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組織は合理的に失敗する の商品レビュー

3.9

19件のお客様レビュー

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2018/10/23

本書は、第二次世界大戦の日本陸軍を例に取り、「組織がいかに合理的に失敗するのか」を検証する。「合理的に失敗する」と聞いて、多くの人は首を傾げるだろうが、ここでいう「合理的」とは、「盗人にも三分の理」とか「局所最適」を指しいるのだから、納得できる。要は、近視眼的にや、組織内合理的に...

本書は、第二次世界大戦の日本陸軍を例に取り、「組織がいかに合理的に失敗するのか」を検証する。「合理的に失敗する」と聞いて、多くの人は首を傾げるだろうが、ここでいう「合理的」とは、「盗人にも三分の理」とか「局所最適」を指しいるのだから、納得できる。要は、近視眼的にや、組織内合理的にものを考えると、そのロジック展開で組織が自己崩壊を起こす、ということを警告している。当たり前の提言だが、これを避け、大局的に考えることはなかなか難しい。

Posted byブクログ

2017/11/29

ガダルカナル戦で白兵戦術を変えなかったことやインパール作戦の実行は日本軍が非合理的だったからではなく、限定合理的だったからであることを、新制度派経済学の取引コスト理論で説明する。 ガダルカナル戦と取引コスト理論。デファクトスタンダードだった白兵突撃戦術、これを変えるには多大なコス...

ガダルカナル戦で白兵戦術を変えなかったことやインパール作戦の実行は日本軍が非合理的だったからではなく、限定合理的だったからであることを、新制度派経済学の取引コスト理論で説明する。 ガダルカナル戦と取引コスト理論。デファクトスタンダードだった白兵突撃戦術、これを変えるには多大なコストを必要とした。 インパール作戦とエージェンシー理論。ジャワ軍政と所有権理論。硫黄島戦と沖縄戦。 最後に、組織が不条理を回避するにはカント的な自律的人間となり、限定合理的であることを認識し批判的議論をすることが重要。

Posted byブクログ

2018/03/18

WBS西條先生が取り上げていた本。WWⅡの日本軍の敗戦を例に「取引コスト理論」、「エージェンシー理論」、「所有権理論」などといった人間の限定合理性に基づく新制度派経済学が理解できる一冊。日本軍の上層部ですら、「開戦=敗戦」と考えていたのに、なぜ勝てる見込みの少ない戦争を始めたのか...

WBS西條先生が取り上げていた本。WWⅡの日本軍の敗戦を例に「取引コスト理論」、「エージェンシー理論」、「所有権理論」などといった人間の限定合理性に基づく新制度派経済学が理解できる一冊。日本軍の上層部ですら、「開戦=敗戦」と考えていたのに、なぜ勝てる見込みの少ない戦争を始めたのかを、人間が限定合理的であるという観点から説明してくれる。

Posted byブクログ

2012/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

組織の不条理という本で出ていたものになる。 太平洋戦争に関して人間が限定合理的であることを理由に解説をしている。 具体的事例が多く、冗長な感じがしたが、理論的な部分(取引コスト、エージェンシー理論、所有権理論)は面白い。 行政に関しても当てはまる部分が多い。 批判的であり、批判を受け入れられる状態であり続けることの大切さを感じた。それを文庫版あとがきでは、カントの自律的人間と表現している。 カントの消極的自由についても面白いと感じた。

Posted byブクログ

2012/01/03

個人は優秀なのになぜ組織は不条理な行動に突き進むのか、日本陸軍の失敗を題材に最新の経済学理論を使い、現代企業が抱える組織の問題を解き明かした話題作。  日本陸軍による不条理な事例や不条理を回避した事例は、現代企業であっても起こり得ると著者は言う。組織の不条理を回避するためには...

個人は優秀なのになぜ組織は不条理な行動に突き進むのか、日本陸軍の失敗を題材に最新の経済学理論を使い、現代企業が抱える組織の問題を解き明かした話題作。  日本陸軍による不条理な事例や不条理を回避した事例は、現代企業であっても起こり得ると著者は言う。組織の不条理を回避するためには「自律的な人間組織が批判的議論を可能にする環境が必要」だと言う。 著者は、なぜ日本は戦争を始めたのか?にも簡単に触れているが、本書で展開されている新しいアプローチによって新しい視野が広がった気がする。

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2012/01/01

就活で安全保障にも関心を持ったことから、戦争と企業組織を比較している点に興味をもちこの本を選んだ。戦争から企業の組織経営について論じている点は面白かった。ただ、戦争についての分析が多く、企業については経済的に述べられている点はほとんどなかったので、one of the view ...

就活で安全保障にも関心を持ったことから、戦争と企業組織を比較している点に興味をもちこの本を選んだ。戦争から企業の組織経営について論じている点は面白かった。ただ、戦争についての分析が多く、企業については経済的に述べられている点はほとんどなかったので、one of the view pointsとしては面白いが、それ以外特に得る事はない。。

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2011/12/20

失敗の原因を非合理的な行動にあると捉えるのではなく、限定的に合理的であるからこそ失敗すると発想を転換させている点が新鮮でした。他の人と違う主張をしつつ、内容もなるほどと思わせるものです。 一方で、発生するコストの中身、主張の根拠にかかる説明が物足りません。また、企業の事例への当て...

失敗の原因を非合理的な行動にあると捉えるのではなく、限定的に合理的であるからこそ失敗すると発想を転換させている点が新鮮でした。他の人と違う主張をしつつ、内容もなるほどと思わせるものです。 一方で、発生するコストの中身、主張の根拠にかかる説明が物足りません。また、企業の事例への当てはめの中には強引なものも散見されます。少しもったいないかなという印象です。

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2011/08/19

新制度派経済学の入門。取引コスト理論などの紹介。森田等『撤退の本質』への一つの解を与えるものかも。日本軍の不合理・不条理な行動も必然、、、。ということか。 仕事で同じ取引先を継続して使ってしまうことの必然性も説明できてしまったりする。 一つの理論だとは思うが面白い!! この本が出...

新制度派経済学の入門。取引コスト理論などの紹介。森田等『撤退の本質』への一つの解を与えるものかも。日本軍の不合理・不条理な行動も必然、、、。ということか。 仕事で同じ取引先を継続して使ってしまうことの必然性も説明できてしまったりする。 一つの理論だとは思うが面白い!! この本が出て以来、著者の菊澤先生はテレビにも顔を出したりするようになった!?

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2011/06/14

タイトルのセンスが好きなタイプだったので読んでみた。合理性と正当性と効率性が相反する時の意思決定や/限界合理性の認識なんかの概念や、組織論や経済学理論の引用は面白かったような気がする。軍事の中でもあえて大東亜戦争、じゃない側の対米戦争(太平洋戦争ですね)について特に絞り込んだとい...

タイトルのセンスが好きなタイプだったので読んでみた。合理性と正当性と効率性が相反する時の意思決定や/限界合理性の認識なんかの概念や、組織論や経済学理論の引用は面白かったような気がする。軍事の中でもあえて大東亜戦争、じゃない側の対米戦争(太平洋戦争ですね)について特に絞り込んだという建てつけなので、なんだか「軍オタさんにも組織論に関心を持ってもらおう」シリーズに見えないこともない印象。何で軍事組織を題材にしたのかが最後になってからじゃないとちゃんと出てこないからそう思うのかもしれないけど。 議論と問題意識、特にあとがきは必見とお勧めできる感じに楽しめたのだけど、個人的には企業のケースを筆頭に、ケースを切り貼りして無理やりに論理につなげている感があったのがどうも気にかかった。企業の意思決定と世間的な評価の部分が新聞や雑誌のキャッチフレーズ的な起承転結、勝ち組/負け組みのラベリング、はい、終了!といった感じ。日経ビジネス人文庫という性質から言うとマーケティング上は正解なんだろうけどその部分のせいでちょっと価値を下げてる感は否めない・・・。

Posted byブクログ

2011/04/18

止めるよりも続ける方がコストが小さい場合に組織はそのまま突き進む(そして失敗する)ということを、太平洋戦争の頃の日本軍を例にして書いてあった本のはず。 社会人になって、よくわかんないし失敗するかもしれないけど時間もないしそうやれというといことだからこのまま進めましょう、みたいなこ...

止めるよりも続ける方がコストが小さい場合に組織はそのまま突き進む(そして失敗する)ということを、太平洋戦争の頃の日本軍を例にして書いてあった本のはず。 社会人になって、よくわかんないし失敗するかもしれないけど時間もないしそうやれというといことだからこのまま進めましょう、みたいなことがよく起こる気がするけど、この本を読んてそれが腑に落ちた気がする。 軍隊もそうだけど、組織の一員として議論を尽くしつつも決まったことには従わないといけない立場で、そんな状況を変えることはできるのだろうか。その話は宿題ということで。。。

Posted byブクログ