太陽を曳く馬(下) の商品レビュー
これは構成難かなぁ。 ちょっと結末にも難ありなので もし読みたいと思う人がいたら 相当の覚悟をしたほうがいいです。 打ちのめされます。 精神錯乱、宗教。 …クルッテルの狭間… まあとにかく深いです。 特にあの組織に関してのところは。 そこまで分析する人はいないでしょう。 面白...
これは構成難かなぁ。 ちょっと結末にも難ありなので もし読みたいと思う人がいたら 相当の覚悟をしたほうがいいです。 打ちのめされます。 精神錯乱、宗教。 …クルッテルの狭間… まあとにかく深いです。 特にあの組織に関してのところは。 そこまで分析する人はいないでしょう。 面白いけれども これはキワモノ。 うかつに手は出さないことです。
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考えることを諦めないのだな高村薫は、ああ高村薫だなあというのが感想。あと、四十を超えた合田を通して、合田曰く「軽い」青年達も描こうとしてるところも、やっぱり高村薫らしいと思った。言葉を絞り出して思考を紡いで行く人には、突然思考を断絶して違和感もないように見える上に妙に本質を見てい...
考えることを諦めないのだな高村薫は、ああ高村薫だなあというのが感想。あと、四十を超えた合田を通して、合田曰く「軽い」青年達も描こうとしてるところも、やっぱり高村薫らしいと思った。言葉を絞り出して思考を紡いで行く人には、突然思考を断絶して違和感もないように見える上に妙に本質を見ているような青年達は、不思議でしょうがないのかもしれない。 最後の方では合田さんもう警察やめなよ、と心配になった。
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太陽を曳く馬・下 高村薫 新潮社 全体に地味で哲学者の書いた小説と言う感じだけれど 特に下刊の半分ぐらいは小説から抜け出して宗教全般の解説書と言うか ゼミのドキュメントのようで面白く読める オウムが宗教活動をしていたのかそうでないのか? を問うところで仏教人も組織と...
太陽を曳く馬・下 高村薫 新潮社 全体に地味で哲学者の書いた小説と言う感じだけれど 特に下刊の半分ぐらいは小説から抜け出して宗教全般の解説書と言うか ゼミのドキュメントのようで面白く読める オウムが宗教活動をしていたのかそうでないのか? を問うところで仏教人も組織となって集団に身を寄せると 一神教と変わらず依存が起こり 目の前の現象にとらわれて真理など放り出し かたくなに仮面をかぶってしまう様子が浮き彫りになる 何物にもとらわれないようにあろうとしながらの発想こそが 生きる側から真理に近づく無限の道ではなかったのだろうか 死を前にして己の肉体から解放される温かさを感じることも このとらわれの少ないところで強くなるように思える 無差別の殺しでその温かさを再現しようとするのは すでにこだわりから出たことであって 目的を果たす手段になり得ないとも思う 真理は唯物的でも唯心的でもなく そのすべての中にあるはずではないのだろうか
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旧仮名遣いや字体はまだ付いていけたけれど、坊さんたちの会話となるともうさっぱり・・・(涙)、という感じ。 文学、という感じでこれはこれでいいんだけれど(付いていけるかどうかはともかく)、私はもっとエンターテイメントな方がいい。
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読みやすい小説ではないです。思い出したのは、カラマーゾフ兄弟の大審問官のくだり。場面展開よりも、問答でどんどん思考のプロセスを進めていく。作者の疑問、思いをはき出すように。宗教にさえ、救いはない。それでも親は子を見守りつづける。合田、おまえはどうする? 合田シリーズは、もうないか...
読みやすい小説ではないです。思い出したのは、カラマーゾフ兄弟の大審問官のくだり。場面展開よりも、問答でどんどん思考のプロセスを進めていく。作者の疑問、思いをはき出すように。宗教にさえ、救いはない。それでも親は子を見守りつづける。合田、おまえはどうする? 合田シリーズは、もうないかもな
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凡百の私にはほとんど理解不能でした。前編ではまだ何も動いていないと感じ、後編で大きななにかが待ち構えていると思い読み進めたのだが、動いた後を存在論や宗教論を駆使しながら解き明かそうとしていたのだろう。再度、自分に問う。おまえは何かが分かったか?
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動きのある小説ではない。どこまで行くんだというくらいの独白、思考の文章化。これはどういうジャンルの小説なのだろうか。哀しいことにほとんど頭に残らず、理解できずにそれでもがんばって読了した。がんばって読んだというマラソン的な観念を残し、振り返れば上下巻で読むのに一カ月かかってしまっ...
動きのある小説ではない。どこまで行くんだというくらいの独白、思考の文章化。これはどういうジャンルの小説なのだろうか。哀しいことにほとんど頭に残らず、理解できずにそれでもがんばって読了した。がんばって読んだというマラソン的な観念を残し、振り返れば上下巻で読むのに一カ月かかってしまった。高村薫は嫌いではない、だが自分には合わない気がする。
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「オウムというのが何だったのかを考え抜いた挙句に思考を停止して呵呵大笑するしかなかった」というのが本音か? 「道元ですら若き日と後半生では著作に矛盾があるからしょうがない」
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やっと図書館から回ってきました。上巻の詳細忘れちゃってるよ!(笑) 宗教、オウム論、美術、自己の存在。罪、死罪、加害者家族。 著者の様々な意見や思いが詰まった一冊。 合田刑事のミステリー物と思って読むとずっしり重く、 福澤一族の大河ドラマと思って読むとさもありなん。 何かの...
やっと図書館から回ってきました。上巻の詳細忘れちゃってるよ!(笑) 宗教、オウム論、美術、自己の存在。罪、死罪、加害者家族。 著者の様々な意見や思いが詰まった一冊。 合田刑事のミステリー物と思って読むとずっしり重く、 福澤一族の大河ドラマと思って読むとさもありなん。 何かの賞を取ったと聞いたのですが、どんな部分が評価されたのか知りたいと思った。 うん、とりあえず新リア王読みたいと思いました。晴子情歌は既に読んでいて普通に楽しめたし。 2010-6-28~7-2読了
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「晴子情歌」「新リア王」の流れの 3 部作目。 芸術、宗教、殺人、オウム真理教、 禅、インド、9.11、吉田戦車。。。 深い深いところへ連れて行かれる。 かなり体力を奪われる小説。 文学の底力を見た。傑作。 2010 年読売文学賞受賞作品。
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