ダイナー の商品レビュー
アメコミみたいな感じの、漫画みたいに楽しめる話だった。 ていうかすぐに漫画にできそう。 とりあえずかなこがそんなに価値があるように見えないまま話がかなこ中心に進むのは 最後まで違和感だったけど、 菊千代がかわいく感じてきた。 結構楽しめた\(^o^)/
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なんだなんだ!久々の一気読み。エグいし、こんな世界嫌だし、こんな人たちも嫌だけど、カナコとポンペロがかなり好きになってしまった。グロいけど、爽やかでもあり、不思議な作品。
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食べ物を主軸とした小説は、読者に食べてみたいと思わせる表現ができるかというのが一つの基準であるとすれば、本書のボンベロのハンバーガーには強烈に惹かれました。 一方で、匂いや食感が刺激されるとすぐにグロい表現によって食欲が減滅させられる繰り返しは、後半若干飽きました。 とは言っ...
食べ物を主軸とした小説は、読者に食べてみたいと思わせる表現ができるかというのが一つの基準であるとすれば、本書のボンベロのハンバーガーには強烈に惹かれました。 一方で、匂いや食感が刺激されるとすぐにグロい表現によって食欲が減滅させられる繰り返しは、後半若干飽きました。 とは言っても、完全に絶望的と思われる状況から、機転を利かすことによって未来を切り開くカナコのたくましさは羨ましく、しかしそれは生きることへの強い執着というよりただの偶然の積み重ねだという点は気持ち良く読めました。
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舞台は殺しを生業としてギリギリに生きる奴らしか来ないレストラン。曲者だらけの店でウエイトレスをやることになっちゃったオオバカナコと、レストランのオーナーを務めるボンベロを中心にして、奇想天外な殺し屋が続々と来店する。だがそいつらにも過去はあって、カナコは彼らと関わるにつれて殺し屋...
舞台は殺しを生業としてギリギリに生きる奴らしか来ないレストラン。曲者だらけの店でウエイトレスをやることになっちゃったオオバカナコと、レストランのオーナーを務めるボンベロを中心にして、奇想天外な殺し屋が続々と来店する。だがそいつらにも過去はあって、カナコは彼らと関わるにつれて殺し屋の考えを理解するようになり……。 著者のエンターテインメント要素をこれでもかとブチ込んだ最高のノワール小説。平山さんなので、もちろんエグい描写はたくさんある。これはホラー。舞台がダイナーなので、美味しそうな料理が出てくる。これグルメ。殺し屋が来店するのでトラブルだらけ。これアクション、ノワール、サスペンス。カナコの心情変化や、殺し屋に対する気持ち。これは申し訳程度の恋愛。殺し屋やボンベロの過去や謎、背後に蠢く組織。これミステリー。すべてひっくるめてエンターテインメント。ダイナーには、全部が備わっている。 特に今回で注目なのは料理の描写。なんだ、平山さんに料理書かせたらすげーじゃん! うまそうじゃん! 涎垂れるくらいに美味しそうなのだ。ハンバーガーのこまかーい作り方とか、どこで知る機会があったのかわからん情報も多い。 基本的に舞台のレストランから外に出ることはないのだが、それでも面白い。ぼくはこの小説を読了して、娯楽を超えた何かを垣間見た気がした。気づいたら夜も明けていた。徹夜本だ。 やっぱりグロテスクなのが苦手な人にはおすすめできないんだけど、そんなのへっちゃらって人には是非とも読んでほしい。この作者の名が日本に広まりすぎると却ってアブナイ感じがするが、ある程度の知名度はあってもいいと思う。 『独白する〜』で有名になったけど、最高傑作は疑いようがなくこれで決定だ。
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平山夢明の長編ということで意外に感じたが、 読み終えて、一番好きな平山作品となった。 いつものグロと苦痛の極地は若干控えめ、 それでいて作者らしさは失ってはいない。 純粋にストーリーの面白さに引き込まれて行く。 ホラーではなくハードボイルドだ。 希望を持たせるようなラストは素...
平山夢明の長編ということで意外に感じたが、 読み終えて、一番好きな平山作品となった。 いつものグロと苦痛の極地は若干控えめ、 それでいて作者らしさは失ってはいない。 純粋にストーリーの面白さに引き込まれて行く。 ホラーではなくハードボイルドだ。 希望を持たせるようなラストは素敵だ。 新しい世界を見た気持ち、いい本に出会えたときのこの気持ちがたまらない。
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お恥ずかしながら、平山夢明氏の作品は初読。もっと早くに知っておくべきだったと後悔…。 グロイ描写は人を選ぶかもしれませんが、読んでいて沸き起こる空腹感は是非とも体感してほしいです(笑) 恋のやり取りは、命のやり取りから!
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グロい。 ボンペロのキャラもカナコさんの設定も面白い。結末も清々しい。 けれど。 作者の「味」と言ってしまえばそれまでだけれども、あの凄惨な拷問シーンや殺し屋達のグロすぎる描写がなければ、この物語は成り立たないのか? あれらは必要な描写なのか? そう考えてしまう。 フィクション...
グロい。 ボンペロのキャラもカナコさんの設定も面白い。結末も清々しい。 けれど。 作者の「味」と言ってしまえばそれまでだけれども、あの凄惨な拷問シーンや殺し屋達のグロすぎる描写がなければ、この物語は成り立たないのか? あれらは必要な描写なのか? そう考えてしまう。 フィクションの世界とはいえ、もし社会があのような痛い表現を望んでいるのなら、病んでいるとしか思えない。 リアルにあんな経験をしている人は、読みたくもないだろう。 想像の世界として欲しているのなら、やはり病んでいるとしか思えない。 帯の言葉に進められて購入。それなりに楽しめた。 だけれども、拷問シーンや殺し屋達の背景をを描写する文言のそれぞれに、なんだかそれらの表現を求める作者や読者の存在を感じて恐ろしくなる。 人間ってロクな生き物じゃないな。 他の人のレビューにあるとおり、ボンペロの料理描写にお腹はすいて来るのだけれど、凄惨な拷問の描写でその食欲は霧散してしまう。 痛すぎて★1つ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
冨樫先生の好きな作家さんと聞いて。 まず自分じゃ絶対読もうとしなかったような作品。 …ぐろい。えぐい。でも読んでて無性にお腹が空く。 店に連れてこられるまでの最初のシーンが痛々しくて何度か諦めそうになったけど、気が付いたら約500Pが終わっていた。 さて次の客は?と思ったところで、そういえばもうキャンティーンは無いんだったと気づきなんだか妙に寂しくなった。 殺しに対して独自の美学を持っていて、プロとして仕事をする中で感情とか倫理感をどこかに置いてきてしまったような変人ばかり出てくるけど、彼らにとって美味しい料理を食べて感情を出せる=人間らしくいられる最後の憩いの家だったのかと思うとなんか切ない…あんなに凄惨なシーンがこれでもかと出てきたのに、そんな風に思えてしまうのが不思議。 あと、ボンベロとカナコの間のもどかしさがもうなんともいえず、王道の恋愛小説よりよっぽどこう…ふたりの今後が気になってしまった。(終わりが描かれないから余韻に浸れるんだろうけど。またそこが良い!) 甘く楽しい生活とは程遠そうだけど、いつかどこかで二人と一匹でひっそりとお店を開いていてほしい。
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うわあああ やっぱりグロい、えげつない。けどおもしろい。 カナコさんの度胸の座り具合がすごい。ボンベロのハンバーガー食べたい!料理の表現がすごくおいしそう! キャラクターがみんな生き生きしてるなー おもしろかったけど怖いの嫌いな人には絶対薦められない。
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「ここは殺し屋専用の定食屋だ。つまり人を殺した人間をくつろがせる」と説明しているわりには、耳朶は千切れるは、頭は破裂して薔薇の花束みたいになるは、ヒールで踏まれまくって顔が魚の切り身のようになるは、と胸焼けするような状況が次から次へと繰り広げられる、そんな会員制ダイナー「キャンテ...
「ここは殺し屋専用の定食屋だ。つまり人を殺した人間をくつろがせる」と説明しているわりには、耳朶は千切れるは、頭は破裂して薔薇の花束みたいになるは、ヒールで踏まれまくって顔が魚の切り身のようになるは、と胸焼けするような状況が次から次へと繰り広げられる、そんな会員制ダイナー「キャンティーン」。とにかく主人公カナコの度胸ぶりがかっこいい。その他の登場人物もみなイカレちゃってていい感じ。これ、広江礼威あたりが漫画化してくれないかしら。
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