花物語(下) の商品レビュー
上巻と比べて百合要素が濃くなり個人的にはこちらの方が好み。ただ悲しい結末の話が多く、幸せな話も間に挟んでくれると肩の力を抜いて読めたかも。しかし当時の読者である少女達はこうした切ない物語を好んで読んだのだろう。
Posted by
最高の百合小説。「女性はかくあるべし」という強い価値観があった時代背景を思うと、この物語に登場する女性たちの強い生き方に励まされた方達は相当多かっただろうなと思いました。 上巻では女性同士の友愛を、下巻では恋愛に近い感情を描いていましたが、こちらは悲しい結末の作品が多かったこと...
最高の百合小説。「女性はかくあるべし」という強い価値観があった時代背景を思うと、この物語に登場する女性たちの強い生き方に励まされた方達は相当多かっただろうなと思いました。 上巻では女性同士の友愛を、下巻では恋愛に近い感情を描いていましたが、こちらは悲しい結末の作品が多かったこともあり、どちらかというと上巻の方が好みかも知れません。中でもお気に入りは下記の短編。どれも読んだ後に本を一旦閉じ、ほうっと嘆息してしまうような素晴らしい作品でした。 <上巻> ・福寿草 兄の妻に思いを寄せる主人公。一度は別れながらも、大切な福寿草をきっかけに再開する展開が非常に美しい。 ・ダーリヤ 突如訪れた輝かしい道を選ばず、自ら選んだやりがいある、けれど茨の道を選ぶ過程がなんとも言えない。最後の句が胸を打つ。 <下巻> ・浜撫子 あまりにも悲しい結末の三角関係もの。かなり好みの作品だが、下巻はこういった悲しい話が多くて、カロリーを非常に消費する。 ・竜胆の花 ちょっとした復讐劇になっている作品。また誰か死ぬのではと構えていたので、終盤の展開には胸がスカッとした。 ・スイートピー これも三角関係ものだが、浜撫子とは異なる展開。愛に大小はないけれど、当事者たちにとってはそう単純な話ではない。
Posted by
「ええ、日陰の花なのね・・・・・・けれどいいわ、わたし達、日の光には咲かずとも、月の青白い光に濡れて、咲けばねえ・・・・・・」(日陰の花) 上巻よりもずっと慎重に読みました。と言うのも、「ああ、もう少しで読み終わってしまう・・・」という名残惜しい気持ちと、胸がぎゅっと潰されち...
「ええ、日陰の花なのね・・・・・・けれどいいわ、わたし達、日の光には咲かずとも、月の青白い光に濡れて、咲けばねえ・・・・・・」(日陰の花) 上巻よりもずっと慎重に読みました。と言うのも、「ああ、もう少しで読み終わってしまう・・・」という名残惜しい気持ちと、胸がぎゅっと潰されちゃいそうな、得も言われぬ気持ち(『花物語』は完結に向かって悲愴な女の子のお話が多くなるんですよね)が膨らんで膨らんで・・・・・・。『日陰の花』、『沈丁花』はずっと好きですし、『曼珠沙華』の終わり方も、やっぱりすごく儚くて素敵です。 ああ、あわれ、『花物語』の前ではだらだらと感想を書くのも無粋というもの。そうだ、今日はこの本を枕元に置いて寝ましょうか。そうして、夢の中で馨しい花の匂いを辿りながら、床しく微笑むお姉様に手を伸ばしてみましょう。さて、お姉様はどんな花をその華奢な手に携えているのでしょうか。私はお姉様の胸に飛び込んで、こう言うのです。「お姉様。その素敵なお花、わたくしにも頂戴な」
Posted by
大正時代に発表された吉屋信子の連作短編集「花物語」もいよいよクライマックスへ。クライマックスと言っても上巻と変わらぬ素晴らしいクオリティで繊細な砂糖菓子のような美しき乙女たち儚い世界が展開されております。ヒロインの乙女ふたりと比べると周囲は書き割りじみていていっそ清々しいです。抑...
大正時代に発表された吉屋信子の連作短編集「花物語」もいよいよクライマックスへ。クライマックスと言っても上巻と変わらぬ素晴らしいクオリティで繊細な砂糖菓子のような美しき乙女たち儚い世界が展開されております。ヒロインの乙女ふたりと比べると周囲は書き割りじみていていっそ清々しいです。抑圧の強い家父長制度が長く続いた大正年間に、頁をめくる乙女たちはどんな心持ちだったのでしょうか。名作。
Posted by
上巻に比べて切ない話の多いことよ…。 片方が少女から女性に成長すると残酷な結末になるんだな。 梨の花が儚くて美しくて好きです
Posted by
年頃の女の子は自我の芽生えで多少なりともトゲトゲしいヤマアラシのような状態っていうのがデフォルトだと思う。それは勿論、普遍的なレベルでそうだと私は信じてる。だからこそ、ふわふわと女の子同士が敬意や憧憬をお互いに抱いてそれを素直に出せているっていうのにモヤモヤ。…昔は居たのだろうか...
年頃の女の子は自我の芽生えで多少なりともトゲトゲしいヤマアラシのような状態っていうのがデフォルトだと思う。それは勿論、普遍的なレベルでそうだと私は信じてる。だからこそ、ふわふわと女の子同士が敬意や憧憬をお互いに抱いてそれを素直に出せているっていうのにモヤモヤ。…昔は居たのだろうか、こういう女学生。
Posted by
ああ、綾子さん、幾度呼ぶとても永劫に返る日のなき、その俤よ! 真弓は悲しみに打ち倒れようとした、その時、つとその肩を支えて、『伴さん! 私も御一緒に泣かせて下さいませ』かく言いて、つとより添う人影、窓越しの雪の反射に見返れば、おお、佐伯さん、その人…… 2013/08/09-09...
ああ、綾子さん、幾度呼ぶとても永劫に返る日のなき、その俤よ! 真弓は悲しみに打ち倒れようとした、その時、つとその肩を支えて、『伴さん! 私も御一緒に泣かせて下さいませ』かく言いて、つとより添う人影、窓越しの雪の反射に見返れば、おお、佐伯さん、その人…… 2013/08/09-09/04 2023/08/10-08/11(中断)2023/08/17-08/25
Posted by
上巻よりこいです。スイートピーが好きです。 あ、上巻とつなげると一枚絵になるのですね。ロザリオ…?
Posted by
上巻から徐々に妖しさを増した乙女の世界。ただ続けて読んでいるとまったく自然な感情と行動に思えるから不思議。人死にが多すぎる様な気もするけれど、時代的には普通なのか。
Posted by
- 1
