此処彼処 の商品レビュー
内容紹介には自伝的連作エッセイとあった。エッセイを読み慣れていない自分はちょっと躊躇したけれども、川上弘美なので購読。「エッセイ」が実は面白い読みものなのか、「川上弘美」だから面白いのかは不明。
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川上弘美先生の”場所”に関するエッセイ それにしても、意外と紆余曲折というか…波乱万丈な人生をお送りになっているのだな…川上先生…
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ホッコリという表現はどこか人を煙に巻くような気がして好きではないのだが、川上弘美の文体には、ホッコリという言葉がしっくりくる。だから、頭の中が難しい事ばかり考えてガチガチな時とか、疲れている時、ふと彼女の文章を読みたくなる。中身は日常を綴ったエッセイ。抑揚なく、そんな所も彼女らし...
ホッコリという表現はどこか人を煙に巻くような気がして好きではないのだが、川上弘美の文体には、ホッコリという言葉がしっくりくる。だから、頭の中が難しい事ばかり考えてガチガチな時とか、疲れている時、ふと彼女の文章を読みたくなる。中身は日常を綴ったエッセイ。抑揚なく、そんな所も彼女らしくて好きだ。 子供の事、幼少期にアメリカにいた事、実はドライブが好きだという事。男友達の事。天真爛漫な彼女がそこにはいて、何と魅力的なんだと思う。著者近影も美人ですが、そこそこの齢。そんな所もまるごと、良いと思う。
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流れる空気が好きなエッセイです。 川上さんの、自分に属すると決めた場所の数々。 それぞれのエピソードもちょっと寂しくて素敵です。 わたしに属する場所はどこかな…と考えて、あまり思い当たらない。ぼんやり生きすぎた気がします。 今からでも、少しずつわたしの此処彼処を見つけていきたいで...
流れる空気が好きなエッセイです。 川上さんの、自分に属すると決めた場所の数々。 それぞれのエピソードもちょっと寂しくて素敵です。 わたしに属する場所はどこかな…と考えて、あまり思い当たらない。ぼんやり生きすぎた気がします。 今からでも、少しずつわたしの此処彼処を見つけていきたいです。 気持ちがふくふくとなるエッセイでした。
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家事の合間に休み休み読むのにとてもよかった本。川上弘美さんの「此処 彼処」。 このとりとめなく、流れていく、どうでもいいのだけど、なんだか大事にしたい、小さなお話が季節ごとに綴られている。 優しくなれる一冊で、とてもよかった。 最近のもう一つの傾向に、やったら本が読みた...
家事の合間に休み休み読むのにとてもよかった本。川上弘美さんの「此処 彼処」。 このとりとめなく、流れていく、どうでもいいのだけど、なんだか大事にしたい、小さなお話が季節ごとに綴られている。 優しくなれる一冊で、とてもよかった。 最近のもう一つの傾向に、やったら本が読みたいというのもある。朝一冊、本棚から選んで、夜になるまで読めるとこまで読んで、次の朝にはまた違う本を選んでる。 その中で、この本はきちんと一冊、他のに浮気しながらでもはじめから終わりまで読み切れた本。 また川上弘美さんを明日選ぶかな。それとも、アリスモンローに戻るかな。
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川上弘美さんのエッセイ。 前に図書館で借りて読んでいたのですが、ブックオフで見つけて再読しました。 小説より少し、リズムが悪かったように思いましたが、あのなんとも言えない浮遊感はくせになります。 けっこう色々な恋愛をされてきたのだということや、新婚旅行はアフリカに行ったということ...
川上弘美さんのエッセイ。 前に図書館で借りて読んでいたのですが、ブックオフで見つけて再読しました。 小説より少し、リズムが悪かったように思いましたが、あのなんとも言えない浮遊感はくせになります。 けっこう色々な恋愛をされてきたのだということや、新婚旅行はアフリカに行ったということなど、意外な一面がおもしろかったです。 でもやっぱり小説が好きかな!!
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今回は場所を軸としたエッセイ。いつもの空とぼけたような川上節は幾分薄い。あとがきを読むと、日本経済新聞に連載されていたらしい。はは~ん、このせいだったのかと思う。川上さんもちょっと緊張していたのだろうか。タイトルだって『此処彼処』などと、いつもよりもぐっと硬めだし。ただ趣きは違う...
今回は場所を軸としたエッセイ。いつもの空とぼけたような川上節は幾分薄い。あとがきを読むと、日本経済新聞に連載されていたらしい。はは~ん、このせいだったのかと思う。川上さんもちょっと緊張していたのだろうか。タイトルだって『此処彼処』などと、いつもよりもぐっと硬めだし。ただ趣きは違うが、いいエッセイだし彼女独自のもの。例えば、家出中にたった1枚しかないパンツを盗まれて「すごく心細い。一方で、今わたしパンツはいてないんだよという、妙な自慢の心もぽっちりある」と書く。この最後の「ぽっちり」が素人には書けないのだ。
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川上さんの文章にはいつもどこか浮遊感があって不思議な気持ちになる。 具体的な地名が出ていても「それ本当にここのお話?」って尋ねたくなるような… お茶の水女子出の才媛なのに気取らなくて、透明感ある優しげな美人なのに辛辣さを隠さないところもいい。息子にうまい棒とか、豆コードとか、この...
川上さんの文章にはいつもどこか浮遊感があって不思議な気持ちになる。 具体的な地名が出ていても「それ本当にここのお話?」って尋ねたくなるような… お茶の水女子出の才媛なのに気取らなくて、透明感ある優しげな美人なのに辛辣さを隠さないところもいい。息子にうまい棒とか、豆コードとか、このセンスがいい。若かりし頃の川上さんの恋愛も垣間見えてワクワク。
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川上さんが、自分に属していると思う場所と、その場所に関する思い出を書いたエッセイ。 街によって、場所によって、自分に向き不向きがあるってほんとだな、と思った。 おいしそうな飲み屋さんがいくつか出てきて、こういう風に食事ができる大人になりたいなーと憧れる。 出だしの、林の中でほ...
川上さんが、自分に属していると思う場所と、その場所に関する思い出を書いたエッセイ。 街によって、場所によって、自分に向き不向きがあるってほんとだな、と思った。 おいしそうな飲み屋さんがいくつか出てきて、こういう風に食事ができる大人になりたいなーと憧れる。 出だしの、林の中でほうじ茶を飲んで、という描写がとてもとてもよかった。
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2004年1月から12月までの毎週日曜日。日本経済新聞に載ったエッセイ集。 彼処、1月からはじまって、12月、此処。 川上弘美が足を運んだある場所で、見たもの、感じたこと、ただただあったものの一部分をわけてもらえる。 川上弘美のエッセイはどれも大好きなのだが、これは、何度も何...
2004年1月から12月までの毎週日曜日。日本経済新聞に載ったエッセイ集。 彼処、1月からはじまって、12月、此処。 川上弘美が足を運んだある場所で、見たもの、感じたこと、ただただあったものの一部分をわけてもらえる。 川上弘美のエッセイはどれも大好きなのだが、これは、何度も何度も繰り返し読みたくなる。 出不精のあたしが、出掛けたくなる(『真鶴』にも影響を受けて、すぐに東海道線に乗った)。 川上弘美の書いたものは、からだの隙間にぴたとはまりこむ。 うわあんと泣き出したいわけでも、なんだか憂鬱だなあとぼんやりするわけでもないけど、なんとなくからだの隙間がすうすうして、物悲しい気持ちのときなどに、川上弘美はぴたとはまりこんでくる。心地好い。 ふふ、と笑いたくなる。 ぐす、と涙ぐみたくなる。へへ、と恥ずかしくなる。 心地好い、感情の波。 何度も何度も読みたい。
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