リンカーン弁護士(下) の商品レビュー
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(上下巻) 無実の依頼人には妥協するな、ひとつの評決あるのみ。スコアボードにNGをつけねばならない。無罪 ノットギルティ以外の評決はない。 リンカーン弁護士 上下 リンカーン・コンチネンタルの後部座席を事務所にして仕事をする、弁護士のマイクル(ミッキー)・ハラー。 儲からない貧乏仕事ばかりで、別れた妻の元にいる子どもへの養育費も含めて経費の支払いに汲々としている。計算高いが、人間味もある、勝つためには裏技も使う、知的戦力に優れ、法廷の弁論合戦も計算された演技力を駆使する。 面白く読み応えがあった。 いくつかの小さな担当事件が挿入されているが、これがメインの事件につながるところもあり、こういったわずかな報酬の仕事で作り上げた人脈が、後に幸いするのも、人柄だろう。 売春婦の殴打暴行事件の犯人ルイス・ルーレイは、犯行直後に、隣人二人に捕まえられた。拘留中のルイスから弁護を依頼されたマイクには、この富豪の息子の弁護は、やっと運が向いてきた萌しだと思えた。彼はルーレイを一目見て、内向的で無垢な笑顔に、冤罪を感じた。 だが、状況は全てに不利だった。直感に従えば、無罪の犯人を弁護する難しさを実感する。 「(父は)弁護士が担当する依頼人のなかでもっともまれなのは、無実の依頼人である。と語っていた。もし弁護士がへまをして、無実の依頼人が刑務所にいくようなことがあればそのことが生涯、弁護士を悩ませるだろうと。」 「親父さんは文字通りそんなことを言っているのか?」 「そういう趣旨の発言をしている無実の依頼人には(略)妥協するな、ひとつの評決あるのみ。スコアボードにNGをつけねばならない。無罪ノットギルティ以外の評決はない」 一方、使っている調査員ラウルの報告は次第に、ルーレイの素顔に迫っていく。 事件の真相は、警察の捜査が進むにつれて、ミッキー・ハラーの中でも被告人の罪状に対する印象が二転三転し、そのたびに無邪気に見えたルーレイの顔つきも変化していく。 頼りにし親しくしていた、捜査員のラウル・レヴンが殺された。使われた銃は、ハラーが父から遺贈されたものだった。しまいこんでいたクローゼットの箱の中身が消えていた。ラウルは手がかりをつかんだと最後の電話で伝えてきていた。 ハラーは犯人の弁護と、身の潔白を明かさなければならないという羽目になる。 ラウルのつかんだ証拠が犯人に不利になるのを知っていた、だれが銃を持ち出したかもほぼ見当がついた。 ラウルの最後の言葉は不明ながら、真実に近いものだと分かっていた、しかし彼は弁護を続ける。 検察に追い詰められれば証拠について反証されることも承知の上だ。 が、彼は次第に犯人の意図が見えてくる。無罪を勝ち取るためにジレンマを抑え弁護を展開する。 ルーレイは仮釈放から追尾アンクレットをつけていた、彼の動きはパソコンに記録され、大きなアリバイになっていた。 また、ハラーの持つ数々の証拠から、検察側の証拠を粉砕する論拠は確実になった、相手の新人検察官は追い詰められ、ついに有利な答弁取引を提案した。しかし、これを聞き入れれば、ルーレイの罪を認め、彼は短いながらも拘留され、犯罪歴が残る。実績を残すには、彼は無罪でなくてはならない。 ハラーは監察官の取引をはねつける、そのとき自分の勝ちを実感した。 だが。 日常のハラーは、抜け目のないところが小粒な収入であっても彼の仕事を続かせている。 街の薬物中毒者は、麻薬密売の現行犯からハマーの弁護で厚生施設送りに減刑されてもまた罪をくりかえす、いいお客さん(リピート客)だが、そのつどハラーは全力で弁護してきた。 カード詐欺、売春、麻薬取引、下町の犯罪を弁護する話は、読んで楽しく興味深い。 第一部の「刑事調停」はハラーの家族や彼の世界と、法律のあり方や犯人との絡みが面白く、 第二部の「真実のない世界」というのは、その後のハラーの生き方のさまざまな象徴とも言える。
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上下巻。ベストセラー作家、コナリーのシリーズの1作。リンカーン弁護士というのは通称で主人公はミッキー・ハラー。独自の事務所ではなく高級車のリンカーンを事務所代わりに刑事事件専門の弁護士を営んでいる。ちょい悪親父のような風貌で悪い人物だろうが自分の中でお金に換えられるのであれば弁護...
上下巻。ベストセラー作家、コナリーのシリーズの1作。リンカーン弁護士というのは通称で主人公はミッキー・ハラー。独自の事務所ではなく高級車のリンカーンを事務所代わりに刑事事件専門の弁護士を営んでいる。ちょい悪親父のような風貌で悪い人物だろうが自分の中でお金に換えられるのであれば弁護する、というのが信条。但し、ポリシーも持っておりその葛藤を作品で読ませてくれる。絶妙な正義感を持っており白黒ハッキリ付けるタイプというよりもグレーで世の中を渡っていく感じか。作品としては非常に読みやすくプロットも二転三転としていて面白い。依頼人の底知れない不気味な所が上手く表れていると思う。ラストは案外すんなりと終わっていくのがもったいないが、リーガルものだけあって法廷シーンは見もの。
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うーん、流れが良くてすごく考えられてるんだろうなぁ、とは思うけども。でもよ、最後に警察が犯人に気がつくというくだりが理解できないよ。てかみんな付いてってるの?馬鹿なおじさんにも分かるように3行で教えてプリーズ。 みたいなのもあるけどそこら辺は勢いで無視してまぁ面白かったよ。最終的...
うーん、流れが良くてすごく考えられてるんだろうなぁ、とは思うけども。でもよ、最後に警察が犯人に気がつくというくだりが理解できないよ。てかみんな付いてってるの?馬鹿なおじさんにも分かるように3行で教えてプリーズ。 みたいなのもあるけどそこら辺は勢いで無視してまぁ面白かったよ。最終的には主人公もコテンパンでwin-winどころかlose-loseじゃろうがってことだけど、なんか一皮むけた主人公の次回作に乞うご期待って感じよね。
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マイクル・コナリー、お初の作家さん。 ハリー・ボッシュ刑事シリーズが既に20巻位、出版されているらしい。 シリーズ物は、どしても第1話から読まないと細かい所で気になる。 そこで、もう少しシリーズ巻数が少ない刑事弁護士ミッキー・ハラーの第1話「リンカーン弁護士」を読んでみた。 この...
マイクル・コナリー、お初の作家さん。 ハリー・ボッシュ刑事シリーズが既に20巻位、出版されているらしい。 シリーズ物は、どしても第1話から読まないと細かい所で気になる。 そこで、もう少しシリーズ巻数が少ない刑事弁護士ミッキー・ハラーの第1話「リンカーン弁護士」を読んでみた。 この他のシリーズに主人公が記者と女性刑事のシリーズも有るんだけど、基本的に全てのシリーズの世界観が一緒らしい。 つまり、それぞれのシリーズの主人公が、各作品に登場してくるらしい。 中心となるのはハリー・ボッシュシリーズで、この作品の中の登場人物がスピン・オフ的に別のシリーズになってるらしい。 これ海堂尊の作品群の殆どが架空の都市「桜宮市」を中心に舞台設定共有しているのと同じだ。 この世界観にはまると結局、全ての作品を読みたくなり、かなり悲惨な状況になる。 だって、他の作家さんの作品を読む暇が無くなる。 海堂さんの作品も、途中で断念した。それでも、かなり読んだよ。ブクログにも途中から登録しているけどね。 マイクル・コナーは初めて読むが、面白かった。しかし世界観に嵌るのは恐い。 すでにミッキー・ハラーシリーズの2作目にはハリー・ボッシュが登場する。こうなるとハリー・ボッシュのシリーズが気になる。 とても面白かったから、ミッキー・ハラーシリーズも読みたいけど、悩むな~。 そこで、あと2作品だけ読んで、その後どうするか決めるようにした。 ちなみに、この小説の感想としては、先ず前半は刑事弁護士の仕事内容や米国の裁判制度などを物語を勧めながら説明してくれているので、どうしてもテンポが遅く面白みに欠けるが、本題に入った途端ハラハラドキドキ、読者の推理も二転三転。 さらに進むと悪人との頭脳戦。そしてミッキーがどんどん追い詰められて行く。 どうやってミッキーは、この苦難を乗り切るのか、手に汗握るぜ。 米国の裁判制度に関して海外ドラマの「グッド・ワイフ」を観ていたお陰で分かりやすかったな。 法廷劇は映画もドラマも小説も傑作が多いと思うな。 12人の怒れる男達、ア・フュー・グッドメン、デートリッヒの情婦など面白いよね。 小説で法廷物は、あまり読んでなっかたから、やっぱり読み続けるかな~。 ちなみに、とても原作が良いのでマシュー・マコノヒー主演の映画版「リンカーン弁護士」も観た。 原作を先に読んでるせいでは無いと思うが、いまいち緊張感と言うか、ミッキーに焦りのようなものが感じられず、比較的ぬるめの仕上がりな感じだった。 マシュー・マコノヒーの主演のままドラマ化してくれたらなと思った。 それとリンカーンの後部座席に座っている姿は、往年の刑事ドラマ「バークにまかせろ」のジーン・バリーを思い出せてくれて懐かしく嬉しかったぞ。
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面白かった。最後まで落ち着き先が分からなかったが一気に読み終えた。 全て円満の解決ではなかったが納得のいく結末だった。 主人公が魅力的なので続編があれば読みたい。
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感想は上巻に。 コナリーはけっこうロックを聴いているのかな。 混雑したバーで飲物が運ばれてくるのを 「パール・ジャムのコンサートに詰め掛けている観客の頭上を十代の若者が運ばれていくかのように、綺麗なグラスが手から手へ運ばれてきた」などという描写がある。 巻末の解説によると、 ...
感想は上巻に。 コナリーはけっこうロックを聴いているのかな。 混雑したバーで飲物が運ばれてくるのを 「パール・ジャムのコンサートに詰め掛けている観客の頭上を十代の若者が運ばれていくかのように、綺麗なグラスが手から手へ運ばれてきた」などという描写がある。 巻末の解説によると、 出版される半年前に映画化権が売れたということで、2011年にハラー役にマシュー・マコノヒーで映画化された。「リンカーン弁護士」(The Lincoln Lawyer) 監督ブラッド・ファーマン 2005発表 2009.6.12第1刷 2012.7.9第6刷 図書館
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図書館の本 読了 内容(「BOOK」データベースより) 多額の報酬が約束された事件を調べるハラーは、かつて弁護を手がけたある裁伴へと辿りつく。もしかしたら自分は無実の人間を重罰に追いやってしまったのではないか。思い悩む彼の周囲に、さらに恐るべき魔手が迫る。絶体絶命の状況下で法廷に挑む彼に勝算はあるか?コナリーワールドの新境地を拓く意欲作。 マイクル・コナリーはハリー・ボッシュシリーズを好んで読んでいたのですが、いろんなところで、この作者が書いた(出版した?)順番で読むべきとあったので、素直にリンカーン弁護士に行ってみた。 なんとなくボッシュをほうふつとさせるハラー。 複数の弁護人が動く中で調査員と刑事との絡みが進んでいくにしたがって謎が深まる。 最後はほほーってな展開だけれどもボッシュに比べると迫力不足な気がするのはボッシュ好きのひいき目か。 次はボッシュに戻りたいと思います。 The Lincoln lawyer by Micheal Connelly
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ハリー・ボッシュのようなハードボイルドじゃない、ヘタレな主人公なんだけど好きだ。下巻から止まらなくなる面白さ
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文句なしに面白い。マイケルコナリーの作品では、初めてのハリーボッシュ以外の物だったが、相変わらず面白い。アメリカの司法制度や裁判の詳細がとても詳しく書かれていて、またその周辺で活動している人々のことも詳しい。とにかく文句なしに面白く、ミステリー好きの人にはお勧め。この作者のシリー...
文句なしに面白い。マイケルコナリーの作品では、初めてのハリーボッシュ以外の物だったが、相変わらず面白い。アメリカの司法制度や裁判の詳細がとても詳しく書かれていて、またその周辺で活動している人々のことも詳しい。とにかく文句なしに面白く、ミステリー好きの人にはお勧め。この作者のシリーズは、経年で主人公も年を取るので、できれば最初から読むのをお勧め。
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顧問弁護士が居ながら、何故自分に依頼してきたのか、わかったのは、依頼人による罠にはまった後ですが、その後の生き残りを賭けた逆転劇は見事。 アメリカの司法制度に関わる部分もあり、日本との違いを感じますが、逆に言うと、これぞアメリカの法廷劇という感じです。 面白いのが、離婚した妻...
顧問弁護士が居ながら、何故自分に依頼してきたのか、わかったのは、依頼人による罠にはまった後ですが、その後の生き残りを賭けた逆転劇は見事。 アメリカの司法制度に関わる部分もあり、日本との違いを感じますが、逆に言うと、これぞアメリカの法廷劇という感じです。 面白いのが、離婚した妻とも意外に良い関係を続けていること。しかも、一人ならず二人も(笑)
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