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ユダヤ警官同盟(下) の商品レビュー

2.9

29件のお客様レビュー

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2019/01/19

ハードボイルド風味。読みづらく、わかりづらく、読後も釈然としない。チェスは棋譜を読める程度に知っていたので、ラストはついていけたが、知らない人はサッパリだろう。ユダヤ人の感性が垣間見れる点と、救世主の卵という着想は良かった。""

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2018/11/13

仕事が立て込んでてしばらく読めてなかったけど、ようやく読了。 下巻になって、一気に速度が増した感じ。そこそこ面白かった。 歴史改編物ということで期待していたのだけど、改編部分がちょっとぼくには「遠すぎた」。 ユダヤの話とか全然知らないって事に初めて気がついた。そうかー。 なので...

仕事が立て込んでてしばらく読めてなかったけど、ようやく読了。 下巻になって、一気に速度が増した感じ。そこそこ面白かった。 歴史改編物ということで期待していたのだけど、改編部分がちょっとぼくには「遠すぎた」。 ユダヤの話とか全然知らないって事に初めて気がついた。そうかー。 なのできっと、本書の面白さは半減してたように思う。 ラストもちょっと肩透かし感。まあ、悪くはないんだけど。 期待が大きすぎたのかも。 とはいえ、きっちりとハードボイルドで面白かった。 こういう男臭い小説も良いもんだ。 ベルコがもっと活躍してくれるとなお良かったかな―。

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2018/11/12

これが、アメリカ人なのだろうか。故郷喪失者。他のダブルクラウンと比べたときの内容の相違を考えてしまった。

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2017/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

海外ミステリーの話題作を読んでみようと思うことがしばしばあり、これも「いつか読もう」とリストアップしていた作品。まさかSF賞トリプルクラウン受賞作とは思ってもなかった。しかもIFもんとは…。 そのIFの設定が「もしも中東戦争でイスラエルが負け、ユダヤ系難民がアラスカに期間限定の居住区を与えられていたとしたら」って…あかん、俺の過ごしてきた文化土壌には馴染みがない世界や。きっと西洋もしくは中東あたりに住んでいるか、キリスト教かユダヤ教の信者であれば物語世界の呑みこみも深くできたんだろうけど。 主人公たちのハードボイルドな生き様、主人公の元嫁現上司のツンデレッぷり等、読みどころは色々あったものの、やはり物語の根幹となる「イディッシュ文化」なるものにイマイチついていけなくて、きっとこの本の本質は読みとれていないんだろうなと思った。 そこが分かっていたら、断然オモロかったであろうと思うだけに、余計残念。

Posted byブクログ

2017/02/14

歴史改変小説。イスラエルが建国して三ヶ月でなくなった世界で、アラスカに閉じ込められたユダヤ難民の人たちの話。ベルリンに原子爆弾が落とされていたりさらっとすごいことが書かれている。思ったのはとにかくユダヤ人は増える。それは民族なのに国を持たないからなんだろうか。今はイスラエルがパレ...

歴史改変小説。イスラエルが建国して三ヶ月でなくなった世界で、アラスカに閉じ込められたユダヤ難民の人たちの話。ベルリンに原子爆弾が落とされていたりさらっとすごいことが書かれている。思ったのはとにかくユダヤ人は増える。それは民族なのに国を持たないからなんだろうか。今はイスラエルがパレスチナにどんどん増殖してるし。この小説では汚いホテルで男のひとが殺されて、そこから陰謀が暴かれていく。もしかしたら救世主になったかもしれない男のひとで、主人公は祝福をうけなかったことを悔やむけれど、最後にひとつの愛に戻れてよかったなぁと思った。

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2014/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アラスカにユダヤ人が住む特別区があるという設定でのミステリー&SF。現実のネイティブアメリカンの居留地のようにはならないのね。 評価が分かれる作品だと思う。そして私は肯定派に入る。 ハードボイルドに暴力や陰謀が入り乱れているのだけど、その背景のユダヤ教&教徒に対する他国や他宗教の人達の思惑を考えれば、もしこういう居住区があったら、こうなっても全く不思議はない、と思わせられるのだ。 そして、ユダヤを扱う小説や映像に出会うたびに抱く、「どうしていつも彼らなのか」という思いを強くする。 ユダヤ人やナチを題材とする架空世界小説が多々存在するのには、確かに理由がある。

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2013/04/07
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

独特のジョークや、価値観、言い回しになかなかスルッとは読み進められず、てこずった。 ユダヤ人が暮らす、アラスカ州シトカ特別区。2カ月後にアメリカへの返還が迫るシトカ警察のランツマンは、未解決事件を残さないよう、元妻の上司から言い渡される。起きたばかりのヤク中殺人事件を追ううち、ユダヤ過激派の中枢部に近づいていくことにー。 結局犯人は自分の叔父で、相棒ベルコの父でもある人物だった。 ストーリーを楽しむというよりは、ユダヤの置かれた状況やものの考え方を知ることができる、面白い一冊。なかなかページは進まないけど。

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2012/07/03

まあ…オレには合わなかったという事で…。 ただ、民族意識、と言ってしまっていいのか分からないけど、 そういうものの強さや、逆に今の日本人がこの本のように なった場合に、何を持って日本人と言うのか…てな事を 何となく考えた。

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2012/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 たまに読書が苦痛になることがある。どうしようもなくその読書が自分の心の中に体験として入ってこないのだ。いい体験としても悪い体験としても何らかのキックが感じられて初めて、読書という行動に費やす時間に意味が持てるようになる。別に意味を持たせるために読書をしているわけではないが、結果的にそうなっているものだと思う。  そういう意味では本書はぼくにはとても苦痛だった。5月に読んで、12月にこうした感想を書いているという理由はまさにそこにしかないと言ってもいい。読書の無意味さをずしりと感じてしまった時間の空は、それなりの後遺症を残す。  先週、ぼくも票を投じている年間のミステリー・セレクションの一つである『このミステリーがすごい! 2010年版』が手元に届いた時、本書が海外部門では堂々3位にランクインしていることに、驚いた。自分の読書のあり方は普通ではないのではないかという不安まで感じた。  『このミス』は古く、オーソドックスで、しかもシリーズものであったり、昨年受賞していたりするものに対しては極めて冷たい傾向にある。どちらかと言えば、『このミス』がスタートした1988年から1990年代前半にかけてあまり見られなかった本格ミステリーものが最近になって増えたりする傾向があるようにぼくは感じているのだが、本の質というより話題性、真新しさ、けれん、そうしたものに票を投じる人が多くなったように思う。もちろん投票者が年々若返ってゆくのは仕方のないところだとしても。  読書の空を感じて半年。あの虚ろは一体なんだったのだろうと思うとき、第一に想像するのは西洋と東洋との間に厳然と立ちはだかる歴史の壁がある。文化の壁と言ってもいい。キリスト教、特にカトリックなどの宗教がその一つであり、もう一つは民族の問題である。ここではそのユダヤ人という民族をテーマとした作品が存在し、そのユダヤ人というテーマ自体が巨大な壁なのである。 中学生から高校生になろうという頃にイザヤ・ベンダサンの『日本人とユダヤ人』という評論が出版された。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞したその小説は日本在住のユダヤ人であるイザヤ・ベンダサンの正体が問題になったが(正体は、訳者に成りすました山本七平その人であったらしい)、それ以前にユダヤ人というものが、理屈では見えるにしても生の感覚としてどこにも生成されないのにはまいった。  その感触のなさ、それによる世界の不気味さ、といったような空は、今でもぼくの中にある。それが読書によってたまに引き起こされる。何をこだわっているんだ、と言われそうであるけれども、わからないものに対する欠損の感覚は、届きそうで届かないものに対して懸命に手を伸ばそうとするけれど結局は徒労に終るという諦観に繋がる何ものかである。それはそれで虚ろな記憶として重くしこるのだ。  本書はアラスカにユダヤ人居住区が作られたという、ある意味書き換えられた歴史の上に生じる大仕掛けミステリー。ユダヤ人の特性や生活ぶりがこれでもかというくらいに込められたSF状況小説のようにも思えるのだが、そのどれもがぼくには蕁麻疹ものであった。良くぞ耐えるなあ、とは、本を途中で投げ捨てることのできないぼく自身への呆れかえったもうひとりの冷徹な自分の気持ちである。  『このミス』の説明によると本書は以下のような作品であるらしい。  「警察、暴力、ハードボイルドの要素をしっかりと兼ね、読み応え十分」  ぼくとしては、読者にこびなくてもいい純文学(なぜか純文学は面白くなくてもいいらしいのだ)が、なぜ新潮文庫のミステリ枠で出版されたのか疑問であったが、『このミス』はまたしてもこう擁護する。  「主流文学のこわもてさが否めないが、終盤に向けてのサスペンスフルな展開は見事。主人公が家族や仕事に対する失った自信を回復していく物語には、癒しの効果もある」  はあ~? そうなんですか。なるほど、全然、そんな印象はなく、半年も経った今は全然覚えていない。他の人の書評にも、「ディテールが面白すぎプロットを忘れがちなくらい」とあるけれど、そのくらいプロットがはっきりしなくて、最後まで靄がかかりっぱなしの小説であったように思う。ディテールを優先する投票というのも、趣味の問題を優先しているようでどこか問題があるように感じるけれど、それもまた価値観の違いなんだろう、きっと。  それにしても新潮文庫の帯にある「とてつもないミステリ上陸」には、消費者センターからクレームがつかないのだろうかと思ってしまうのだけれど。

Posted byブクログ

2011/08/11

アラスカ州にユダヤ人の特別区があるなんて知らなかった!と途中まで騙されて読んでいました。ユダヤの慣習やチェスなど、馴染みのない世界で入り込みにくかったです。ミステリーの点では、主人公ランツマンの妹の死の真相のあたりで乗ってきた感があったのですが、その後盛り上がりを感じられず、犯人...

アラスカ州にユダヤ人の特別区があるなんて知らなかった!と途中まで騙されて読んでいました。ユダヤの慣習やチェスなど、馴染みのない世界で入り込みにくかったです。ミステリーの点では、主人公ランツマンの妹の死の真相のあたりで乗ってきた感があったのですが、その後盛り上がりを感じられず、犯人が分かってもふーん、という感じで終わってしまいました。ミステリーというより、2ヵ月後にアラスカ州に戻されるという特別区に漂う寂れた雰囲気や行き場を失ってしまうユダヤ人達の荒んだ感じといったところが印象に残りました。ランツマンはいずこへ向かうのでしょうか?

Posted byブクログ