時の娘 の商品レビュー

中村融【編】

2010/02/23

「台詞指導」ジャック・フニィ…ノスタルジックで好き。
「時が新しかったころ」ロバート・F・ヤング…オチがよかった。

2010/01/31

タイムトラベル・ロマンスのアンソロジー。
『むかしをいまに』は厳密に言ってタイムトラベルなんだろうか？ まぁ好きなのでいいんですが。
『時が新しかったころ』も好き。おさまるべきところにおさまったって感じで、読み終わったあとなんとなくほっこり。これはタイトルと評判ばかり聞いている『たんぽぽ娘』を書いた人なのか。『たんぽぽ娘』もじきに出るらしいので楽しみ。
巻末の編者あとがきにあった他のタイムトラベルものも読んでみたいです。
しかしこのアンソロジータイトルを見たときは、ジョセフィン・テイの歴史ミステリがまた復刊されるのかと思ったわ。

2010/01/10

普通のSFは常識を超えた展開についていけなくなることがほとんどですが、ロマンスを重視したこのアンソロジーは楽しめました。時間の壁は恋愛につきものの「障害」の条件にぴったり。また一口に時間の壁と言っても、タイムトラベルから時間の逆流、パラドックスといろいろです。特にジャック・フィニィ「台詞指導」の、二人が時に阻まれるのではなく、一緒にタイムトラベルした経験から距離が近づくという展開は目からウロコかつ感動的でした。ジェシーの表情のわけを描いた個所は秀逸です。

2009/12/03

自分のSF好き、と言うかSFモエの一要素は確実に時間・時空を越えたロマンス、と言うのがあると思います。梶尾さん大好きだし。
と、言うわけでこのアンソロを見つけておお、とすぐ購入しました。

短編集は色々と面白い作が取られていて本当に面白いです。確かにたんぽぽ娘は読んでみたいですが今のコバルト文庫に海外作家さんのラインアップってまだ置いてあるのかな？
今度探してみようかと思います。ハイ。
それぞれ面白い作品でした。満足です。

2010/06/06

すごく当たりだった。

時間ＳＦは、切ない感じがそもそも好きなのだが、そんな話が集められててもうもう、満足です。
『時を駆ける少女』とか好きな方にはおすすめ。

『時が新しかったころ』（ヤング）がとても好き。
ベタなんだけど。こういう関係が好き。

ハッピーエンドじゃないのもあります。ビターな感じの。それもまたあっけないような儚い感じが綺麗です。
越えられない時間という壁があるからこその意外性、諦念、切実さなんでしょうか。

2013/03/11

タイトルを見た瞬間注文ボタンを押し、届いたのをゆっくり楽しんだ。ロマンティック時間ＳＦ！私の好みの真ん中高め。収録された全部がすごーく面白いというわけじゃあなかったけれど、いいのいいの、これだけ色々読ませてくれて充分堪能した。

（これから読む人は以下を読まない方がきっと楽しいです）

一番良かったのはなんといってもヤングの「時が新しかったころ」。日本の読者独特の好みと解説で中村融氏が書いているそのまんまでちょっと恥ずかしいが、だってやっぱり「夏への扉」「たんぽぽ娘」の系列が好きなんだもんね。事前知識なしに読んだから最後でちゃんと驚けてとっても嬉しくなった。良かった良かった。

表題作はいまだに頭がぐるぐるしてる。「マイナス・ゼロ」で納得いかなかったタイムパラドックスの形ををさらに大胆に取り上げている。眩暈を呼ぶようなこんな感覚が好きだなあ。思えば「タイムトラベラー」から三十数年、人の嗜好は変わらないってことでしょうか。（成長してないだけ？）

2009/10/26

副題のロマンティック時間SFの魅力がふんだんに詰まっていて堪能しました。タイムトラベルで過去をやり直すとしたら・・・に恋愛物って強烈に似合うんだなあ。コアとは思いつつ、技巧を凝らしたノスタルジックな味わいの「インキーに詫びる」がとても好き。男出入りが激しい母に嫉妬する娘の話からとんでもない方向に行く「時の娘」は最後こうなるか！という驚きが。あとムーアの壮大なSF作品もいいし、ヤングも勿論のこと！「時のいたみ」はなぜ戻って肉体を鍛えたかがわかった時に驚きがありまたその後の苦い結末もぐっときて。

2009/10/17

わたしが実際に読んだのは、「たんぽぽ娘」（1980年）　集英社コバルトシリーズの伊藤典夫の邦訳本です。
が、絶版で検索しても出てこず…。
↑の本に収録されているらしいので登録しました。

ロバート･Ｆ･ヤングさんのＳＦ小説は、ロマンスＳＦで女の子好みだと思います。
中でも「たんぽぽ娘」はお気に入り。