ものがたり宗教史 の商品レビュー
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教について、中立的にわかりやすく書いている。 後半には、近代以降のイスラム諸国の動向と、中東問題の概略も説明されている。世界史や、現代の世界情勢の理解にも資する内容である。
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ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教、仏教、ヒンドゥー教の成立を、世界史的な時代背景とともに説き明かす本。わかりやすくて面白かった。世界史の素養があればもっと面白かったと思う。 ユダヤ教は世界稀に見る一神教だが、ちょうどモーセの出エジプトのあたりは、エジプトのイクナートンがアトン神を唯一の神としてアメン神の神官たちの影響を退けようとしていた時期に重なり、ユダヤ教もその影響を受けているのではないか、というのが面白い。 形式的に律法を守ろうとすると、金で雇われた貧しい人々が律法を破りながら金持ちのために働くことになり、彼らは律法を破った罪人とされる…という悪循環を救ったのが、神の国は近づいたと宣言しながら戒律偏重主義を批判したイエスであった。そんなキリスト教が愛の宗教で、どこか情緒的感性的なものであるとすれば、人生には苦痛が伴い、それには原因があって…もいう四諦から出発する仏教は論理的理性的なものだという印象。ジャイナ教と仏教は、人生を苦とし、輪廻転生からの解脱を目指すウパニシャッド哲学から生まれた兄弟のような宗教。ウパニシャッド哲学のマハーバーラタとジャイナ教のナーガールジュナを混同しがち。 イエスが布教して十字架につけられたのも三十歳過ぎ、ガウタマが悟りを開いたのも三十五歳で、その若さでそれだけ思考し、人生へのスタンスを確立してるのってすごくない?って思う。一緒にするのもなんだけど。
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いわゆる“世界宗教”を学びたく手に取ったところ、宗教史の初めの一歩にはとても適した1冊でした。取り扱っているのはユダヤ教・キリスト教・イスラーム教を中心に、仏教・ヒンドゥー教、最後に補足程度に現代のイスラーム世界を巡る情勢について。 各々の宗教の誕生・歴史・特徴・相互関係を、単...
いわゆる“世界宗教”を学びたく手に取ったところ、宗教史の初めの一歩にはとても適した1冊でした。取り扱っているのはユダヤ教・キリスト教・イスラーム教を中心に、仏教・ヒンドゥー教、最後に補足程度に現代のイスラーム世界を巡る情勢について。 各々の宗教の誕生・歴史・特徴・相互関係を、単発の用語ではなくストーリーとして描かれているのでとても分かり易いです。ユダヤ教からキリスト教がどのように誕生したか、どのような理由で宗派が分裂の一途を辿ったのか…宗教の誕生と変遷はこの本でようやく掴むことができました。転換期の歴史的出来事なども織り交ぜ、最後の章では現代において世界を揺るがすイスラーム原理主義から生まれた過激派についても触れています。 広く浅く大まかな概要を捉えるには十分で、この本の内容をベースに他の本でより深い情報を補っていきます。
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世界の主要な宗教の歴史と特徴が簡潔に書かれていて、とても分かりやすかった。 現代史の部分がもっと詳しく書いてあれば、現代の民族問題等との関連も知ることができて尚良かったなと思う。
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読んでおくならここ一番は、第7章.世界の火薬庫、東西交流の接点、中東世界の宗教事情を示す. 現代の紛争、諸派の座標軸.安定を維持できない要素が、歴史と伝統、経済支配と政治バランスにあるらしい点.そこへのガイダンスとなっているように思える. ユダヤ教、キリスト教、イスラム教...
読んでおくならここ一番は、第7章.世界の火薬庫、東西交流の接点、中東世界の宗教事情を示す. 現代の紛争、諸派の座標軸.安定を維持できない要素が、歴史と伝統、経済支配と政治バランスにあるらしい点.そこへのガイダンスとなっているように思える. ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、バラモン教から仏教、ヒンズー教の各章の間に「中世のキリスト教」と7章を加える. 著者は「成立過程・教義・相互関係」の提示ということを申されているようだ. 親しみやすく、全体像を通観できる一冊(ちくま新書 2009年).
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ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教、仏教、ヒンドゥー教などの基礎+αがわかります。 歴史上、ナチス・ドイツのユダヤ人虐殺は有名ですが、それ以外にも、十字軍の遠征時やレコンキスタの際など、キリスト教徒はユダヤ人をしばしば迫害・虐殺しているみたい。 全体になかなか勉強になりました。と...
ユダヤ教、キリスト教、イスラーム教、仏教、ヒンドゥー教などの基礎+αがわかります。 歴史上、ナチス・ドイツのユダヤ人虐殺は有名ですが、それ以外にも、十字軍の遠征時やレコンキスタの際など、キリスト教徒はユダヤ人をしばしば迫害・虐殺しているみたい。 全体になかなか勉強になりました。ときおり見返したい。
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高校の世界史の先生が著者ということで、非常に分かりやすく、一気に読むことができました。私にとっては目からウロコの情報。①「目には目を、歯には歯を」の意味。旧約の教え(ユダヤ教)で良く出てくることばですが、「やられたらやり返せ」というのとは全く違って、いわゆる刑法の考え方であるとい...
高校の世界史の先生が著者ということで、非常に分かりやすく、一気に読むことができました。私にとっては目からウロコの情報。①「目には目を、歯には歯を」の意味。旧約の教え(ユダヤ教)で良く出てくることばですが、「やられたらやり返せ」というのとは全く違って、いわゆる刑法の考え方であるということ。歯を折るような暴力をふるった犯人に対しては、歯が折れるくらいまでなら罰を与えても良い。②イエスが処女のマリアから生まれたという話の真実。聖母マリアは結婚前に妊娠しており、夫となるヨセフには身に覚えがない。イエスの本当の父親は分からない。イエスはユダヤ教の戒律にそむく形で誕生している。だからこそ、貧しく虐げられた人々の側に立つことができた。③「預言者」の意味。神の言葉を預かった者。「予言者」とは違う。・・・イスラム教や仏教についての話もおもしろい話題満載ですが、キリスト教については、高校生の頃、毎週、宗教の時間があり、聖書を読み、賛美歌も歌ってきたにもかかわらず、いったい何を学んできたのかと思います。この続きとして、日本の仏教史をもう一度勉強しなおしたいと思いました。
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わかりやすい、読みやすい。 けど、著者が金岡新 名義でweb上に公開している 世界史講義録に書かれた内容から宗教関連の部分を一冊にまとめた、、という印象でした。 本にしかない記述も有るのかもしれないけど、インパクトのあるエピソード 例 ローマ時代の食事服のお話とか は本にもW...
わかりやすい、読みやすい。 けど、著者が金岡新 名義でweb上に公開している 世界史講義録に書かれた内容から宗教関連の部分を一冊にまとめた、、という印象でした。 本にしかない記述も有るのかもしれないけど、インパクトのあるエピソード 例 ローマ時代の食事服のお話とか は本にもWebにも有るので、同内容という印象になるのかな。 私はWebのほうを全部拝見したのでそういう印象ですが、本だけ読む分には、わかりやすくていいと思う。 ただ、日本人の宗教観の位置付けなどは、この本ではわからないです。
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バラモン教→ウパニシャッド哲学→輪廻・業・解脱 イスラーム→神への帰依 ムスリム→イスラーム教徒 パレスチナ問題の発端→イギリスがユダヤ人とアラブ人に相矛盾する約束をした。
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それぞれの宗教の入り口 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教の成り立ちと概要。 あっさりしていて読み易かった。さすがプリマー。とりあえずざっくりどんなものか知りたい!!という時にはいいのでは。 一見矛盾しているような教義でも、人々が都合よく解釈してつじつまを合わ...
それぞれの宗教の入り口 ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教、ヒンドゥー教の成り立ちと概要。 あっさりしていて読み易かった。さすがプリマー。とりあえずざっくりどんなものか知りたい!!という時にはいいのでは。 一見矛盾しているような教義でも、人々が都合よく解釈してつじつまを合わせた教えに持っていくのは、どの宗教も同じようだ。 どれも最初は新興宗教だから迫害されるものもあるし、始祖が亡くなった後の混乱期もあるし、軌道に乗せるまでが大変だ。 「とりあえず仏教徒」の私だが、仏教の教義も今回初めて知った。「正しく」するのが道のようだ。
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