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ノーサンガー・アビー の商品レビュー

3.9

42件のお客様レビュー

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2023/07/22

ジェイン・オースティンを初めて読んだ。ヒロインらしからぬヒロイン、と作中にあるが、今読むととても現代的なヒロインで、応援したくなる。素直で、小説が大好きで妄想癖がある…なんて、少女漫画の主人公のよう。ジェイン・オースティンの主張が時々現れて、それも楽しい。とても人気があるのが、よ...

ジェイン・オースティンを初めて読んだ。ヒロインらしからぬヒロイン、と作中にあるが、今読むととても現代的なヒロインで、応援したくなる。素直で、小説が大好きで妄想癖がある…なんて、少女漫画の主人公のよう。ジェイン・オースティンの主張が時々現れて、それも楽しい。とても人気があるのが、よく分かった!

Posted byブクログ

2023/04/24

『贖罪』のエピグラフに引いてあったので読む。 マキューアンがらみだったのだけど、さすがオースティンさん、小説を創っていくおもしろみを満喫させてくれる。

Posted byブクログ

2023/03/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

みんな大好きオースティンのデビュー前作品です。 これがもう、めちゃくちゃ面白かった。 主人公は、田舎の牧師館で暮らす平凡な17歳の少女・キャサリン。 恋に恋するお年頃のこのヒロインは、『小さい頃はとても不器量で、男の子の遊びが大好きなお転婆娘で、勉強もできないし、音楽や絵の習い事もさっぱりだった。』と作者にきっぱり書かれるくらい、華やかなヒロイン像とは真逆の設定。 特筆すべきは読書好きなこと。 とは言っても、歴史書なんかは大嫌いで、ゴシック小説にはまっている。 ゴシック小説とは中世のゴシック風の屋敷、城、寺院、修道院などを背景に、超自然的怪奇性を主題とする恐怖小説。 そして、タイトルのノーサンガー・アビーのアビーとは、古い修道院を改築したお屋敷のこと。 田舎育ちのキャサリンが、初めてリゾート地でちょっとした社交界デビューをする。 ところが連れてきてくれたアレン夫人がそもそもファッションにしか興味のない社交音痴。 人ごみの中をうろうろするだけで、何もできない日を何日か過ごした後、キャサリンは親友となるイザベラと知り合う。 このイザベラが、謙遜することでマウントを取るような人なのだけど、素直なキャサリンは言葉通りに受け取り、友だちができたことを嬉しいと思う。 そしてキャサリンは気になる男性と出会ってしまう。 200年前のイギリスでは、男性の告白を受けてからではないとお付き合いはできないし、もちろん彼女から告白なんて出来ようはずもないのだけれど、見る人が見たら気持ちはだだ洩れ。 いろいろあって、キャサリンは気になる男性ヘンリー・ティルニーの妹のエリナーと仲良くなり、彼女の家であるノーサンガー・アビーに招待される。 ゴシック小説大好きなキャサリンの妄想が炸裂し空回りしちゃうのは、妄想系女子あるある。 キャサリンの兄やイザベラの兄がまた話をややこしくして、ちょっといらいらしながらもニヤニヤくすくす読む手がとまらない。 ストーリーの面白さもさることながら、細かな描写でも笑わせてくれる。 ”お互いに洗礼名で呼びあい、散歩のときはいつも仲良く腕を組み、ダンスのときは、お互いの服の裾をピンでとめてダンスの組が離れないようにした。” イザベラと仲良しだったころの描写だけど、服の裾をピンでとめるって…絶対私が通りかかったら足引っ掛けて転ぶやつだな。 ヘンリーが御する馬車に二人で乗って、キャサリンの大好きなゴシック小説の話をしている場面では ”「ああ!やめて!そんな怖い話はやめて!でも先をつづけて」 だがヘンリーは、キャサリンの熱中ぶりがおかしくなって先を続けられなかった。” 私の脳内ではキャサリンとヘンリーが『はいからさんが通る』の紅緒さんと少尉に変換されました。 そう、200年前のイギリスの小説を今の日本人が読んでも全然違和感がない。 ヒストリカルロマンス小説やラブコメが好きな人は絶対ハマると思います。

Posted byブクログ

2022/03/06

「高慢と偏見」、「説得」の次に読みましたが、1番好きな作品です。ジェイン・オースティンの世間への批判や意見が述べてあり、出版当時の様子が伺えます。

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2021/09/07

ジェインオースティンの作品の中では『ノーサンガー・アビー』が1番好きです。 ヒロインの妄想が突っ走り、とても微笑ましく思います。 アビーと言えばドラマDownton Abbeyも有名ですね。 ゴシック様式の貴族館! そこには何か秘密が詰まっていそう。 フフフ❤︎

Posted byブクログ

2021/06/14

オースティンの長編、4作目だがもしかしたら一番好きかもしれない。瑞々しい少女の可愛らしさと、ドタバタした筋立ての妙に満ちている。なにより小説に対するオースティンの考えが良い。 「つまり小説とは、偉大な知性が示された作品であり、人間性に関する完璧な知識と、さまざまな人間性に関する...

オースティンの長編、4作目だがもしかしたら一番好きかもしれない。瑞々しい少女の可愛らしさと、ドタバタした筋立ての妙に満ちている。なにより小説に対するオースティンの考えが良い。 「つまり小説とは、偉大な知性が示された作品であり、人間性に関する完璧な知識と、さまざまな人間性に関する適切な描写と、はつらつとした機知とユーモアが、選び抜かれた言葉によって世に伝えられた作品なのである」

Posted byブクログ

2021/06/02

以前に読んで面白かった代表作『自負と偏見』に続いて読んだ著者作品。 十七歳のキャサリンが、大地主の夫婦に連れられて訪れた温泉地の社交場でヘンリーという美男子の牧師に恋をする。タイトルの「ノーサンガー・アビー」はヘンリーの実家である、イギリスでも一番古い屋敷のひとつ。「アビー」は...

以前に読んで面白かった代表作『自負と偏見』に続いて読んだ著者作品。 十七歳のキャサリンが、大地主の夫婦に連れられて訪れた温泉地の社交場でヘンリーという美男子の牧師に恋をする。タイトルの「ノーサンガー・アビー」はヘンリーの実家である、イギリスでも一番古い屋敷のひとつ。「アビー」は元修道院を意味する。主人公キャサリンは主に中盤まで温泉地バースに滞在し、その後に舞台はノーサンガー・アビーへと移る。 起伏の少ない物語がダラダラ続くと感じるうちに最終盤に差し掛かり、少ない紙数でどのように折り合いをつけるのだろうか懸念していると、まるで打ち切りにあった連載作品かのように強引に着地してしまう。恋愛ものとしては大きな見せ場であるはずのプロポーズの描写までもが非常に簡素に終わる。親友の翻意、ヘンリーの兄である大尉の行動の不審さ、ヘンリーの父のキャラクターなど、不可解または読者の理解を得られそうにないままで結末を迎える。エンタメ作品でありながら、そこで期待される要素を無視するかのような展開に戸惑う。 「当時の小説のワンパターンのヒロイン像に異を唱え、これをからかうパロディ小説」を書くためにあくまで普通の少女を主人公に据えたとする訳者あとがきに納得する。嫌悪感まで抱かせはしないまでも、キャサリンという平凡な少女にも取り立てて美点は見当たらず、年相応の妄想好きな少女にすぎない。終盤に表される、ヘンリーがキャサリンに好意をもつに至った理由などは、まさしく作品の性格を象徴する一文だろう。一部登場人物であからさまな金銭的な動機付けも含め、人間の聖より俗を描くことに重きが置かれている。 本作は執筆後に『スーザン』『キャサリン』とタイトルを変えながら(作品内で『ノーサンガー・アビー』が特別に何かを意味するでもなく、主人公名そのままのほうが妥当に感じる)、結局著者の死後にいたるまでは出版されなかったようなのだが、そのことをあまり不思議だとは感じない。当時のステレオタイプな小説に異を唱えるという試みを差し引いても、それほど優れた作品ではないだろう。同著者の『自負と偏見』と比較してもその差は歴然としており、あえて誰かに薦めたいとは思わない。それにも関わらず、エンタメ作品には似つかわしくないある種の現実味が特に説明もなく植え付けられている奇妙さのためか、妙な印象を残す小説ではあった。

Posted byブクログ

2020/08/01

オースティンの処女作。 23歳から24歳の頃に書かれたという。 主人公キャサリン・モーランドは、作品中もっとも若い17歳。 頭の良い元気な娘だが、ゴシック小説と現実と混同したりして、なかなかコミカルタッチ。 物語の展開や最後のオチが乱暴なのは第一作の故だろうが、いくらオーステ...

オースティンの処女作。 23歳から24歳の頃に書かれたという。 主人公キャサリン・モーランドは、作品中もっとも若い17歳。 頭の良い元気な娘だが、ゴシック小説と現実と混同したりして、なかなかコミカルタッチ。 物語の展開や最後のオチが乱暴なのは第一作の故だろうが、いくらオースティンといえども、それぐらいはね。

Posted byブクログ

2020/06/16

主人公が純粋すぎて周りのマウントや悪意にあまり気づいてないところもなんとなく少女漫画…(笑)あとからちゃんと気がつくようになるけども。 妄想がすぎてやらかしてしまう主人公だったものの、芸術を見る目とか礼儀作法だとか、伸び代がすごい。そんなところも、少女漫画的。(こっちが源流だけ...

主人公が純粋すぎて周りのマウントや悪意にあまり気づいてないところもなんとなく少女漫画…(笑)あとからちゃんと気がつくようになるけども。 妄想がすぎてやらかしてしまう主人公だったものの、芸術を見る目とか礼儀作法だとか、伸び代がすごい。そんなところも、少女漫画的。(こっちが源流だけど)

Posted byブクログ

2020/04/20

好きー!単純なんだけどそれがいい。 現代には無い礼儀作法とかおもしろかった。 紅茶飲みながら読みました☕️

Posted byブクログ