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ボトルネック の商品レビュー

3.4

928件のお客様レビュー

  1. 5つ

    111

  2. 4つ

    286

  3. 3つ

    311

  4. 2つ

    114

  5. 1つ

    30

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2023/08/11
  • ネタバレ

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この言葉が適切かわからないが、苦い、切ない結末だった。 まさにずっとどんよりとした雲に覆われた雰囲気。 サキの世界線で従兄弟として生きられたらなんて思った。

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2023/07/28

多分3か4回目になるかな? このどうしようもない救いようのない世界がわかっていながら、敢えてもう一度読んだ。 自分がいない世界は、全てがうまく回っている… なんて事が、わかってしまったら、 その絶望感は計り知れない。 何度読んでも息苦しくなる。 全ての厄災を黙ってやり過ごして...

多分3か4回目になるかな? このどうしようもない救いようのない世界がわかっていながら、敢えてもう一度読んだ。 自分がいない世界は、全てがうまく回っている… なんて事が、わかってしまったら、 その絶望感は計り知れない。 何度読んでも息苦しくなる。 全ての厄災を黙ってやり過ごして我慢して、心を麻痺させて、なんとか生きてきたリョウ。  それが生きる上での策だったのだから。 なのに、それに凛と立ち向かう、諦めないサキの生き方で、自分に関わらない細かな状況まで、事態が好転していた… そりゃ、自分の意味って?何?ってなる。 使い古された、個人の存在を持ち上げられるお兄ちゃんのような言葉も、完全に嘘だろとなる。 よくも、こんなシビアすぎる世界観を表してしまったもんだ。 キツイ。リョウくんを想うと本当にキツイ… と言う感想しかない…

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2023/07/02

なんつう本だ……ただ私がこの本を学生時代に読んでいたらと考える。社会人として読んだこの本は最早懐かしささえ覚えた。薄ら笑いさえもした。 もし自分とは逆の性格をしている誰かが自分の代わりをしている並行世界にワープしたら。ミステリと絡めた最高の本

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2023/06/22
  • ネタバレ

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主人公が訪れることになるパラレルワールドこそが主人公を殺す夢の剣だったのかな 序章で自身の鏡像の諏訪ノゾミのことを、夢の剣じゃないと殺せない存在と評しているからこそ、自身も夢の剣で静かに追い詰められ、葬られる。

Posted byブクログ

2023/07/02

最後まで暗いものが流れるような話だった。そして、なかかなか会話文含めお話しがなかなか頭に入ってこなかった。ただ単に好みの問題なのかもしれないし、最近の体調の問題なのかもしれない。

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2023/06/20

自分が存在せず、その代わりの少女が存在する並行世界に移動した主人公が、二つの世界の違いを思い知らされていく。 後味が悪いともっぱらの評判だが、順当な結末ではないだろうか。

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2023/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

さすがの穂信、だいすき。 本当に鬱小説?って思いたくなるほどスムーズで明るく進んでいく ずっと仄暗い感じが続いているのに気づかないまま 救われるように見えて現実を突きつけてくるラスト 本当に、良かったの一言に尽きる どんでん返しや衝撃が強いわけでは無いが綺麗なグラデーション 以下ネタバレ含むあらすじ覚書 兄が死んだと連絡が入り、ぼく嵯峨野リョウは恋人だった諏訪ノゾミが転落死した東尋坊から自宅に帰ろうとする そのとき(おいで、嵯峨野くん)と声が聞こえ浮遊感を味わう あぁ、落ちたなと思い目が覚めると金沢市の浅野川のほとりのベンチに横たわっていた 時間も服装も落ちる前から続いているようだ ひとまず自宅に帰ると鍵が開かない 中から知らない女が出てきた。 名前は嵯峨野サキ 自分が生まれる前に

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2023/06/10

自分が生まれなかったパラレルワールドに迷い込んだ高校一年生男子のお話 事故で亡くなったとされる恋人を弔うために東尋坊になってきたところ、自分も転落してしまた嵯峨野リョウ 気付いたら川べりのベンチに寝ていたリョウはとりあえず自宅に帰るが、そこに居たのは「サキ」という高校生 二人は...

自分が生まれなかったパラレルワールドに迷い込んだ高校一年生男子のお話 事故で亡くなったとされる恋人を弔うために東尋坊になってきたところ、自分も転落してしまた嵯峨野リョウ 気付いたら川べりのベンチに寝ていたリョウはとりあえず自宅に帰るが、そこに居たのは「サキ」という高校生 二人は話をするうちに、サキは流産で生まれなかった「ツユ」であり、この世界ではリョウは生まれていないというパラレルワールドの可能性に気づく 自分が居なかったことで変わっている事柄 それを間違い探しと表現するサキ 二つの世界の違いとは? リョウの後悔は何か? 二人との知っている諏訪ノゾミの性格の違い そしてフミカの行動 ボトルネックは「システム全体の効率を上げる場合の妨げとなる部分」 苦いわぁ…… ビターな方の米澤穂信だった 最後の一文がイヤミスだなぁ リョウの選択はやはり、そっちなんだろうか? ってか、ラストシーンはどういう事なんですかね? リョウが体験したと思い込んでいるパラレルワールドはノゾミが見せた幻想の可能性 ただ、きっちり日数が経過している事からもパラレルワールドで過ごした時間は過ぎているように思われる 届いたメールへの違和感 リョウと呼びかけているけど、母親は名前で呼んでいる描写はない メールだと違うということか? そもそも、携帯電話のメールだし、家族間で宛名を書くのも違和感 ノゾミが模倣をしただけのように 誰かに決めてほしいとリョウが願った際に届いたメール 何らかの意図を感じるんですけど? <グリーンアイド・モンスター> ねたみのかいぶつ。生をねたむ死者がへんじたもの。 一人でいるとあらわれ、いろいろなほうほうで生きている人間の心にどくをふきこみ、死者のなかまにしようとする。 心のどくを消すほうほうはない。 川守の言葉 「一人でいると魔が差すよ。死んじゃった人が呼ぶんだ。生きている人が羨ましくて、魔になって貶めるんだ」 となると、呼んでいるのはノゾミだよなぁ 川守という子供はツユなんだろうな サキとも違う こっちの世界でリョウを引き留めようとする存在 それにしても、自分がいない方が世界はより良いものになっているというのはもの凄くショックでしょうね しかも自分が好きだった子はただ自分を模倣していただけというね さらにそのせいで命を失うことになるとか 重すぎないか? 読んでいて、菅田将暉の「まちがいさがし」の歌詞を思い浮かべてしまった 間違いの方だからこそ出会えるというものもあるからなぁ

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2023/06/04

読ませるわぁ…特にストーリーが秀逸とか、一応ミステリだからそういうトリックが秀逸とかそういうんでは全く無い。 ただ、サキとリョウの掛け合いがアニメを見てるかのようにスルスルと入ってくるのと設定自体が凄く良い。 そして、秀逸なのがやはり終わり方よね。 安直に考えるなら多分あっちなん...

読ませるわぁ…特にストーリーが秀逸とか、一応ミステリだからそういうトリックが秀逸とかそういうんでは全く無い。 ただ、サキとリョウの掛け合いがアニメを見てるかのようにスルスルと入ってくるのと設定自体が凄く良い。 そして、秀逸なのがやはり終わり方よね。 安直に考えるなら多分あっちなんだろうけど、でも、何度か戻って読んでみるとどうもそうでも無いかもなとはなってる。作者の意図はわからないけど、そう考える方が救われるし

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2023/05/27

ひどい……主人公が何したっていうんだよぅ! 何もしなかったからこうなったんですねわかります……って分かるかー!(泣) 自分のことのように捉えて凹んでしまう……ということは私はなかったけど、確かにこれは読む人によっては感情移入しすぎて鬱になる危険物だわ。 「そんなことないよ」待ち...

ひどい……主人公が何したっていうんだよぅ! 何もしなかったからこうなったんですねわかります……って分かるかー!(泣) 自分のことのように捉えて凹んでしまう……ということは私はなかったけど、確かにこれは読む人によっては感情移入しすぎて鬱になる危険物だわ。 「そんなことないよ」待ちの自虐に「そうですね」って返されるような読後感だもの。 ただ、物語としてはとても完成されていて名作だと思う。 なので人に薦めたくもあり、薦めた相手が傷付いたらどうしよう……とも思ってしまう、紹介しにくい本。

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