運命の人(3) の商品レビュー
弓成くん、落ちるところまで落ちてしまった。 壱岐くんや恩地くんに比べると、辛抱が足らないように思う。
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外務省の極秘文書をスクープしたことから 国家公務員法違反罪で起訴され、 一審では無罪となったものの 二審では逆転有罪、 最高裁は棄却。 国家権力がひとりの人間(家族も含めて)の人生をずたずたに切り裂く。 実際にあったことがベースなだけにやりきれない。
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※このレビューにはネタバレを含みます
(全巻を通しての感想) さすが山崎豊子というべき作品であった、といのうが率直な感想である。言論の自由と政治そして倫理と情念、観点はそれぞれ違えど、一つの事実をめぐり、翻弄される人たちのドラマから本作品は始まる。 物語りの始まりは沖縄の返還という戦後のひとつな大きな転換期を迎える時代からである。 その時代に生まれていない私はその当時の空気感は当然知ることはできないが、様々なドキュメンタリーや書籍などを介し、想像のなかでは確かに存在する時代である。 その中で、必死に立志し時に利己的過ぎるほどに生きた一人の記者の魂の変遷の物語である。 ただし、本書はその一人の記者の人生を基軸に、より大きな複線が全体を形どっている。 それはまさに戦争というどこまでも深く悲しい負の歴史である。 そして沖縄という日本で唯一の地上戦が繰り広げられ、その後アメリカの土地となり、数えきれない悲劇を繰り返してきた、その土地とそこに住む人たちの歩みである。 この沖縄を舞台とした本書の世界感によって、一人の記者の生涯を通じ、戦後という大きな時代の区切りを描いた著者に強い敬意を抱いた。
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ここに来て面白くなってきました。一時は無罪かと思いきや、最高裁には審議どころか棄却、弓成は生気を失った生き方を始めてしまう。次巻が楽しみ
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一審判決で無罪を勝ち取る弓成。しかし、自身が起こした事の重大さに、自ら辞職する。しかし、その後の控訴審では、懲役4ヶ月、執行猶予1年の有罪判決となる。すぐさま上告するが、5人の裁判官全員一致で上告棄却という、到底納得できない結果であった。 今まで、山崎豊子さんの作品を見ると(特...
一審判決で無罪を勝ち取る弓成。しかし、自身が起こした事の重大さに、自ら辞職する。しかし、その後の控訴審では、懲役4ヶ月、執行猶予1年の有罪判決となる。すぐさま上告するが、5人の裁判官全員一致で上告棄却という、到底納得できない結果であった。 今まで、山崎豊子さんの作品を見ると(特に映像化されたものは)主人公=善というイメージだつたのだけど、今回は、いい意味でも悪い意味でも生々しい人間だったと思う。当時では、こういう男性の方が当たり前だったのかな?とも思いつつ。 わからないのは、三木昭子。この巻で、過去の2人の関係も描かれているのだけれど、それを見ると明らかに恋愛感情があったようなのに、短期間で別れを言い渡し、事件発覚後は、これでもかと主人公を貶める。自分を守るためというのは、わからないでもないけど、週刊誌に出した手記には、それ以上のものを感じた。
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人生が大きく変わった巻。 三木も三木なりに辛酸を舐めた。でも、やっぱり牙が健在。嫌いじゃないけれど、敵にすると怖い。 自己中心的な登場人物の中にいながら、由里子は必死に生きている所が潔い。 夫婦には、それぞれの親がいる。でも、二人の、生き方の分かれ方は切ないような。どちらの家族...
人生が大きく変わった巻。 三木も三木なりに辛酸を舐めた。でも、やっぱり牙が健在。嫌いじゃないけれど、敵にすると怖い。 自己中心的な登場人物の中にいながら、由里子は必死に生きている所が潔い。 夫婦には、それぞれの親がいる。でも、二人の、生き方の分かれ方は切ないような。どちらの家族に何かあった時二人で力を合わせられたらと思うけど、そんなの私の青い理想論だろうな。
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いよいよ最高裁判決。検察の威信をかけた高裁判決はひっくり返るのか。時の権力者を怒らせた国策捜査に勝ち目はないのか・・・それ以上に、漏洩した女性事務官の怖さを感じる。やはり女を怒らせると大変である。
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国家機密は誰のためのものか?密約を追及する弁護団の前に立ちふさがる、強大な権力。記者生命を失った弓成が見た光景とは―。徹底した取材と執筆に十年をかけた壮大なドラマ、いよいよ佳境へ。 早く続きが読みたいです♪ 一体全体どうなるんだろう????
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このシリーズを読んでいたとき、ちょうど密約の話題がニュースになり。 内容がシンクロして驚きました。 今も継続してる問題なんですね。 そして、モデルになった人もまだご健在なことを知りました。
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新聞社を退職した弓成は実家に戻り、家族と別居。裁判は逆転敗訴。確かに、国民の知る権利をないがしろにする政府に義憤はあったろうが、国家権力の前に個人などちりにも満たない。
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