ローマ人の物語(35) の商品レビュー
ここにきて、頑張っているローマ帝国、キリスト教との関係が面白く感じて来た。ディオクレティアヌス帝、やれることはやったと思うし、去り際も潔い。最後の最後、来週に続く!みたいな終わり方がたまらない。どうなっちゃうんだ、ローマ帝国。
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20年ぶり?に読みました。 このシリーズ好きで、読み返したいんだけど。 長すぎるんですよね。 それ故1巻はいったい何回読んだことやら。 今回はあえて、最終巻から読み進めてみます。
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やっと強い皇帝が出てきた。 頼もしいがすでにローマは、以前のローマではなかったのが残念。 ディオクレティアヌスのテトラルキア
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ローマ時代の終末期の始まり、ディオクレティアヌス帝の巻。元首政を捨て絶対君主制で国を保とうとする帝は四頭政やキリスト教の迫害により帝国の死期を少しでも伸ばそうと贖う。膨れ上がる国のいく末をディオクレティアヌスは感じていたのではないか。
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※このレビューにはネタバレを含みます
蛮族を退けることはかろうじてできたものの、税収は減り、軍事費はかさみ、貨幣の悪貨化は止まらない。 これぞローマと言うべきインフラの整備すら、手を付けられずに放置されたまま。 ローマもここまで落ちたか、と思わざるを得ない。 しかし人材がないわけではなかった。 軍人出身の皇帝がつぎつぎに暗殺され、首を挿げ替えられた中、軍属ではあったものの軍人ではなかったと思われるディオクレティアヌスが皇位に立つ。 これといって手柄を立ててもいない彼が、なぜ軍の推挙で皇帝になれたのか。 それは、軍という組織を維持するのに優れた手腕を持っていたからだと著者は言う。 同時多発的に侵入しては、略奪行為を繰り返す蛮族に、たった一人の皇帝では手が回らないと判断したディオクレティアヌスは、もう一人皇帝を立て、それぞれが責任をもって治安を維持することにしたのだ。 そしてそれが成功すると、さらに皇帝を増やして4人体制とする。 なかなか権力を分散する方向に舵を切る人は少ないと思うが、軍事的にはそれで十分対応できた。 しかし4人の皇帝にそれぞれ下部組織が付くわけで、これを維持するのは経済的にとても苦しいことになる。 国が上り調子の時、例えばネロやカリギュラのような皇帝が出ても、国の在りように影響がなかったのとは反対に、国が衰退していくときは、有能な人が出てきたとしても、流れを止めることはできないのだなとつくづく思う。 最後の一文、珍しく引きが強い。 ”ところが、第二次「四頭政」がスタートした紀元三〇五年のわずか一年と二ヵ月後に、誰一人予想していなかったことが起こったのであった。” 何?何? 何が起こったの? めっちゃ気になるじゃないの。
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軍人皇帝時代が終わり、絶対君主制の時代に。 その最初の皇帝はディオクレティアヌス。ローマに境を接する各地から蛮族の侵攻を防ぐため、ディオクレティアヌスが考案したのは、ローマを分割し、各地域の担当を決め、その各々が持ち場を守ること。そのため、ローマは東西に分かれ、さらに東西の正帝の...
軍人皇帝時代が終わり、絶対君主制の時代に。 その最初の皇帝はディオクレティアヌス。ローマに境を接する各地から蛮族の侵攻を防ぐため、ディオクレティアヌスが考案したのは、ローマを分割し、各地域の担当を決め、その各々が持ち場を守ること。そのため、ローマは東西に分かれ、さらに東西の正帝の下に副帝を置く、四頭政が開始。 それにより、蛮族の侵攻を食い止めることに成功。ただ、その代償として、軍人や官僚の増加とそれに伴う増税が発生する。 四頭政を次代に引き継ぎ、皇帝を引退するディオクレティアヌスだが、四頭政の不安定な面が表面化し、政局は不安定になっていく。
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紀元284年から305年下り坂にあるローマ帝国皇帝の地位にいたのは、ディオクレティアヌスでした。彼は信頼する友人のマクシミアヌスをその2年後に皇帝に推挙し、東西をそれぞれ治めることとしました。さらに293年、二人は東西を分担する人物を任命し、帝国は4人で分担する体制になりました。...
紀元284年から305年下り坂にあるローマ帝国皇帝の地位にいたのは、ディオクレティアヌスでした。彼は信頼する友人のマクシミアヌスをその2年後に皇帝に推挙し、東西をそれぞれ治めることとしました。さらに293年、二人は東西を分担する人物を任命し、帝国は4人で分担する体制になりました。4頭政と呼ばれる政治体制は、防衛システムとしては機能し、以前のどん底の危機から脱したのでした。皇帝の地位が脅かされる、以前の不安定な治世を経験したディオクレティアヌスは、統治の安定を考えた故なのか、絶対君主政の第一歩を踏み出します。帝国は4頭政により担当が細分化し、軍も官僚も縦割りで巨大化するという弊害も招きました。そして、絶対的な権威をも求めた結果、キリスト教徒の弾圧が始まるのでした。ディオクレティアヌスは305年、後継者を決めた後にマクシミアヌスとともに潔く退位します。4頭政の安定を信じていたということなのでしょうか…
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この巻では、いよいよローマ帝国の崩壊を食い止める一手。 前書までは、仕方なく東西に分けてそれそれに「正帝」と「副帝」を置く「四頭政」に移行する話。
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紀元3 世紀のディオクレティアヌス帝。弱体化していくローマ帝国を再建しようと、「元首政」から「絶対君主制」への移行を進める。それは利己的な意図からではなく、帝国の維持には統治の安定が不可欠だと考えたからである。 絶対的な権限を明確化することによ。蛮族の撃退には成功する一方で、膨れ...
紀元3 世紀のディオクレティアヌス帝。弱体化していくローマ帝国を再建しようと、「元首政」から「絶対君主制」への移行を進める。それは利己的な意図からではなく、帝国の維持には統治の安定が不可欠だと考えたからである。 絶対的な権限を明確化することによ。蛮族の撃退には成功する一方で、膨れ上がった軍事費を賄うために新税制を導入。複雑な仕組みに官僚機構が肥大化し、財政は意図せぬ方向に導かれていく。上手く統治できない矛先はキリスト教の大弾圧へとつながる。
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中身について感想を書く前に毎年読むたび思うことをやはり記しておこう ああこの本はハードカバーで揃えるべきだった そして完結してから存在に気付くべきだったと
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