ダイナー の商品レビュー
まさか平山夢明の本で五つ星が出るなんて…(笑)! いや、失礼、怒らないで。「独白するユニバーサル横メルカトル」が受け付けなかったからの発言なんです。「ユニバーサル」を読んだ時も思ったけど、「ダイナー」で確信。この人は絶対欧米で受ける!! 「ユニバーサル」よりも今回はエンターテイメ...
まさか平山夢明の本で五つ星が出るなんて…(笑)! いや、失礼、怒らないで。「独白するユニバーサル横メルカトル」が受け付けなかったからの発言なんです。「ユニバーサル」を読んだ時も思ったけど、「ダイナー」で確信。この人は絶対欧米で受ける!! 「ユニバーサル」よりも今回はエンターテイメント色が強くて、面白かった。グロさは…まあ、「ユニバーサル」よりかだいぶ大人しいんじゃないかな。頭がいかれたみたいな文章じゃなかったから、読みやすかったのよ。 あらすじ: 実家暮らしアルバイトでカツカツの生活をしているオオバカナコは、バイト先のコンビニで立ち読みした雑誌の求人欄に高額報酬の仕事を見つける。軽リスク有とはあるもののいかにもヤバそう、でも…。つい一歩を踏み出してしまった。そしてある失敗から彼女は殺し屋専門の会員制ダイナー(定食屋)で、ウェイトレスをすることになった。コックであり店の主のボンベロにあやうく殺されそうになるが…。それでなくてもやってくる客はみんな危ない奴ばかり。殺されないため、カナコは緊張の日々を強いられる。 面白いのよ。設定も面白いし、料理の描写がイイ。人物たちも殺し屋だからこその、それぞれの個性が出ていて。その中で怯みながらも大事なところでは引かないカナコと、ボンベロや殺し屋たちが話を盛り上げてくれるの。 残虐なやり取りにそむけていた眼が、次第に紙面に縫い付けられる。 まさしくエンターテイメント! 大藪春彦賞っていうのもうなずけるわ。うん、満足。
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軽くさくさくっと読める本。 軽い気持ちで怪しい仕事に答えた女性が殺し屋専用のダイナーで働くkとになって・・・とあまりない!?設定。 B級グルメのおいしさです。
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甘い気持ちでうっかり危ない仕事を引き受けた主人公は、思わぬ成り行きで殺し屋相手に開かれた定食屋“キャンティーン”のウェイトレスとして、塵屑のような扱いを受けながら働くことになる。 容赦ない店長や“まともじゃない”客を相手に、機転と運の良さで危機をすり抜けるさまにはハラハラしっぱなしで、目が離せません。 そして何よりも、執拗なまでの強烈な暴力描写と涎が出そうになるジューシーなハンバーガー描写とが合わさって、胃がキュッとなる妙な感覚になります。 あと、スキンと菊千代はどうしても好きになっちゃいますよね(笑)
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表紙の効果もあるのだろうけど、少々厚めの文庫本はページの間から肉汁が滴っているようで途中から読んでいるというより食べている感じがした。それだけボリューミーというかお腹いっぱいになる本だった。
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スピード感のある現代っぽい娯楽小説でした 比喩表現の独特さが取り沙汰されてたけど、 そこまで気にはならんかったかな ご飯の描写がすごく上手で、 読み終わったあとすぐハンバーガー食べに行きました ボンベロは魅力的でカッコよかったけど、 大場さんは割りと普通で印象薄かったです ...
スピード感のある現代っぽい娯楽小説でした 比喩表現の独特さが取り沙汰されてたけど、 そこまで気にはならんかったかな ご飯の描写がすごく上手で、 読み終わったあとすぐハンバーガー食べに行きました ボンベロは魅力的でカッコよかったけど、 大場さんは割りと普通で印象薄かったです けどそれが良かったんかも 全体的にキャラ濃すぎやったから ただ描写が思ってたより随分過激やったんで、 苦手な人は要注意です こういう小説はやっぱ好きです 結構長いけど一日で読んじゃいました
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2012年10月18日読了。「このミステリーがすごい!」2010年版の第15位の作品。殺されかかった命を助かったのも束の間、「殺し屋専門のダイナー」キャンティーンでウェイトレスとして働くことになったオオバカナコ。命の危険におびえつつ変態ばかりの客たちと応対していくが・・・。ダイナ...
2012年10月18日読了。「このミステリーがすごい!」2010年版の第15位の作品。殺されかかった命を助かったのも束の間、「殺し屋専門のダイナー」キャンティーンでウェイトレスとして働くことになったオオバカナコ。命の危険におびえつつ変態ばかりの客たちと応対していくが・・・。ダイナーのシェフ・ボンベロが作るハンバーガーの描写は本の表紙に劣らずうまそうだが、なんとも食欲を失わせるような描写が続く・・・。が、牛の肉をミンチにして喰らって喜ぶ人間も、殺人事件で人がバタバタ死ぬミステリ小説を読んで喜ぶ人間も(そして読者も)所詮は同じ変態だろ・・・?という著者の挑戦的な姿勢を感じる。癖のありすぎる殺し屋たちにも慣れ、後半はいつのまにか「レオン」のような余韻を残す展開に・・・。読み終わってみれば面白い小説だった。
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残酷でグロくて気持ち悪い描写なのに、なんだか惹きつけられて一気に読了。殺しが習い性のような変人ばかりの中に放り込まれたおおばかなこ、大バカな子だけど、極限状態の中で開き直るうちに逞しくなっていく。おおばかなこ…暫く忘れられない名前になりそう。
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殺し屋が集まる定食屋「ダイナー」。そこで働くことになったカナコ。なにげに気持ち悪いがなんとか読めた。 2012.10.11
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吐き気がするほどお腹が空く御話、ではなく、 吐き気がするけどお腹が空く御話。 表紙に対して拘りはないですが、良い表紙ですね。アップのハンバーガーで、総てを表している感じ。 表現が上手くないとホラー屋は商売が成り立たないだけあって、食物への描写が上手い。熱々のハンバーガー、チーズの匂いまでしてきそうだ。ああ、お腹が減る。 喩えその直前・直後に血肉が躍動していようとも。 主人公が(オオバカナコという名前に反して)阿呆みたいに騒がしくないところも読み易いポイントだと思います。 ただ、スキンとのやりとりだけは許せなかったなぁ…知らなかったこととは言え。 スキンが好きだったので、其の点だけ残念。 しかし、久し振りに一気読みしました。非常に面白かったです。
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平山さんにしては…ストーリー重視(笑) グロ描写も当然あったんだけど、料理の描写の方が印象に残りました……なんか、うまそうじゃん!!! 日頃の吐き気のするグロ描写(褒めてます)は、筆力の高さに裏打ちされたものだったのが逆説的に証明された一冊。 酷い残酷性を覚悟(期待?)し...
平山さんにしては…ストーリー重視(笑) グロ描写も当然あったんだけど、料理の描写の方が印象に残りました……なんか、うまそうじゃん!!! 日頃の吐き気のするグロ描写(褒めてます)は、筆力の高さに裏打ちされたものだったのが逆説的に証明された一冊。 酷い残酷性を覚悟(期待?)して読み始めたので、肩すかしをくらった気分も多少あるんですが、面白かった!
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