クロノ×セクス×コンプレックス(1) の商品レビュー

壁井ユカコ(著者)

2019/01/10

時を操る魔法世界に紛れこんだ主人公の冒険
以下続巻なので中途だが
作者の作品は『鳥籠荘』の初めしか読んでいないけれども
なんとも自覚的にライトノベルを書いている作風だと思う
自分がかって属して今属さない少年少女を描くに際して
あえてライトノベル的に
つまり単純ではなく極端に個性を表現して
浅く描いている
対象年齢でない読者にはとても読みづらい書き方で
それが面白さにつながっていないのが作者の個性なのだろう

2014/08/14

うおー。何か違う、なんかちがう。私、この作者さんの文章や表現は好きだし、お話もじっくりページとかけて世界観を構築する感じがあったのだけど、今回に関しては終始、しっくりこなかった。
まるで、男子高校生が喜びそうなＳＦチックでハーレム、ちょっとエッチ？な冒険ものを書いて。という出版社からの要請をそのまま鵜呑みにして文章化したようだ。
そもそも何故百合なんだ！男女共学なのに！

未来を変えるのに元に戻そうとする反動力が働くのは解るにしても、何故、ルームメイトやミムラまでもがやり直しを重ねる度に猟奇的で狂気じみていくのかが不明。

ミムラがオリンピアばかり構うのも気に入らない。

元々、気が短い方なので、ミムラ・Ｓ・オールドマンの正体や関係性が十分に説明されないのも不満。

読みやすいけれど、ワクワクよりはイライラが勝ってしまった作品だった。

2014/05/14

筒井康隆さんの時をかける少女の話が出てきてにやりとしました。
タイムスリップものは苦手なのだけれど楽しめました。

2013/07/18

TS×魔法学校×タイムリープの物語。
ネットで予め読んだレビューでは評価が高かったのだが、読後の爽快感は期待以上だった。文字通り駆け抜けるように読むことができた。

時計屋の息子、三村朔太郎は高校入学の日、登校路でぶつかった少女と入れ替わってしまった。たどり着いた先は時間操作を学ぶ魔法学校!!元の世界に、元の姿に戻るために、ミムラ（少年）はホーライ会への入会を目指す。

自分に起きた出来事を受け入れることができず、それでも元に戻るために奔走するミムラがかわいらしい。多少反抗心を持っている少女、本書の言うところの”王子様”は理想的なボクっ娘なのかもしれない。

ハリー・ポッターに慣れ親しんでいる身としては、寮での生活や魔法の授業といった描写はしっくりと楽しめた。

登場する魔法にも独特の意匠が凝られていて著者の文才が窺える。ライトノベルでよく登場する、つまり厨二モード全開の呪文詠唱とかそれっぽい日本語を並べた詠唱とかではなく、実在する時間をテーマにした小説の一節を呪文にしているからだ。元ネタやテーマがはっきりと述べられているので、本書の延長上でそれらの著作にも手を伸ばしてみたくなる。

後半に登場するループ世界も、各ループ世界での出来事に変化が生じており（ループする毎に状況は悪化する）読んでいて退屈しない。

詰め込まれているネタは多いけれど、うまく組み合わされていて読み応えのある作品だと思う。単なるTSものとして評価するには惜しい良作である。

2012/12/08

高校への入学の日に少年は
父のお使いで時計を指定の場所へ届ける途中で
一人の少女と衝突し，入れ替わってしまった．

おまえが俺で，俺がおまえで！？
みたいなアレで．
しかもそのまま時間を操作する魔法を勉強する学校へ入学．

というわけで，男女入替りの女子寮暮らしで魔法学校ですよ．
そこそこ面白かったよ．
あの，時をかける少女みたいに一日をやり直して
どんどん泥沼に嵌っていく感じが素晴らしいね．
いいぞいいぞもっとやれ．

2012/10/29

　「ヒロイン男じゃねーか！」読んで一番に思ったことがこれでした（笑）　時間の魔法を習う学校にふとしたきっかけで入学した主人公。けれど、気づいたら女の子に！さぁ元の体を探しに行くお！　的な感じだった気がする。　若干先が読めてしまう感じがしてしまって、少し物足りない感じでした。

2012/03/26

始まりに谷山浩子さんの時計少女を思い出しました。好きな話です。時間のループで少々食傷気味になったところにびっくりする展開が。面白くてついつい一気読みしちゃいました。

2011/05/05

入れ替わって女の子になって時間専門の魔法学校に入学する話。様々な要素がミックスされているのに絶妙なバランスで物語が構成されています。なんか主人公が可哀想なのか羨ましいのかすごく微妙なポジションで奮闘しています。とりあえずこれ以上大切なものを失わないように頑張れ。絶対叶いっこない気もしますが。女の子達も色々と迷走していますが可愛かったです。ちなみに僕も半纏愛好家。そしてタイムリープの回数、呪文のフレーズのような時間SFのオマージュを楽しめました。次巻にも期待です。

2011/03/16

絵がかわいいなーと思って、あと壁井ユカコさん(鳥籠荘の人かー)って感じで買った一巻。
ああもうとにかくイラスト(特にカラー)がかわいいです！(←二度目)

2011/02/08

舞台が女子寮なので、たくさん女の子たちが出てくるわけだが、彼女たちの本性の描き方は、作者が女性ならでは！ヘンに理想化されてなくてよかった。
存外に展開も練られていたし、今後も話を広げられそうな要素がバシバシ入っていたので、どう進んでいくか楽しみ。

ともあれ三村朔太郎よ、ガンバレ！