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私の大好きな探偵 仁木兄妹の事件簿 ポプラ文庫ピュアフル
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ポプラ社 |
発売年月日 | 2009/11/16 |
JAN | 9784591114452 |
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私の大好きな探偵
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商品レビュー
3.6
35件のお客様レビュー
仁木兄妹シリーズ。 YAだからか漢字が少なめな感じ。最後のだだ一つの物語以外は既読。人間のちょっとばかり外に漏れ出た意地悪を書くのが上手い。
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『猫は知っていた』を読んでみたいと思っていて、その前にこちらを読んでみた。これまで書籍に未収録だった話も入っているそうだ。 仁木兄妹が成長していって、さまざまな年代のお話があり、 「ただ一つの物語」がよかった。 昭和の話だと思って読んではいたが、さらっと「疎開していたとき」なんて...
『猫は知っていた』を読んでみたいと思っていて、その前にこちらを読んでみた。これまで書籍に未収録だった話も入っているそうだ。 仁木兄妹が成長していって、さまざまな年代のお話があり、 「ただ一つの物語」がよかった。 昭和の話だと思って読んではいたが、さらっと「疎開していたとき」なんて書いてあるので思った以上に上の世代の話なんだなぁと逆に驚いた。とても読みやすいので、ミステリーの入口としてもオススメ。 表紙の絵もかわいい。
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植物学者の兄・雄太郎と、行動派の妹・悦子。そんな仁木兄妹の活躍を描いた短編集。キャラクターたちのコミカルなやり取りと、ミステリとして練られた展開で、初出こそ昭和30年代ながらも、今のユーモアミステリやキャラミステリと比べても、決して遜色はないように思います。 印象的な短編は「黄...
植物学者の兄・雄太郎と、行動派の妹・悦子。そんな仁木兄妹の活躍を描いた短編集。キャラクターたちのコミカルなやり取りと、ミステリとして練られた展開で、初出こそ昭和30年代ながらも、今のユーモアミステリやキャラミステリと比べても、決して遜色はないように思います。 印象的な短編は「黄色い花」 植物学者である雄太郎ならではの視点から見つかる解決の糸口から、ロジックを突き詰めてのトリックの解明がお見事な作品。 「灰色の手袋」はクリーニング店での取り違えから、事件が展開されます。少しずつ明らかになってくる登場人物たちの不審な行動、そこの場面のつなぎ方が巧く感じました。少しずつ推理の材料がそろってきて、そして伏線の回収と推理と、短篇ながらまさに正統派の本格ミステリといった感じ。 「ただ一つの物語」は手作りで作られた絵本の謎をめぐる短編。悦子が今は亡き友人から贈られた絵本を狙う怪しい人物たち。絵本に隠された秘密が話を引っ張り、そして過去の事件も交差して、読み応えがありました。 この短編では悦子は結婚し子供もいるのですが、その子供たちの描写であったり、友人のことに想いを馳せる悦子の内面描写も印象的な作品。 最初に収録されている「緑の香炉」では二人は中学生ですが、最後に収録されている「ただ一つの物語」では悦子は二児の母になっていて、作中の時間の流れも楽しい作品でした。 また解説では著者である仁木悦子さんの人生についても紹介されていますが、これも興味深い。 仁木悦子さんは4歳の時に病気のため半身不随となりながらも、大人になってから執筆をはじめ、当時女流ミステリ作家が少ない中、1957年に江戸川乱歩賞を『猫は知っていた』で受賞。著者の性別や経歴で注目を浴び、作品は異例の大ヒット。その翌年に松本清張の『点と線』が発売され、清張につながる推理小説ブームの火付け役、そして今の女流ミステリの先駆者として解説の戸川安宣さん(東京創元社の元社長)は仁木さんを評価されています。 「ただ一つの物語」に関しての仁木さんと編集者のエピソードも面白い。本物のミステリ小説さながらのエピソードや、心温まるエピソードもあって、解説自体も面白く読めました。
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