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運命の人(3) の商品レビュー

3.7

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2021/12/19

裁判は、高級官僚や外務省役員の保身の有り様がよくわかった。 離婚はしていないが、実質別居状態で子どもは成長し長男は海外の高校へ、自身は九州の青果王の父のあとを継ぐが、家業は吸収合併され、自堕落な生活の日々、第4巻があった。 それにしても、女は潔きよくないな。 スキャンダルの中心...

裁判は、高級官僚や外務省役員の保身の有り様がよくわかった。 離婚はしていないが、実質別居状態で子どもは成長し長男は海外の高校へ、自身は九州の青果王の父のあとを継ぐが、家業は吸収合併され、自堕落な生活の日々、第4巻があった。 それにしても、女は潔きよくないな。 スキャンダルの中心になると、虚飾の証言を平気で言ってしまう。悲しいね。

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2021/01/05

裁判がようやく終わる。その中で家庭はズタズタになり、子どもたちは大きくなる。主人公よりもその妻の方に感情移入してしまうのは、女性ならではだろうか。会社は裁判が終わった主人公には冷たくなる。社会ってこうだよな…と寂しくなる。

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2014/04/19

1巻で地裁、高裁、最高裁と全部済んでしまった。「白い巨塔」と比べ、裁判は淡々と進行し、青果店の倒産もあっけない。弓成の転落ぶりも類型的である。

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2013/10/04

「知る権利」はたまた「国家公務員法違反」。 裁判の行方。   裁判に勝っても負けても、弓成さんには共感できない・・・   弓成さんの奥さんが気の毒で仕方ない。

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2012/10/27

「外務省機密漏洩事件」裁判の決着を書いた3巻。 政治家や事務官はどこまでもたぬき。 女はどこまでもしたたか。 しかし、一審無罪は震えた。 「知る権利」と「機密情報保護」って、結局どうなの?

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2012/05/14

うん。 今までの流れの中の流れで話が進んでいく 最高裁 きちゃいましたね~ ちょっと切ないです。

Posted byブクログ

2012/01/23

法廷闘争に入り、法曹界の実情が垣間見られた。三木昭子は手のひらを返した様に保身に走り、弓成は苦境に立ち、そして逆転判決。最高裁も棄却、家業も廃業、果たして弓成は立ち直ることはできるのか。話の流れは、『沈まぬ太陽』風になって来た。

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2012/01/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1審では勝訴を勝ち取るが、弓成は新聞社を自主退職せざるをえなくなる。 そして2審は有罪、最高裁は控訴棄却となり弓成の敗訴は確定する 家庭は崩壊し、弓成は故郷の九州へ戻るが、そこでも両親と家業を失い一人放浪する

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2011/07/02

※註 全四巻まとめてのレビューです 『沈まぬ太陽』から10年、山崎豊子の最新作は1971年の沖縄返還協定の調印にあたって、日米間で取り交わされたいわゆる「沖縄密約」についてのドラマである。  毎朝新聞政治部の辣腕記者であった弓成亮太は、沖縄返還にあたってアメリカ側が補償すべき...

※註 全四巻まとめてのレビューです 『沈まぬ太陽』から10年、山崎豊子の最新作は1971年の沖縄返還協定の調印にあたって、日米間で取り交わされたいわゆる「沖縄密約」についてのドラマである。  毎朝新聞政治部の辣腕記者であった弓成亮太は、沖縄返還にあたってアメリカ側が補償すべき地権者への土地修復費400万ドルを日本政府が密かに肩代わりする旨の密約を示す電信文を、親しくしていた外務省女性事務官・三木から密かに入手した。  当初、ニュースソースを秘匿するために、紙面でも詳細に立ち入らず慎重を期したが、世論を喚起するには至らなかった。そこで予算審議が大詰めを迎えた国会の場で、国民を欺き通す政府・外務省を糾弾しこの問題を世に問うべく、この秘密の電信文を野党・社進党の若手議員に手渡した。しかし、弓成が自身の記事ですら慎重を期したこの電信をあろうことかこの野党議員は委員会審議の場でふりかざし、文書の漏洩が問題化した。  長期政権の花道をつけるべく用意した沖縄返還について邪魔を許さぬ新聞嫌いの佐橋首相の意向もあり、文書を弓成に流した事務官の三木は国家公務員法違反で逮捕され、弓成自身も三木に国家機密の漏洩を「そそのかした」かどで同時に逮捕された。  そして、注目の起訴状には弓成が夫を持つ三木と性的関係にあり、その情に訴えて強引に外交機密を盗み出させたという内容が並べられていた。新聞社側は「知る権利」「報道の自由」を断固守るべく、全面的に弓成をバックアップし、国民に知らせるべき内容を秘匿した外務省側の責任を一審で責め立てた。一方検察側は、この密約が秘匿されるべき国家機密であるという前提の下、三木を籠絡した弓成に報道に携わる者の倫理の逸脱と取材方法の違法性に重大な責任を課すというストーリーを作り上げ、真っ向から対決となった。結果的に、一審は弓成に無罪判決を下したものの、二審は逆転して有罪、最高裁への上告も棄却され、弓成は敗北した。  ストーリーの全体構成は第1巻が事件の概要、第2巻~第3巻が裁判経過、第4巻が裁判後の弓成の半生を描いている。  およそ小説とは思えないぐらいの取材と現実への厳しい眼差しは、他の追随を許さないが、1971年の高度な政治的問題である日米外交交渉とスキャンダラスな裁判、1945年の凄惨な沖縄戦、1990年代の沖縄基地問題を一つの作品に詰め込むにはかなり無理があったのではないだろうか。  社会派小説を書いては右に出る者がない山崎の力作であるが、著者の年齢を考えれば長編小説としてはこれが最後になる可能性もある。小説の出来としては、『大地の子』『沈まぬ太陽』のように頁をめくるたびに胸を締めつけられるような傑作とは言えないが、戦後日本政治外交史の最重要問題である「沖縄」についての著者の強いメッセージを受け取ることができた。

Posted byブクログ

2011/04/02

いろんな権力と戦う新聞記者から、ただの傲慢な男性へ堕ちていく姿がつらい。他にどうにもならなかったのだろうか・・・?敏腕エリート新聞記者、愛人、父親、夫、息子、社長・・・様々なアイデンティティーの中で人は苦しむ・・・

Posted byブクログ