空飛ぶタイヤ(下) の商品レビュー
大企業にうずまく論理。 プライドとぬるま湯。 その中で、出世するには、政治力が必要。 こうした論理にふりまわされ、 翻弄される中小企業や、 事故の被害者たる一般消費者、 そして、大企業にいる組織人。 こうした関係性を見事に描いている
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何回も不運なことが起きて、それ以上はもう無理だと思ってもまた不運なことが起きる。それでも負けずに踏ん張る社長の姿に心打たれる。
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面白い。でも話の展開が遅いし、オチも読めていたため読破するのに時間がかかった。 ・人生いろんなことがあるよ、楽しまなきゃ ・私たちにとってなにが1番大切なのか考えたのです。過去は変えられない。だったら未来を変えていくしかない。私はもうこれ以上、あのホープ自動車という会社に人生をか...
面白い。でも話の展開が遅いし、オチも読めていたため読破するのに時間がかかった。 ・人生いろんなことがあるよ、楽しまなきゃ ・私たちにとってなにが1番大切なのか考えたのです。過去は変えられない。だったら未来を変えていくしかない。私はもうこれ以上、あのホープ自動車という会社に人生をかき回されたくありません。これ以上闘うと、妙子との楽しい思い出まで歪んでしまうような気がする。私には他にするべきことがあると思うんです。
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そして下巻。 赤松運送がどうなっちゃうのか気になって、どんどん読んでしまうだろう。まさに池井戸小説。 またこの本では事故の被害者、中小企業の実情、銀行の論理、硬直化した巨大組織のなれのはて、また子供の社会、親の社会などいろいろなリアルがいろいろな角度で描かれている。 そういう意味で一挙に読まされてしまったし、勧善懲悪は胸がすく思いがする一方、実際この勧善懲悪はとてもリアルではないとも思った。 現実はそう気持ちよく終わることは少ない。 実際逮捕された取締役のモデルである宇佐美氏は罰金20万円が確定しただけだったし、三菱ふようの会長になり辞任時に退職金ももらっている。 三菱自動車は日産とともにルノーの配下になったのちも、2016年燃費データ改ざんをおこない会社体質はなーんも変わっていなかったことを露呈させました。 またなくなられた方の遺族に支払われた賠償金は小説にあるように550万円程度しかなく、それもやりきれない話なのですが、そのお金も弁護士が弁護士報酬だといって遺族に渡さなかったりともう世も末だと思ったものだったと記憶している。 すっとするのは池井戸小説の中だけで、それもどうかとおもうけど市井の僕には仕方がないので。
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ストレス大だったが、面白かった。 銀行の貸し剥がしには、腹が立った、○菱自動車の株をかって、大損したことを思いだした。赤松社長の忍耐力に脱帽。
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完膚なきまでの勧善懲悪に、胸の爽快感が尋常じゃない!沈んでいく船を描き出す様が、本当に丁寧で慎重で、逆に浮かび上がる飛行船の模様も、これ以上ないほどに美しく描き出されている。それは多分、綿密な苦悩と奮闘の描写に支えられて、深く深く読んでいる者の心に染み込んでくる。途中、先の展開が気になり、微細な描写(車の部品などの専門的な箇所)を飛ばして読んでしまうほどであった。読んでもよく分からんしね。これは名作。池井戸潤の小説ってプロットが大体同じなんだけど、でもどれを読んでもワクワクする。遺伝子にそういう要素が組み込んであるのかしら。本能を刺激されるような逸品だった。
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水戸黄門で言うお代官様の、ホープ自動車の 狩野常務。わかりやすく悪役で何とか罰せられないかと やきもきしながら読み進めました。 越後屋、そちも悪よのぉみたいな人も出てきます。
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面白かった!社内の派閥争いであったり、権力を振りかざした情報操作であったり、知りたくない世のドロドロのなかで、真実を見つめられる人の格好よさが際立つ。PTA会長というこれまた大変な役職から、子供やママさんの事情なども描かれているところがまたよかった。 世論や風潮に流されず、きちん...
面白かった!社内の派閥争いであったり、権力を振りかざした情報操作であったり、知りたくない世のドロドロのなかで、真実を見つめられる人の格好よさが際立つ。PTA会長というこれまた大変な役職から、子供やママさんの事情なども描かれているところがまたよかった。 世論や風潮に流されず、きちんと自分の目で見て、頭で考えて、判断できる人はかっこいいなあ。
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下巻になってもまだ続く、赤松運送の危機、ホープ自動の欺瞞。 そこからの大逆転。 すべての罪が明らかに、赤松運送が浮かび上がる様が描かれるのは爽快の一言に尽きる。 ジェットコースターのような展開。 ホープ自動車に対する怒りが昇華していく。 実際の自動車会社を彷彿とさせる。
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あー、すっごく泣いた。 通勤電車で何度も何度も上を見上げた、涙が溢れないように。本当に気持ちの熱さが伝わるリアルな物語。あー、小説をいっぱい読みたい!って思わせてくれる。 2012/3/21
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