ロード&ゴー の商品レビュー
救急車ジャック。 緊迫した車内の様子や 隊員達のキャラも良かったが 畳み方がいまひとつ。 【図書館・初読・9/3読了】
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面白いし問題提起としてはインパクトがあるし、リアリティがある強い訴えも感じるんだけど、でも救急車ジャックっていうのが現実味がなくて釈然としない展開なんだよなあ…。現実に社会問題とされているけれど、そこまで知られていない事柄が、救急車ジャックの設定で、リアリティがないのと真剣みがう...
面白いし問題提起としてはインパクトがあるし、リアリティがある強い訴えも感じるんだけど、でも救急車ジャックっていうのが現実味がなくて釈然としない展開なんだよなあ…。現実に社会問題とされているけれど、そこまで知られていない事柄が、救急車ジャックの設定で、リアリティがないのと真剣みがうせてしまうような気がするのが非常に非常に残念! 元暴走族の生田のカラッとしつつ思慮深いながらもそういったところを相手に感じさせない性格や、隊長筒井の優しく暖かい事なかれ主義ではなく事を荒げない性格、そして曲がったことが大嫌いで正論を振りかざし正義感が強く融通が利かない女性隊員という設定。 森の性格、生田と森の対立なんて「いかにも」という感じがするけれど、それでも生田の人となりが魅力的、とても楽しく読める。さらにあの人たちが登場するなんて、嬉しい…! あらすじ: ある日、筒井隊長と森、生田が出動した救急車が乗っ取られた…! 家族を人質にとられ、犯行に手を染めた相川と携帯電話のテレビ電話で彼の家族を捕縛して銃を向ける犯人。犯人の指示は、決められた時間内――それはギリギリの時間で、一度もとまることなくとある病院へ向かえ、というものだった。しかし生田にはひとつの懸念が。――ガソリンが、もつか。さまざま思惑が絡まり、警察車両やマスコミの車をかわしながら、救急車は進む。果たして犯人の意図とは――。 たかが運転手、されど運転手。救急車や消防車の運転ってこんなにも大事なんだ…! 傷病者の負担にならないように、極力車内がゆれないように、迅速に――しかし事故を起こしたら元も子もないので、法廷速度を守りながら進む。さらに経路がぱっと頭に浮かぶだけではなく、混雑が予想される道などを避けることも必要だ。指摘されれば納得するけれど実行するのは難しとい。いわれなければわからない問題点以外にもニュース等で指摘されている「かすり傷程度で救急車を呼ぶ大人」といった事にも触れ、さらに一歩進んだ状態を述べているのに、素直に感心した。行き過ぎた心配とそれに対する反発――。うん、わかりやすい。心配されることに対し悪いと思う心。――うん、これもわかる。そこに大きな落とし穴が隠されていると思うと心が痛む。 結局、損得勘定とは違うけれど、どちらが得をしているかを考えたとき、いつだってズルイ方が得をしている。痛烈に胸に響いた。 ただし、どうして救急車ジャックにした…! そのことに関する批判は文中で繰り広げられているけれど、もっと社会派っぽい部分を前面に出してもよかったんじゃない? ここまでやるのか、と犯人たちの意図も納得し難い部分がある。自分たちの境遇を訴えたいなら、もっとやりようがあっただろうに。そこまで追い詰められていたとは思えないし、隊長にトラブルが起きたときの対応を見ても然り。迷惑をかけるだけでは、問題提起はできてもセンセーショナルな事件ばかりが引き立って、真実の印象が薄まってしまう気がするのが、残念。
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救急を題材にした人情ものかと思ったらクライムサスペンスでした。現実的ではない描写もあったけれど、お話として楽しんだのでまあ良し。
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タイトルと装丁と序盤を読んで、救助隊員たちの群像劇?と思っていたが、1台の救急車が路傍の傷病者を収容したことから巻き込まれる劇場型犯罪。早い段階でホワイダニットは想像つくが、救急車内の緊迫した様子や、それを見守るマスコミ、警察、消防無線を傍受する女子高生と視点が変わるので、とても...
タイトルと装丁と序盤を読んで、救助隊員たちの群像劇?と思っていたが、1台の救急車が路傍の傷病者を収容したことから巻き込まれる劇場型犯罪。早い段階でホワイダニットは想像つくが、救急車内の緊迫した様子や、それを見守るマスコミ、警察、消防無線を傍受する女子高生と視点が変わるので、とてもテンポよく読めた。悠木の自白から有明病院までがちょっと冗長なのと、終わりは都合よ過ぎの感はあったが、トリアージや隊員の判断ミスから生じる悲劇にも胸が痛み、読後考えさせられる良い作品だった。
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冒頭部分の説明くさい部分がなかなか進まなかったけど、話が流れ出すと止まらなかった! まぁ、説明くさい部分も必要だよね。 知らなかったこと、たくさんありました。 生田さん、かっこいい!鬼島さん、いい! 最後は正直どうだろうと思ったけど、楽しかった。
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登場人物が多くて、途中誰だっけ??と思ったりもしましたが、主要メンバーだけ理解していれば十分でした。 テンポが良く、救急車だけに(!?)スピード感があるので読みやすかったです。 結末が少し物足りないというか、無理やりとってつけた感じがしたのが残念なので★1つマイナスです。
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母親に勧められて読んだけど、うーん。いまいち。 作者は消防マニアなのかな。 よく知ってるもんだと思った。
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熱い仲間達の絆と強い職務意識に感動。強面で優しく厳しいおっさん達がとにかくかっこ良い。ラストは派手すぎやしないかとも思ったが、エンターテイメントとして頭の中で映像化して読めば面白い。
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読み出してしばらくは、どういう話の展開になるのか まったくわかりませんでした。 途中から!?とビックリする状況になり、 そこからはノンストップ。 ★5にしたいぐらいの面白さでした。 この作品、上手な監督に映画にしてほしいなぁ。
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たいした急病でもないのにむやみやたらに救急車を呼ぶという患者さん側のモラルと、救急車の受け入れ先となる病院がなかなか見つからないという病院側の課題の、2つが大きな社会問題となっている。 現実でもこれに絡んでニュースになることもあるが、本書の登場人物のように強く社会に訴えたいとい...
たいした急病でもないのにむやみやたらに救急車を呼ぶという患者さん側のモラルと、救急車の受け入れ先となる病院がなかなか見つからないという病院側の課題の、2つが大きな社会問題となっている。 現実でもこれに絡んでニュースになることもあるが、本書の登場人物のように強く社会に訴えたいという感情をもった人たちが集まれば、本当に救急車の乗っ取り事件もありえるのではとまじめに考えさせられる。 救急車という極めて特異な空間のなかで突如として始まった乗っ取りは、誰が黒幕なのかもわからないままマスコミ報道されつづける。いますぐ病院に運びたいほどのけが人も出て、さながら日本版の「スピード(byキアヌ・リーブス)」という感じ。 緊迫感と、犯人の動機、という点で読み応えあった。
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