雨月物語 の商品レビュー
十余年ぶりの再読です ─ 岩井志麻子さんによる 雨月物語。 上田秋成の原作に忠実 でありながら、 黒漆を上塗りした様に 艶やかに一層暗く、 語り部がドロっとした 妄念たっぷりの女が故、 香袋から甘い腐敗臭が 匂い立つような、 ぼっけえ、きょうてえ 仕立てにございます。...
十余年ぶりの再読です ─ 岩井志麻子さんによる 雨月物語。 上田秋成の原作に忠実 でありながら、 黒漆を上塗りした様に 艶やかに一層暗く、 語り部がドロっとした 妄念たっぷりの女が故、 香袋から甘い腐敗臭が 匂い立つような、 ぼっけえ、きょうてえ 仕立てにございます。 神仏ではなく闇の奥に 潜む邪まなものに祈り、 なにかに取り憑かれる ような愚を執着と呼ぶ。 哀しきかな、其れから 逃れられない人の性。 現世に座す息子に母が 夜な夜な語るお伽噺を、 母の執着を引きずった まま息子秋成が綴った、 現代に通じる人の執着 の物語にございます。
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女の情念が成仏できずに怨霊になる話を、最下層を落ちていった母親が語り、養子に出した息子が本にまとめたのが「雨月物語」。昔の話だと思っていたが、たまたま一緒に借りた「最貧困女子」では現在でも起こっていると。想いはどこに行くのだろう。昔は神仏だったけど、現在はインターネット?
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岩井志麻子さんらしい語り口の「きょーてぇ」本。以下、読書メモより。 序 上田秋成の母の語り 菊花の約(ちぎり) 友人をひたすら待ち焦がれる男 白峰 宗徳員の妄執とそれをいさめる西行法師 浅茅が宿 夢応の鯉魚 仏法僧 不破万作はいわゆる「性同一性障害」だった? 吉備津の釜 語り部が意外! 岩井志麻子らしい。 蛇性の淫 白蛇の淫靡(いんび)な美しさに囚われる男の 恐怖 青頭巾 人肉を食べる鬼が成仏する話。 貧富論 宇宙の真実。お金の話
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岩井志麻子の雨月物語。雨月物語なんだけど、らしさがでているところはさすが。 女の情念という一貫したモチーフからの切り口も面白い。 でも初めて雨月物語に触れる人には向いていないかも。 本当に難しいところだけど、岩井志麻子らしいところが、雨月物語をほんの少し別の方向に物語を向けているのよね。
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志麻子さん版雨月物語。女のいや~な部分描くの巧いなあ。でも一気読みはできない。辛くなってしまうから。 「吉備津の釜」と「青頭巾」がよかった。
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語りべがぽつぽつと話しながら進めていくところが怪談らしくてよかったです。 個人的には「青頭巾」が好き。快庵禅師がツボすぎた。
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亡くなっていながら成仏できずに漂いながら見聞きしたことがら9編が取り上げられている。「吉備津の釜」など岡山に関係する内容もあり興味深かった。
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上田秋成の世界が「女の情念」でよみがえる。ホラー小説の鬼才が独自の解釈で描く江戸怪異小説の妙(「BOOK」データベースより) すんごい岩井さんらしい作品に仕上がってますね。 好き嫌いが分かれそうな感じ。 私はこういったどろどろしたお話が読みたかったところなので、タイミング...
上田秋成の世界が「女の情念」でよみがえる。ホラー小説の鬼才が独自の解釈で描く江戸怪異小説の妙(「BOOK」データベースより) すんごい岩井さんらしい作品に仕上がってますね。 好き嫌いが分かれそうな感じ。 私はこういったどろどろしたお話が読みたかったところなので、タイミングがよかったかも。 ややくどい部分もありましたが、思った以上に面白く読めました。
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女性視点になっており、どれも似たり寄ったりの話になってるのが残念。でもこれがこの人の味なんだろうなあ。そんなどろっとしたえろさに惹かれるんだし。個人的に青頭巾がお気に入り。
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女性のから見直した『雨月物語』。語り部となる女性は、女性ではありながら、人外の魔物と化している。女として、怖い。女の情って・・・と考えさせられた。
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