1,800円以上の注文で送料無料

無理 の商品レビュー

3.5

222件のお客様レビュー

  1. 5つ

    14

  2. 4つ

    86

  3. 3つ

    81

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

    3

レビューを投稿

2024/03/19

地方都市で、様々な状況におかれた人々のドタバタ劇。 雪の降る寒い中、たいした娯楽もないゆめの市。 リアルに想像できそうな描写がさすがだと思った。

Posted byブクログ

2023/11/20

合併でできた地方都市「ゆめの」で暮らす5人の男女。現代社会の歪みから抜け出せずに、暗転していくばかりで生きづらさを抱えている。解決の糸口も見えずただただ疲弊していく。テンポが遅く感じた。

Posted byブクログ

2023/10/03

東北の地方都市。3つの町が合併してでできた人口12万人のゆめの市。国道沿いの大型ショッピングセンター「ドリームタウン」が唯一の盛り場で、昔からある商店街はシャッター街と化している。 この町で暮らす5人の群像劇。 県庁からゆめのの社会福祉事務所に出向になり、生活保護支給業務を...

東北の地方都市。3つの町が合併してでできた人口12万人のゆめの市。国道沿いの大型ショッピングセンター「ドリームタウン」が唯一の盛り場で、昔からある商店街はシャッター街と化している。 この町で暮らす5人の群像劇。 県庁からゆめのの社会福祉事務所に出向になり、生活保護支給業務を担当する相原友則。 卒業後はゆめのを出て東京での大学生生活を送りたい女子高生の久保史恵。 詐欺まがいの商品を売りつけるセールスマン、暴走族あがりの加藤裕也。 スーパーの保安員をしながら新興宗教にのめり込んでいる堀部妙子。 親の地盤を引き継いで市議会議員になった山本順は県議会議員になるつもりでいる。 5人はそれぞれ ゆめの市に不満や不安を持ちながら生活を送っている。 増え続ける生活保護申請者に辟易し「いずれ県庁に戻るんだし」と仕事をサボり女を買う者。「卒業後にゆめのに残るのは不良か地味な奴だけ」と同級生を心の中で見下している者。老人をだまし詐欺を働きながらも「俺が立派に家族を養ってる」と勘違いする者。 なんてクズな生活なんだ!と思いながらも、この5人を というかゆめの市民をこうさせているのは、閉鎖的でただ錆びれていくだけのこの土地がそうさせているんじゃないかと。 景気も良くならない。行政もアテにならない。何度も作中に出てくる空の描写はいつも分厚い雲に覆われたグレーな空で 気分が塞がる。まるでゆめの市。この町で夢や希望を持てというのはとても「無理」だと思わせる。合併後にできた『ゆめの(ドリームタウン)』という名前とのギャップもまた悲哀を感じる。 5人の人生はどんどん悪い方へ転がり落ちていく。ノンストップに!スピーディに! 少し前の言葉で言えば「無理ゲー」。 終盤 少しづつ絡まり合う5人のたどり着いた先は…。 ラストは賛否両論あるみたいだけど笑 5人まとめて詰んだな。 というより、ここから新たな地獄のスタートなのか。 それとも人生やり直せるのか。

Posted byブクログ

2023/08/06

タイトルがなんとも特徴的な一冊。 ある地方都市に住む5人の人物が主な登場人物で、1章ずつ登場人物が代わる代わる登場して、それぞれの時間軸で出来事が進んでいく。 その5人を簡単に説明すると、市役所に勤める生活保護受給者担当の公務員、若くして強固な地盤を引き継いだ二世市議会議員、大学...

タイトルがなんとも特徴的な一冊。 ある地方都市に住む5人の人物が主な登場人物で、1章ずつ登場人物が代わる代わる登場して、それぞれの時間軸で出来事が進んでいく。 その5人を簡単に説明すると、市役所に勤める生活保護受給者担当の公務員、若くして強固な地盤を引き継いだ二世市議会議員、大学進学を機に地元脱出を目指す女子高生、万引き保安員の傍ら新興宗教にのめり込む主婦、元暴走族で詐欺まがいの商売に明け暮れる若い男。 それぞれの5人のストーリーは普通に読んでいて楽しめる。地方で住む人間の考え方、生き方、人間関係、お金事情がとてもリアルで読んでいて嫌な気持ちになる程。私自身も地方出身者なので分かる部分が多分にあった。「井の中の蛙、大海を知らず」とは良く言ったもので、まさにそういった登場人物のオンパレード。地方で暮らす人たちが悪いとは言わないが、一度外に出てみるのは改めて大事だなと感じた。 さて、ストーリーだが、当然のようにこの5人が最終的にどう交わりどういった結末を生むのか、そしてタイトルの「無理」という言葉がどう絡んでくるのかを楽しみに読み進めたが…正直結論は「それーー??」という感じ。計500ページ以上引っ張って、その雑なオチなんだよと。。 それぞれの5人のストーリーが面白かったので☆3だが、そうでなければ☆2ですね。 うーん、私にはわからないような深い意味があるのかな…どちらにしてももやもやが残る一冊でした。

Posted byブクログ

2023/06/17

分厚い… おまけに舞台となる地方都市も 出てくる人々もどんよりとした灰色の空のよう。 読んでいて楽しい、おもしろい!とは一切思えないのに、なぜか途中で読むのをやめることが出来なかった。 このどうしようもない人たちの最後はどうなるのか、 見届けたかった。 ここに出てくるのはきっと...

分厚い… おまけに舞台となる地方都市も 出てくる人々もどんよりとした灰色の空のよう。 読んでいて楽しい、おもしろい!とは一切思えないのに、なぜか途中で読むのをやめることが出来なかった。 このどうしようもない人たちの最後はどうなるのか、 見届けたかった。 ここに出てくるのはきっと、この世界のどこにでも存在する人。 そして本人たちは自分の考え方がごくノーマルだと信じて疑わない。 そして何かの瞬間に事が悪い方へ傾いた時、正しくかじを切る術を持たないので、どんどん制御できなくなる。 最後には吸い寄せられるようにすべての人がひとつの大惨事へと突入。 ちょっと出来すぎな結末だったけれど。。 それぞれのその後はどうなったんだろう、と想像すると、また暗い気持ちになった。

Posted byブクログ

2023/02/12

寂れた地方都市が舞台の、5人の群像劇。5人が、最後にある接点を持って終わるが、もう少し先を読んでみたいところで、少し物足りない。 小説としては、読みやすく登場人物が変わる際の引きもよく、週刊漫画雑誌のように、次の展開が気になるが、他の話に移る感覚。 何気無い日常から、少しずつ歯車...

寂れた地方都市が舞台の、5人の群像劇。5人が、最後にある接点を持って終わるが、もう少し先を読んでみたいところで、少し物足りない。 小説としては、読みやすく登場人物が変わる際の引きもよく、週刊漫画雑誌のように、次の展開が気になるが、他の話に移る感覚。 何気無い日常から、少しずつ歯車が狂い始めるのを描くのがうまい。

Posted byブクログ

2021/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

登場人物それぞれの人生、最後にやっと交わるのね。 長かった! どこまでも悲劇的、あまりの悲劇には笑っちゃう ナオミとカナコを書いてる方なのですね

Posted byブクログ

2021/08/01

主人公が5人の群像劇 それぞれの設定は面白いけど、最後になるまで全然すれ違わないし、影響し合わない。 舞台が同じ市内というだけなので、長いのに肩透かし感がある

Posted byブクログ

2021/01/09

(データ移行) 540ページ超のボリュームのある一冊でしたが、奥田英朗さんの相変わらずの読み易さで数日で簡単に読了しました。 内容もとても面白かった、伊坂幸太郎の雰囲気をどことなく感じた。

Posted byブクログ

2020/10/26

物語が五本軸くらいあり、それが皆で同時進行していくのだが、そこは奥田英朗の小説なので、大変に分かりやすくこんがらがることなくストーリーは進んでいく。登場人物も多いは多いが、それほど煩雑ではない。お話が進んでいくと、微妙にキャラクターたちが絡んでいくが、本筋にかかわるほどは影響して...

物語が五本軸くらいあり、それが皆で同時進行していくのだが、そこは奥田英朗の小説なので、大変に分かりやすくこんがらがることなくストーリーは進んでいく。登場人物も多いは多いが、それほど煩雑ではない。お話が進んでいくと、微妙にキャラクターたちが絡んでいくが、本筋にかかわるほどは影響してこない非常に上手な距離を保つ。 そしてクライマックスへ。 物語のキャラクターたちは普通の人間なのか、ちょっと何かがずれただけなのか、初めからもう普通ではないのか、いろいろだが決して他人ごとではない怖さが今の日本だ。11年前に発行されている書籍だが、この当時生活保護者は「エアコン」を所持できなかったのね。2020年の日本の夏はもうエアコンを使いましょうと政府が推奨しているほどの暑さ。 題名の「無理」とお話の関連性はよく分からないなぁ。

Posted byブクログ