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半島へ、ふたたび の商品レビュー

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49件のお客様レビュー

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2019/05/21

拉致被害者の蓮池薫さんの本。北朝鮮の暮らしみたいな話を期待したけどそういう話はなかった。まだ問題が解決していない状況でなかなか書けないこともあるんだろうね。ただ、それを抜きにしても帰国してから翻訳家として生計を立てていこうとするまでの努力は尊敬に値すると思った。蓮池さん、いい人っ...

拉致被害者の蓮池薫さんの本。北朝鮮の暮らしみたいな話を期待したけどそういう話はなかった。まだ問題が解決していない状況でなかなか書けないこともあるんだろうね。ただ、それを抜きにしても帰国してから翻訳家として生計を立てていこうとするまでの努力は尊敬に値すると思った。蓮池さん、いい人っぽいし、なんかすごくちゃんとした立派な人なんだなと思った。苦労したからか。。

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2019/02/11

★相当な遠慮★帰国から7年後の2009年の出版。拉致の話題から一歩引き、韓国の見聞録と翻訳者として生きていく矜持表明の二本立て。もちろん肩に力は入った文章だが、24年も北朝鮮にいたというのにこれだけ目配りとバランスをとって文章を書けるのは素晴らしい。それでも言いたいことのほとんど...

★相当な遠慮★帰国から7年後の2009年の出版。拉致の話題から一歩引き、韓国の見聞録と翻訳者として生きていく矜持表明の二本立て。もちろん肩に力は入った文章だが、24年も北朝鮮にいたというのにこれだけ目配りとバランスをとって文章を書けるのは素晴らしい。それでも言いたいことのほとんどを記していないのだろう。韓国の人気作家との交流は著者の未来に向けて重要な話だが、読み手が求めているのはそこではないのがつらい。

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2018/10/08

拉致時代の話が中心なのかと思ったが、基本的には韓国取材訪問時のルポというかエッセイ。賞を獲っただけあって、表現力は抜群である。 時折、北朝鮮での生活に関する回想が引き合いに出されるが、やはりいつか、それをテーマにした本を書いてほしいと思う。

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2016/01/06

第一部は、拉致されていた半島へ自らの意思で渡った記録。もちろん北ではなく、隣国の首都ソウルだ。南北比較と日韓対比を著者ならではの視点で紹介する。「国の光を観る」のが観光ならば、さらに影をも観ることで異国、異文化をより深く捉える。その上で自身を顧み、進むべき道を探るという旅の真髄を...

第一部は、拉致されていた半島へ自らの意思で渡った記録。もちろん北ではなく、隣国の首都ソウルだ。南北比較と日韓対比を著者ならではの視点で紹介する。「国の光を観る」のが観光ならば、さらに影をも観ることで異国、異文化をより深く捉える。その上で自身を顧み、進むべき道を探るという旅の真髄を教えてくれる。第二部は、拉致被害者として失った24年を取り戻さんと生き方を模索し、挑み、「あの国の言葉を武器に」翻訳家を生業とするまでの奮戦記だ。著者の人生を知れば滅入ることを覚悟していたが、むしろ前向きに生きる精神の高揚を得る。

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2015/04/08

蓮池薫著。 拉致されていた間の話が思ったより少なかった。むしろ、等身大の蓮池さんを知ることができました。拉致された人は特別な人と思いがちですが、蓮池さんは良くも悪くもごく普通の人です。普通の人を拉致する非道に、あらためて腹が立ちます。

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2015/01/24

20数年にも及ぶ北朝鮮での生活は想像を絶するわけで、偏った国での生き抜いた力は、英知という言葉では片付けられない力だと思う。同国での翻訳という仕事も含め、北朝鮮のこれらの状況を当時、達観し俯瞰し生き抜いた力は、人間としての本能の忍耐力が強くなければ成し遂げれないことだ。日本語がマ...

20数年にも及ぶ北朝鮮での生活は想像を絶するわけで、偏った国での生き抜いた力は、英知という言葉では片付けられない力だと思う。同国での翻訳という仕事も含め、北朝鮮のこれらの状況を当時、達観し俯瞰し生き抜いた力は、人間としての本能の忍耐力が強くなければ成し遂げれないことだ。日本語がマイノリティーで独特の解釈、言い回しがあるように、ハングル語も同様に生じる。 星が一つ足りないのは、我々の読者が様々な彼の生きざまを汲み上げながら読んだ事。少なくとも今回自分にはそこがあった。これからはそういう事に意識せず彼の仕事した作品に出会いたいと心から思う。応援したいと思う。

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2013/09/21

拉致被害者の蓮池さんが奥様とかの国の隣国・韓国を訪れた時の印象。もう二度と帰れないと思っていた頃の記憶がよみがえったり、日本へ戻り翻訳家として仕事が出来るようになるまでの話などもつづる。 それはもう、想像できない生活でったのであろうが、それを書くよりは、現在の自分の生活をつづる...

拉致被害者の蓮池さんが奥様とかの国の隣国・韓国を訪れた時の印象。もう二度と帰れないと思っていた頃の記憶がよみがえったり、日本へ戻り翻訳家として仕事が出来るようになるまでの話などもつづる。 それはもう、想像できない生活でったのであろうが、それを書くよりは、現在の自分の生活をつづる中から時折比較される北での生活のほうが、スッと読めるし、かえって過酷さが想像できる。 もっと暗い感じの内容を想像して、発売当時は手に取らなかったのだが、自ら学生時代は学生運動などには全く興味が無かったし、避けていたという蓮池さんらしい自然な韓国リポートで、好感を持って読めた。

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2013/07/29

帰国から7年、初めて韓国を訪れて、国境線の反対側から朝鮮半島を見た旅行記。といっても、南北朝鮮や日本との関係について、深い洞察や提言を期待すると肩すかしをくらう。もちろん、拉致されて北朝鮮で暮らした24年間の生活に関する思い出は随所に出てくるが、そこから考察へと脱線していかない蓮...

帰国から7年、初めて韓国を訪れて、国境線の反対側から朝鮮半島を見た旅行記。といっても、南北朝鮮や日本との関係について、深い洞察や提言を期待すると肩すかしをくらう。もちろん、拉致されて北朝鮮で暮らした24年間の生活に関する思い出は随所に出てくるが、そこから考察へと脱線していかない蓮池さんは、たいへんにまっとうな感性の持ち主である。翻訳者・通訳として自立しようと、朝早くから夜遅くまで、さらにはお風呂や散歩の間にも熱心に準備をするなど、真面目な人柄がよく伝わる。もっとも、真面目すぎて特に読み応えがあるエッセイというわけでもないのだが。「拉致被害者」という特別な役割を期待するほうが間違っているのだという当たり前のことを確認。

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2013/07/14

意外にも、読んでいて気分の和む本だった。 蓮池さんの人柄でしょうか。 面白かったのは、北朝鮮の占いの話 「夫は近く死ぬ。その命を救うためには、全裸で自宅の屋根に上って瓦についている苔をとりなさい」というご託宣を受けた妻は・・・。

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2013/04/02

拉致という尋常ではない不条理。青春期に突然自由を遮断され20年余りの長きにわたって絶望を耐え抜き、帰国後失われた年月を取り戻すべくチャレンジ努力する。著者の生き方には敬意を覚えるし凄いと思う。 ただ、まだ未帰還の拉致被害者も多くおられるので言いたいこともはっきり書けない状況だと思...

拉致という尋常ではない不条理。青春期に突然自由を遮断され20年余りの長きにわたって絶望を耐え抜き、帰国後失われた年月を取り戻すべくチャレンジ努力する。著者の生き方には敬意を覚えるし凄いと思う。 ただ、まだ未帰還の拉致被害者も多くおられるので言いたいこともはっきり書けない状況だと思うので、拉致問題に関してする記述が不十分なのはやむを得ない。 拉致に関する記述以外は帰国後の韓国旅行や大学講師、翻訳業の話が主だが、少し説明的な記述が多く私には退屈だった。 直面する運命に立ち向かう生き方に敬意は表するが、本としては失礼ながら星二つ。

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