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喋る馬 の商品レビュー

4.2

20件のお客様レビュー

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2023/02/18

(ユダヤの教義に明るければ、より理解が深まるかもしれないけれど)宗教や人種に関わらず、持たざる者の生き方、信じるものとの折り合いの付け方を描いた話が多かったと思う。 読みながら、某アーティストの過去のツアータイトル"Laughter in the Dark" ...

(ユダヤの教義に明るければ、より理解が深まるかもしれないけれど)宗教や人種に関わらず、持たざる者の生き方、信じるものとの折り合いの付け方を描いた話が多かったと思う。 読みながら、某アーティストの過去のツアータイトル"Laughter in the Dark" が浮かんだ。 掲載順では、「ドイツ難民」のあとに「夏の読書」がくるのが何とも言えない…

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2023/01/22

登場人物が皆さん崖っぷちの危機に立っている人たちです。他人にもっと思いやりたい、親切にしたいが自分のことで精一杯だということが伝わってきます。かなしい気持ちになるんあだけど、だんだん面白さがわかってくる感じです。

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2020/03/27

短編集13編 ユダヤ人の信仰が深いところで息づいていて,おかしな不条理さがさも当たり前のような形で示される.とても変なのだが真面目におかしい.「最後のモヒカン族」が良かった.

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2018/12/23

何もかも失い尊厳さえ奪われ、時には命までも、という理不尽な体験の中で、神や信仰とどう向き合えば良いのか。個人としてどう在れば良いのか。という主題の様々な変奏。 かわいい表紙に惑わされて読めば地獄で這いつくばってのたうち回った後、放り出されます。 そして、生きる事の重みと冷たさと...

何もかも失い尊厳さえ奪われ、時には命までも、という理不尽な体験の中で、神や信仰とどう向き合えば良いのか。個人としてどう在れば良いのか。という主題の様々な変奏。 かわいい表紙に惑わされて読めば地獄で這いつくばってのたうち回った後、放り出されます。 そして、生きる事の重みと冷たさと温かみがずっしり残って来るのですが。 人はいつでも気付かずに差別・迫害・利己主義・不寛容の当事者になるのです。する側にも、される側にも、魔法の様にクルっと裏返って。ほら、今も。 表題作で、ラジオから流れる物語として挿入される悲しい話はチェーホフ『ふさぎの虫』であると指摘しておきます。 不条理劇風の「手紙」も、チェーホフ的主題を2〜3盛り込んでいるし(「六号室」「ワーニカ」など)、全体にチェーホフからの影響と愛が溢れている。 どれも珠玉の傑作。私は中でも「最初の七年」が好き。完璧な短編だと思う。(やっぱりチェーホフの「いいなずけ」と比べたくなるなァ)

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2018/08/04

すっごく良かった!ユダヤ難民とその周辺の人物たちを描いた作品が殆どで、その背景には勿論ホロコーストの影がある。それでも、貧困にあえぐ、異国の地で母語を失い絶望する、というだけの暗い話ではない。どの短編も淡々と人々の決して豊かでも楽でもない暮らしを描いているのに、どこかユーモラスで...

すっごく良かった!ユダヤ難民とその周辺の人物たちを描いた作品が殆どで、その背景には勿論ホロコーストの影がある。それでも、貧困にあえぐ、異国の地で母語を失い絶望する、というだけの暗い話ではない。どの短編も淡々と人々の決して豊かでも楽でもない暮らしを描いているのに、どこかユーモラスで、ほの明るい。今まで味わったことのないような読後感。それは彼らが、薄っすらでも信じ続けた希望の光なのかもしれない。 特にお気に入りは、「ユダヤ鳥」(これは宮沢賢治のよだかの星を思い出したなぁ)、「ドイツ難民」「悼む人たち」「天使レヴィーン」「最後のモヒカン族」。 どれも素晴らしかった!名作。

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2018/04/29

読んだことのない感じ。短編なのに読むのがしんどくなったり、かといって読み終わるともっと読みたくなったりした。

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2017/03/18

ユダヤの被害者意識が反映されている作品かと思ったが、どうやらそうではない。ユダヤ人か否かは関係ない。自分の中に救いを見いだす葛藤と、はたしてその一見救いに見えるものに意味はあるのかという問い。

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2016/07/26

「夏の読書』は以前読んだことがあるような…。読書が少年の未来に光を与えてくれるんだろうか。「ドイツ難民」は胸を衝かれた。

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2013/10/27

あとがきより、柴田さんの「マラマッドは、他人の為に苦しむ‘義の人’を文学に持ち込んだ」に、だから割と苦しい話が多いのかと思いながら「シンプルな言葉だからこそ持ちうる奥深さ」をあじわう11編。表題作でまさかのケンタウロスにほのぼのし、“最後のモヒカン族”は入り口のミステリわくわくか...

あとがきより、柴田さんの「マラマッドは、他人の為に苦しむ‘義の人’を文学に持ち込んだ」に、だから割と苦しい話が多いのかと思いながら「シンプルな言葉だからこそ持ちうる奥深さ」をあじわう11編。表題作でまさかのケンタウロスにほのぼのし、“最後のモヒカン族”は入り口のミステリわくわくから、ラスト思わぬ所へ連れて行かれる。“白痴が先”はタイトルの意味も分からぬうちから父を応援する。他に“夏の読書”が特に好かった。

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2013/09/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短編集だから、中には★5つのもあるし、どうも読み進められないのもあった。けれど、思いつかないような比喩、詳細な表現。圧倒された。 小説の中とは国も時代も違うのに、日常的に誰もが感じる思いが描かれている。面白かった〜。

Posted byブクログ