難解な本を読む技術 の商品レビュー
哲学や思想の分野の難解な本を読んで理解するためのヒントが示されています。 哲学や思想の本には、著者が自分の結論を明確にもっていてそこへ向かって議論が構築されている「閉じている本」と、読者自身がみずからの意見を構築することをうながす「開いている本」があり、それぞれの本の性質におう...
哲学や思想の分野の難解な本を読んで理解するためのヒントが示されています。 哲学や思想の本には、著者が自分の結論を明確にもっていてそこへ向かって議論が構築されている「閉じている本」と、読者自身がみずからの意見を構築することをうながす「開いている本」があり、それぞれの本の性質におうじた読みかたをする必要があると著者はいいます。さらに、「外部参照」が必要な本とそうでない本、「登山型」の本と「ハイキング型」の本といった分類をおこない、それぞれについてどのようなスタンスで読むべきなのかということを解説しています。 後半には、「代表的難解本ガイド」として、現代思想の分野を中心に二十人の哲学者や思想家たちの本が紹介されています。ただし、それぞれの本の内容について立ち入った説明をおこなうような紙幅はありません。「登山型」や「ハイキング型」といった本の性質と、著者によるごく簡単な「見どころガイド」といった内容にとどまっている印象です。
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良書。 本のタイトル通り、難解な本に挑戦したい方や心が折れそうな方におすすめ。そのような本を読むためには読書ノートにメモをしながら時間をかけて読むのが大切である。本を読むだけではなく、読み終わった後に身体に染み付いているのかがいかに大切かが痛感させられた。自分の読書の仕方を再確認...
良書。 本のタイトル通り、難解な本に挑戦したい方や心が折れそうな方におすすめ。そのような本を読むためには読書ノートにメモをしながら時間をかけて読むのが大切である。本を読むだけではなく、読み終わった後に身体に染み付いているのかがいかに大切かが痛感させられた。自分の読書の仕方を再確認したい。また、第5章の「眠っている思想を生きた思想にするのが本読み」という文がかっこよかった。
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難解本を読むための技術が述べられているがこれは普通の読書を行う際にも使えると思った。特に第二章の読書にむけた準備では選書について語られており、他の読書法の本ではあまり語られていない部分だと感じた。 最後の方には難解本の著者の紹介がいくつかされており、簡単な内容の紹介や読む順番な...
難解本を読むための技術が述べられているがこれは普通の読書を行う際にも使えると思った。特に第二章の読書にむけた準備では選書について語られており、他の読書法の本ではあまり語られていない部分だと感じた。 最後の方には難解本の著者の紹介がいくつかされており、簡単な内容の紹介や読む順番などが丁寧に書かれていた。読書のレベルに上げたい人にオススメの一冊だと感じた。
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難解な本というのは、つまりはノートを取りながら、ゆっくりじっくり読んでいくのが、その本を理解するためのいちばんの近道ということなのである。学問に王道はないのだ。
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名著といわれる本の中で、哲学を扱うものは、どうしても難解になってしまう傾向があるのかと思います。現在の世界では未だ知られていない考え方を、現在の世界の言葉で書かなければならない難解さが、著者と読者の間に壁を作らざるを得ないのかと。本書では、そのような哲学の難解な本をどのように読め...
名著といわれる本の中で、哲学を扱うものは、どうしても難解になってしまう傾向があるのかと思います。現在の世界では未だ知られていない考え方を、現在の世界の言葉で書かなければならない難解さが、著者と読者の間に壁を作らざるを得ないのかと。本書では、そのような哲学の難解な本をどのように読めば良いのかについて詳細に書かれています。その本がどのように書かれているかをタイプ分けし、そのタイプ別に読み方のポイントを説明されています。どのような準備をしたらよいのか、実読の時には何に注意するのかといった手ほどきを受けるように読むことができます。そのような前半部分を読んだあとは、後半に実際の哲学の名著ごとの読み方が書かれています。これが非常に詳しく分かりやすく、ここだけで一通り哲学の地図を書けてしまうのではという内容でした。古典にあたる勇気を与えてくれる本かと思います。
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本を読んでいるときに感じることがある、「言い回しが難しくてうまく理解ができない」というような状況をなんとかしたくて読んだが、それをパターンごとに分け、それぞれの対処法を示してくれていたので個人的には大当たりだった
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名著の読み方指南書。まずはその本がハイキング型であるか登山型であるかといった見極めが重要になる。 そしてまずは通読しわからないところを調べるなどして地図を作ることが大事。その後精読していく。名著を読む上での参考になった。
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この歳になって読むような本でもないのだが、実際に難解な本が存在するのだから仕方がない。でもやっぱり若者向け、というか大学生向けだった。しかしながら、知識は積み上げるべきであるという観念に何となく支配されていた自分には、(入門書から始めるのではなく)「『知りたいこと』が書いてある本...
この歳になって読むような本でもないのだが、実際に難解な本が存在するのだから仕方がない。でもやっぱり若者向け、というか大学生向けだった。しかしながら、知識は積み上げるべきであるという観念に何となく支配されていた自分には、(入門書から始めるのではなく)「『知りたいこと』が書いてある本から読み始めるのが、最も効率的な方法です」という助言は利いた。また、「読書の真骨頂は『読まない』ことにあります。」というのも同感である。無駄な本は読んでも百害あって一利なしなのである。
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https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334035082
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本書が自分にとっては難解であった(汗)構成が本文6割、付録4割と特異な本だった。難解であるが故に、半分ほど読んで暫く放置してあった。ふと続きから読み始めたら意外にすんなりと読了できた。本書は「難解な哲学書」を読むための技術指南であり、私が付録に紹介された本の解説を読んでも、その内...
本書が自分にとっては難解であった(汗)構成が本文6割、付録4割と特異な本だった。難解であるが故に、半分ほど読んで暫く放置してあった。ふと続きから読み始めたら意外にすんなりと読了できた。本書は「難解な哲学書」を読むための技術指南であり、私が付録に紹介された本の解説を読んでも、その内容を理解できたか疑問だ。ともかく光文社新書は自然科学・人文科学の素人にとって、レベルの高い書籍を廉価でシレッと販売しているのが面白い。
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