コインロッカー・ベイビーズ 新装版 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
全く合わなかった。というより、まだ理解できなかった。 この世の不条理を暴力に変えて表現しているように感じたが、ベクトルが定まっておらず、ただただ読んでいて不快だった。比べてはいけないのだろうが、厭世観をさらりと纏め上げる村上春樹を改めて凄いと感じた。 『半島を出よ』がとても面白かっただけに、少し残念。 2017.05.02再読 確実に病んでるし、読んでるこちらも少なからず病む。でも、結局は皆どこかしら病んでいて、不条理で、闇を抱えている中生きているのだと悟る。病める者が正しいように思えてきて、体制や世間体にぶつかる勇気を奮い起こしてくれる。
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題名からして不幸な少年の陰々滅々とした生い立ち話かと思ったが、 そこまで暗くはない。 村上龍の小説は初めて読んだ。 独特の文体でTHE純文学!!て感じ。 全然好きではないが、面白かった。 排泄物、ゲロ、キチガイ、乞食、男娼とかが至る所に出てきて 男性的というか、世界の汚い部分...
題名からして不幸な少年の陰々滅々とした生い立ち話かと思ったが、 そこまで暗くはない。 村上龍の小説は初めて読んだ。 独特の文体でTHE純文学!!て感じ。 全然好きではないが、面白かった。 排泄物、ゲロ、キチガイ、乞食、男娼とかが至る所に出てきて 男性的というか、世界の汚い部分ばかり。 基本的に全然共感出来ないのだが、 所々で、キク・ハシ・アネモネが 「意外と素直な子やないか」と思える行動をするので応援しつつ読んだ。 自分の子どもが思春期にこれにハマったら嫌だなーと思う小説でした。
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主人公二人が聞いた、「心臓の音」にあたるものが、自分の場合は何の音なのだろうかと考えさせられた。 ものすごいパワーのようなものを感じる反面、読後に相当な脱力感に見舞われた。
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沙織ちゃん(13歳)に余計な性癖を付けた作家さんその一。私の性癖がMなのはこのオッサンが原因です!!アキラとか日本のスチームパンク、SFとかそういうのの元ネタの一つ。岡崎京子とエヴァとエウレカも影響受けてるそうだ。それだけ魅力的。
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1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。毒薬のようで清々しい衝撃の現代文学の傑作、新装版。...
1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。毒薬のようで清々しい衝撃の現代文学の傑作、新装版。 考えなくてもいいようになっていたものを無理やり考えさせられる。 こじ開けられる。 村上龍ずるいなぁ。 電車で読み終わったのは失敗だった。 もっと浸ってたかったー。
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読み進めたいのに、続きが気になるのに読むのに時間がかかった。 独特で想像できないような表現。おもしろかった。 中毒的で読了後はけだるく、重く、でもからっぽのよう。 金原ひとみの解説も良い。 つかれた。でも満足。
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初めて出会ったのは高校生。 半年前にもう1度。 早く次へ次へ読み進めたくて、うずうずしたのを覚えている。 本当に触っているかのような、すぐ横で聞いているかのような、こっちまで臭っているような、時には現実との境目に一瞬迷うような感覚に陥った一冊だ。 高校生の私には衝撃的で恐ろ...
初めて出会ったのは高校生。 半年前にもう1度。 早く次へ次へ読み進めたくて、うずうずしたのを覚えている。 本当に触っているかのような、すぐ横で聞いているかのような、こっちまで臭っているような、時には現実との境目に一瞬迷うような感覚に陥った一冊だ。 高校生の私には衝撃的で恐ろしかったけど、一度入ったら途中でリタイアさせてくれない。 大人になってからの2度目でも、手に汗握る、自然に眉間に皺が寄る。 多分死ぬまでにあと3回は読むと思う。
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友人に薦められて読んだ1冊(2冊)。 コインロッカーに捨てられた赤ん坊が、生き堪え、成長していく。しかし、複雑な過去を持つ2人は普通ではなく大人になっていく。 ハシは母の腹で聞いた心臓の音を探し求め、キクは破壊の力をもつダチュラを探し求める。 共感できる恋愛小説とは...
友人に薦められて読んだ1冊(2冊)。 コインロッカーに捨てられた赤ん坊が、生き堪え、成長していく。しかし、複雑な過去を持つ2人は普通ではなく大人になっていく。 ハシは母の腹で聞いた心臓の音を探し求め、キクは破壊の力をもつダチュラを探し求める。 共感できる恋愛小説とは違うから、こんな世界もあるんだなという客観視しながら読み進める形だった。 グロテスクな表現、卑猥な表現、差別的な表現満載だったけれど 読み進めたくなる。 うん、面白かった。
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金原ひとみがやたら推してるのは知ってて 読みたかった折、彼女が解説を書いた新装版発売。 てことで即買いでしたが何度か序盤で挫折。 何度めかのチャレンジでハマり、後半は世界観に支配されて夢中で読了。 どうしてあんなに汚くて暗くて血みどろで下品な描写や設定が必要なのか考えて...
金原ひとみがやたら推してるのは知ってて 読みたかった折、彼女が解説を書いた新装版発売。 てことで即買いでしたが何度か序盤で挫折。 何度めかのチャレンジでハマり、後半は世界観に支配されて夢中で読了。 どうしてあんなに汚くて暗くて血みどろで下品な描写や設定が必要なのか考えても考えてもわからないけど、でも確かに必要なんだとも思った。 コインロッカーに捨てられた孤児2人の話。 アイデンティティ?誰にも必要とされてない。 普通の生き方なんてできなかった。 読後感はぐったり。 読んでる時は泣かなかったのに 思い出して泣きそうになったりする。 すごいな‐こんな物語をかけるひと。 村上龍が自分は天才じゃないから思いつくままにすらすら書いたりできなくてきちんと最初からプロット組んでうんうん悩みながら書くんだとどこかでゆっていたけど、そうして作為的にこんな世界を創り上げてしまえることのほうがずっと恐ろしいと思った。
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良かった、今更読んで。 中学生の頃とかに読んでたら、確実にオレの人生の何かがおかしくなっていたと思います。 それぐらい強烈な作品。 読んでて頭がおかしくなりますわ。 この本、良い意味で15Rとかにしたほうが良いと思います。 あらすじとしては、コインロッカーに捨て...
良かった、今更読んで。 中学生の頃とかに読んでたら、確実にオレの人生の何かがおかしくなっていたと思います。 それぐらい強烈な作品。 読んでて頭がおかしくなりますわ。 この本、良い意味で15Rとかにしたほうが良いと思います。 あらすじとしては、コインロッカーに捨てられた二人の少年が自分の中のモヤモヤと悶々としながら成長していく。って話かな?多分。 主人公の少年、ハシとキクには全く感情移入できなかったんだけど、何故か共感してしまうってゆーか、“分かるよ”って相槌を打ちたくなるような二人でした。 それと同時に“なんでそうなのお前らは!”って叱りたくなるような気持ちもあり、アネモネに関してはもう何も分からん。って感じでした。 とにかくなんか、あ゛ぁぁーって喘ぎたくなるくらいグシャグシャでした。 人っていうのは些細な出来事でも人生を狂わされてしまい、それは逆に、ほんの少しのチャンスでも人生を良い方向に転換させることも出来るってことよねぇ…なんてしみじみ思ったり、思わなかったり。 ダチュラ。
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