だから人は本を読む の商品レビュー
最近お手軽さからハウツー本を読む機会が多く、古典と取っ組みあうことをしなかった。ハウツー本はポテチやお菓子のようなものという著者の言及にハウツー本ばかり読んでいた自分が恥ずかしくなった。良き思考も良き書友も良き読書から生まれるのだ。今年は文字と思考の海に溺れる一年にしたい。
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本を読むことで、自分が経験できない先人の知恵、思考などが得られるし、自分でこつこつと経験しなくても、濃縮された経験が本の中にはある。てっとり早い人生経験を疑似体験できるという。わかるなぁ、うん。それをどう生かせるかは自分しだいですが。 何も知らないところから始まって、まったく知らない話を聞くよりも、本やマンガなどで、少しだけかじっていたら、理解度は違うと思うということも、読書を通じて経験したことがある人も多いと思うけど、言われるまでは気がつかなかったです。 本は、いろんな創造力をくれるし、自分の中の映像だけでさまざまなところに行けるので、楽しいですね。
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資生堂名誉会長の著者による、読書について論じた本。 著者が幼いころからどのように本に接して来たかから始まり、影響を受けた本の紹介、読書がいかに重要か、そして現代の本・出版を取り巻く問題点まで、内容は多岐にわたる。 影響を受けてきた本の章では、ガレア戦記や方丈記等の古典、陰影礼賛などまで、厳選された数々の本を紹介している。単なる紹介ではなく、その本を読むことの重要性や、その本の中の名文などが語られ、本当にその本に慣れ親しみ、愛読していることがわかるのだった。 著者の書く文章も平易だが洗練されており、知性の高さをひしひしと感じた。 以下、一点だけ引用。 ”私は、教養とは、情報(データ)や知識(インフォメーション)が元の形のまま集積したものではなく、人間という入れ物の中で知性(インテリジェンス)に変換された人間性の一部ではないかと考える。 では、人間の本質を見極めることがなぜ必要なのか。それは自分の中に、ぶれない軸を作る必要があるからだ。”
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資生堂の名誉会長が読んできた本の振り返りと、それを踏まえて現代の「読書」に対する筆者の主張が掲載されている。 強く思ったのは、この人の家庭の文化資本というのは大変高かったということ。 本を買い与えられて育ったという環境に「本を読む」という行為は強く依存するものではないかというこ...
資生堂の名誉会長が読んできた本の振り返りと、それを踏まえて現代の「読書」に対する筆者の主張が掲載されている。 強く思ったのは、この人の家庭の文化資本というのは大変高かったということ。 本を買い与えられて育ったという環境に「本を読む」という行為は強く依存するものではないかということ。 だから、単純に「本を読め」と言ってもそれは難しいことで、「本を読まない」家庭と「本を読む」家庭とのギャップを埋めないことには、同じようなスタートを切れないような気がするなあ。 と思ったのでした。 でも、大体の部分に同感。 今回新しく買った本は、大体ここからのチョイス。
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読書家である作者による本の読み方やオススメ本を知ることができる。 本には英知が詰まっており、自分を編集する糧となる、という点はなるほどと思った。人生の先輩として多くのことを示唆してくれる。 『書友』という言葉は、初めて知ったが自分もそうなりたいと感じた。
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「人が本を読まなくなったのだという。それでいいのだろうかと怪しむ。そんなに忙しければ、朝起きた時に顔を洗わなければいいじゃないか。(中略) それは困るというなら、どうして本を読むことだけをやめてしまうのか。ーはしりがきより」 経済界随一の読書家と言われる資生堂名誉会長 福原義春...
「人が本を読まなくなったのだという。それでいいのだろうかと怪しむ。そんなに忙しければ、朝起きた時に顔を洗わなければいいじゃないか。(中略) それは困るというなら、どうして本を読むことだけをやめてしまうのか。ーはしりがきより」 経済界随一の読書家と言われる資生堂名誉会長 福原義春が本を読む事がいかに大事かを綴っている。 凄まじい読書家だけあって、文章も少し難しい表現だなと感じる所がいくつもあったけど、内容はとても分かりやすいのでスラスラ読める。 本を読むのはやっぱり大事。
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本を読むことの重要性と自分の体験を含めて書いている。また著者のおすすめ本が書いている。 オススメの本を教えあい、また読んだ本について語り合える「書友」を持つことや、本を読む事とネットなどで情報を得ることの違いとその有効性を書いている。 また、元経営者であり、本を何冊も書いている...
本を読むことの重要性と自分の体験を含めて書いている。また著者のおすすめ本が書いている。 オススメの本を教えあい、また読んだ本について語り合える「書友」を持つことや、本を読む事とネットなどで情報を得ることの違いとその有効性を書いている。 また、元経営者であり、本を何冊も書いていると言う事で見えてくる出版社と読者との断絶や、読者カードが編集や実際の著者まで届かない仕組みなど現状の問題を憂いている。 それを読んでいて、書店に設置されている検索システムは、書店の仕入れに反映されるようになっているのかな?と疑問に思った。 おすすめ本は、古典的な本「ガリア戦記」「史記」が多い。確かに2千年もの間読まれ続けた大天才の本である。紀元4000年になって今出版された本が読まれているかと考えると、一度は読んでみる価値があるし、この機会に読んでみようと思う。 ちなみに著者が進める「ご冗談でしょう、ファインマンさん」は私も大好きだ。
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著者は、資生堂名誉会長です。 読書を通じて「自分を探す、知る」というメッセージ。 「生きることは学ぶこと」であるならば、読書は、食事と一緒ですね。 絶えずアタマに”栄養”を与えていないと、枯れてしまうということです。 同時に、それは外部や未来への接点になる。このあたりの著者の考...
著者は、資生堂名誉会長です。 読書を通じて「自分を探す、知る」というメッセージ。 「生きることは学ぶこと」であるならば、読書は、食事と一緒ですね。 絶えずアタマに”栄養”を与えていないと、枯れてしまうということです。 同時に、それは外部や未来への接点になる。このあたりの著者の考察は、 とても納得感があります。 「本」そのもの(=コンテンツ)同様、その本をどういう背景・文脈 で捉えるか(=コンテクスト)も重要な要素であるように思います。
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ふむふむ、こういう人はどんな本を読むんだろう…と。 自己啓発とかハウツー本じゃないところに、フツーのビジネスパーソン向け読書案内との違いを感じます。 古典が多いのも(それもありがちな兵法などでなく、ラ・ロシュフコーとか「ガリア戦記」とか)、この方の特徴じゃないでしょうか。 私...
ふむふむ、こういう人はどんな本を読むんだろう…と。 自己啓発とかハウツー本じゃないところに、フツーのビジネスパーソン向け読書案内との違いを感じます。 古典が多いのも(それもありがちな兵法などでなく、ラ・ロシュフコーとか「ガリア戦記」とか)、この方の特徴じゃないでしょうか。 私が読みたく(読み返したく)なったのは、寺田「電車の混雑について」、川喜田二郎「パーティー学」、萩原「猫町」の3冊でした。
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やはり一流の人が読む本は高尚だ。少しずつ近づいていきたいと思い、そのために蔵書のお勧めを教えていただけるのは有り難い。まだほとんど読めてないけど。
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