が活躍するシリーズの短編集。 【みどりの香炉】分かりやすい状況描写、出そろった容疑者、親切な見取り図、楽しい兄妹の掛け合い。シンプルでストレートなミステリ。クイズみたいで楽しかったです。 【黄色い花】これも見取り図がついていて楽しい。たくさんの手がかりが示された犯行現...
仁木兄妹が活躍するシリーズの短編集。 【みどりの香炉】分かりやすい状況描写、出そろった容疑者、親切な見取り図、楽しい兄妹の掛け合い。シンプルでストレートなミステリ。クイズみたいで楽しかったです。 【黄色い花】これも見取り図がついていて楽しい。たくさんの手がかりが示された犯行現場にはわくわくします。雄太郎兄さんだからこそ分かった事件解決の手がかりもお見事。 【灰色の手袋】派手なトリックはないのですが、手がかりがたくさん散りばめられた丁寧な作品に感じました。縛られた上に刺された被害者、片方だけの手袋、紫の服を着た男などロジックとトリックが満載で濃密な1編だと思います。 【赤い痕】容疑者とされた男の無実を証明、という展開が意外な真相に結びついておもしろかったです。とても暗い話でしたが、職務に熱心で潔く過ちを認めた警官、おしゃべりなおばさんやだらしないおじさんなどが空気を和ませます。 【ただ一つの物語】病床にあった友人の死の真相を探る悦子。暗号と宝探しのような展開ではあるのですが、楽しさよりも切なさがこみ上げる作品です。内容はとても哀しいのですが、母となった悦子が相変わらず元気に過ごしているのに和みます。 悦子の航空機オタクの息子と健康優良児の娘は、そのまま雄太郎と悦子のようで微笑ましい。
Posted by
仁木兄妹が活躍する短編集。 子供から大人へと時代が移り変わっていくのも面白い。 ラストの大人になった悦子が一人で活躍する話が一番面白かったかな。
Posted by
かわいいふりして結構、本格。 短編が五編。 大きな仕掛けがある訳ではないですが、隅々まで行き届いた伏線と思わぬ展開に引き込まれました。 意外と血なまぐさい事件も多いのですが、仁木兄妹の軽妙なやり取りに、ほっとさせられます。そしてなにより、作者仁木悦子の人間に対するまなざしが優し...
かわいいふりして結構、本格。 短編が五編。 大きな仕掛けがある訳ではないですが、隅々まで行き届いた伏線と思わぬ展開に引き込まれました。 意外と血なまぐさい事件も多いのですが、仁木兄妹の軽妙なやり取りに、ほっとさせられます。そしてなにより、作者仁木悦子の人間に対するまなざしが優しい。登場人物たちはちょっとずるいところがあったり弱いところもあるけれど、それぞれみんなちゃんと生きています。 トリックのための物語ではなく、物語として面白く、尚かつミステリとしてきちんと成立している。そんな作品が僕は好きです。 『ただ一つの物語』が特に素晴らしく、巻末の解説で作者の人となりを知って読み返すと、また味わい深くなります。
Posted by
今や伝説の仁木悦子作品が、戸川安宣さんのセレクトとポップな表紙で、10代にも手に取り易く登場とは、なんかうれしい。
Posted by
短編集。収録作品が作中の時系列に並べられているのは良いですね。未刊作品も収録されてるし。 ジュブナイルっぽい雰囲気もありますが、ミステリのツボを押さえたお話で、収録作品どれも手堅く面白いです。軽く読めるところも良い。 見取り図付きの作品も2編ほどあるので、見取り図フェチにもオスス...
短編集。収録作品が作中の時系列に並べられているのは良いですね。未刊作品も収録されてるし。 ジュブナイルっぽい雰囲気もありますが、ミステリのツボを押さえたお話で、収録作品どれも手堅く面白いです。軽く読めるところも良い。 見取り図付きの作品も2編ほどあるので、見取り図フェチにもオススメ。 植物オタクのお兄さんも良いです。 巻末に収録されている戸川さんの解説も素晴らしいです。それと「昭和30年代、40年代を読み解くキーワード」ということで、巻末で金銭価値の換算などをしてくれてて、理解しやすいですw
Posted by
仁木兄妹シリーズ。 短編が5編収録されています。 最初の話では、悦子が中学1年で、最後の話では 子持ちのお母さんになっている。 この状況の変化についていけなかったけれど 十分に楽しませていただきました。 これが昭和30年~40年代に発表されたというから驚きです。 いい作品っていう...
仁木兄妹シリーズ。 短編が5編収録されています。 最初の話では、悦子が中学1年で、最後の話では 子持ちのお母さんになっている。 この状況の変化についていけなかったけれど 十分に楽しませていただきました。 これが昭和30年~40年代に発表されたというから驚きです。 いい作品っていうのは、時代関係なく楽しめるんですね♪
Posted by