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イスラエル の商品レビュー

3.7

23件のお客様レビュー

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2025/04/18

▼東京外国語大学附属図書館の所蔵状況(TUFS Library OPAC) https://www-lib.tufs.ac.jp/opac/recordID/catalog.bib/BA89742582

Posted byブクログ

2025/04/04

イスラエルという国は我々にあまり馴染みがないが、IT系のスタートアップ企業が多く輩出されている。私も仕事で使うサーバ機器などのディスク装置の設計者がイスラエル人の方であったり、家にはソーダストリームがあったりする。そう、ソーダストリームはイスラエル企業だ。中東情勢ではイスラエルは...

イスラエルという国は我々にあまり馴染みがないが、IT系のスタートアップ企業が多く輩出されている。私も仕事で使うサーバ機器などのディスク装置の設計者がイスラエル人の方であったり、家にはソーダストリームがあったりする。そう、ソーダストリームはイスラエル企業だ。中東情勢ではイスラエルは常に周辺のアラブ諸国と争いが絶えず、今もガザ地区へ侵攻中にある。これらニュースを見ていると、単に強国イスラエルが弱者であるガザ地区を一方的に攻撃する悪者のようにも見えてくる。歴史上、ナチスによるユダヤ人の虐殺の記憶が新しいが、それ以前にも定まった土地を持たず世界に離散するイメージのユダヤ人。そしてイギリスの二枚舌外交など紆余曲折を経て1948年に今の地に足を下ろした。従来からそこに暮らすアラブの民を追いやり、その場所をあたかも自分たちの安住の地とばかりに根を下ろし、かつ国力を上げながら周辺諸国の脅威として君臨してきた。事実これまでに何度もイスラム勢力と戦いを繰り広げてきたし、その度に双方に甚大な人的被害を負ってきた。今のような強気かつ強大な軍事力を持つ体制になったのは、かつてのユダヤ人虐殺などから離れ離れに暮らしたユダヤ人への同情からくる諸外国支援もあるだろうが、一度今の地に落ち着いたイスラエルは、各国に散らばるユダヤ人達を呼び寄せ離散状態の解消に努めてきたことに由来する。人口の増加と共に、元来計算が上手く、金融知識に富んでいた事から、着実に資金を増やし国力、軍事力までも脅威的に増強させてきた。 それによる弊害としては、アメリカ同様人種の坩堝と言われる様な多民族制、多様性からくる内政不安を常に抱えてきた事。そして内政不安と共に外交的にもいつ暴発するかわからない不安の種になってしまった事だろう。周りは敵だらけ、過去からの記憶に深く刻まれた迫害の記憶などイスラエルという国が自らを守るために、自身を強靱化せざるを得ない状況にする要因の一つだろう。 本書はその様なイスラエルの成立を内外との関係性から紐解いていく書籍だ。特に国内に生まれてくる様々な主義主張を持つ政治勢力、それらが外国とのいざこざ、戦争を経て様々に移り変わっていく。経済的な立場から、宗教的な思想・観念から成り立つ多種多様な勢力が、国内政治に於いては入れ替わり立ち替わり主役を演じていく。その様な状況にあっても、自らのユダヤ教的考え方とユダヤ教を信仰する民であるという不変かつ強固な舞台を持ち、何があろうとその舞台が崩れる事は無い。彼らを結びつけるユダヤ教という信仰。日本人からすると中々理解し難い独特の教義にも映るかもしれないが、一国を結び続ける強固な思想であることには変わりない。 最近ではアメリカのトランプ大統領の親族もユダヤ教徒であるそうだが、イスラエルを強く支え続ける立場のアメリカがいる限り、彼らイスラエルはガザを想いのままにしようとするだろう。 単にイスラエルを悪の中枢の様に見ることもできるが、彼らから見た世界やパレスチナ人が一体どの様に見えているかなど、背景を理解するにはちょうど良い内容である。

Posted byブクログ

2024/10/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イスラエルのガザ侵攻より一年。この本を再読した。 この本の目的の一つとして著者は、 「パレスチナ人に対する戦争すらも「対テロ戦争」で正当化するシオニズムの核心部分を、内在的に理解しなければならないと思ったから」だと述べている。 しかし一つの列島に同一の民族として生きてきた日本人にはなかなか理解が難しいのかもしれない。ヨーロッパのユダヤ人には長く迫害されてきた歴史があり、それが「シオンの丘」にユダヤ民族国家を建設しようというシオニズムにつながっていったことを考えると、その強い防衛意識はあながち過ちだとは言い切れない。 イスラエル社会は大きく分けて三つの分裂があるという。一つ目は政教分離の原則にかかわる分裂。イスラエルは民主国家であるが、イスラエルをユダヤ教に基づく宗教国家にすべきであると考える「ユダヤ教原理主義」の人々との対立が顕在化している。二つ目はユダヤ人の出身地域からうまれる文化的差異に基づくエスニックレベルの対立である。一口にユダヤ人といってもヨーロッパからの移民だけではなく、イラク、エチオピア、モロッコからの移民もあり、それぞれの生活習慣も違う。ソ連崩壊以降は旧ソ連地域から100万人近いロシア系ユダヤ人が流入したが、その多くはヘブライ語も学ばず、ロシア文化と生活様式を維持している。そして最後にユダヤ市民とアラブ市民の民族的対立がある。イスラエル建国後もその地にとどまったアラブ人たちがいて、イスラエル総人口の約20%を占めるという。かれらはイスラエル国籍を持っており、公共サービスも受けることができるが、経済的・社会的格差がある。さらには今問題となっているガザ地区やヨルダン川西岸には多くのパレスチナ人がいる。 イスラエルは実に多様な文化が入り組んだ国家である。それを反映して政党数も非常に多く、その変遷も複雑であるが、大きく言えば上記に挙げた三極を争点として争っているといえる。そのため多くの場合一党で組閣をすることはできず、連立内閣となることが多い。 イスラエル社会は右傾化が進んでいるように見える。今のネタニヤフ内閣は右翼政党、宗教政党との連立内閣である。そこに来て2023年10月7日のハマースの奇襲が起こった。社会のバランスが一気に崩れてしまったかのようだ。 マスコミの報道は圧倒的にガザ地区のものが多く、イスラエル国内のものは少ない。まして普通のイスラエル市民を伝えるものはごくわずかだ。しかし、この人たちのことも理解し、対話をしなければ、この戦争は終わらないだろう。

Posted byブクログ

2024/10/20

イスラエルという国は、成り立ち、現状共に恐ろしく複雑であることがわかった。国民国家として今後やっていけるのかとすら思ってしまった。

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2024/08/22

イスラエルについて包括的な本である。イスラエルを知るには必須の本であろう。読むのにかなり時間がかかるほど、イスラエルの政治は複雑である。イスラエルと周囲の国、米国との関係などが単発的に新聞で報道されるが、そう単発的なことではないことを本書は示している。

Posted byブクログ

2026/04/22

はじめに 著者:1990年代初頭、イスラエルに2年間滞在。当時イスラエルは「博物館」という言い方をしばしば耳にする。世界各地からやってきたユダヤ人が住むので、「文化の博物館」。また移住以前の地の言語を使用していたので「言語の博物館」 アラブ人という少数派:イスラエル建国前のイギ...

はじめに 著者:1990年代初頭、イスラエルに2年間滞在。当時イスラエルは「博物館」という言い方をしばしば耳にする。世界各地からやってきたユダヤ人が住むので、「文化の博物館」。また移住以前の地の言語を使用していたので「言語の博物館」 アラブ人という少数派:イスラエル建国前のイギリス委任統治期のパレスチナに住んでいたアラブ人。難民にならずにイスラエルに残った人々。ほとんどはイスラエル国籍/市民権を持っているので、イスラエル人と呼ぶこともできる。・・が多くは難民となりパレスチナを離れアラブ難民(パレスチナ難民)となった。 イスラエル人はユダヤ人か:本書でのイスラエル人は、イスラエル国籍/市民権を持つ人という意味で使用。「イスラエル=ユダヤ人」というのをひとまず棚上げして読んでください。 「ユダヤ国家」へのこだわり:上記のスタンスをとるのは、イスラエルの多くの人々が今後もずっと「ユダヤ国家」であり続けようと望んでいるから。イスラエルはユダヤ人のための国民国家でなければならず、そのためにはユダヤ人がイスラエルで多数を占めなければ「ユダヤ国家」という看板をはずすこと。したがってイスラエルがユダヤ国家でなければならないという立場は、国是として絶対に譲れない。  だからこそイスラエルは、ユダヤ人が多数である国家を防衛するために、イスラエルの安全保障を脅かす「敵」に対しては、武力など暴力を含むありとあらゆる手段を講じることになる。 臼杵陽:1956生。1988東京大学大学院国際関係論は癖家庭単位取得退学。京都大学博士(地域研究) 佐賀大学、国立民族学博物館等を経て、現在2009日本女子大学文学部史学科教授。 2009.4.21第1刷 図書館

Posted byブクログ

2023/05/15

宗教シオニズムとはシオニズムをユダヤ教の文脈で正当化する思想であり、シオニズム(エレツイスラエルの地を占領)に邁進する事でメシア降臨までのプロセスが早められると考えている。宗教シオニスト政党としては国家宗教党(マフダル)がありグーシュエムニームがここから派生した。カハ党もイスラエ...

宗教シオニズムとはシオニズムをユダヤ教の文脈で正当化する思想であり、シオニズム(エレツイスラエルの地を占領)に邁進する事でメシア降臨までのプロセスが早められると考えている。宗教シオニスト政党としては国家宗教党(マフダル)がありグーシュエムニームがここから派生した。カハ党もイスラエルをユダヤ教神政国家に変えようとしており宗教シオニズムといえる。 また極右政党イスラエル我が家の党首リーベルマンは修正主義シオニスト、ジャボティンスキーを尊敬しており、イスラエル国籍のアラブ人追放を主張している。 修正主義シオニズムは穏健シオニズムを修正する意味であり今のリクードに繋がる。しかしこの修正主義シオニズムと宗教シオニズムは世俗的か宗教的かで異なる。修正主義シオニストは委任統治時代の頃から対英闘争、アラブ勢力への武力行使を厭わなかった。軍事部門のイルグンはアラブ人虐殺事件やデイビッドホテル爆破などを行っている。 またユダヤ教の宗教勢力は神学生の兵役免除だけでなく安息日を社会に遵守させ出生婚姻相続埋葬などを監督する権力を持っている。国政にもアグダトイスラエル党やシャス党が進出している。建国当時、極左極右勢力と組まずに多数派を占めるには宗教勢力を取り込むしかなかった。

Posted byブクログ

2023/02/21

5章まで読了。それ以降は断念。 イスラエルの多様性を知ることができた。 ユダヤ教というと排他的でイスラム教との対立を思い浮かべがちだが、ユダヤ人の内部でも信仰心の強弱や人種などによって諸派が存在する事を知った。

Posted byブクログ

2022/06/23

難しすぎる国だよね。 民族国家でもないし、これで民主国家と言えるのかどうにも理解できない。それにも増して「反ユダヤ主義」が分からない。世界(特にヨーロッパでは)の嫌われ者なのはなぜ? まだまだ勉強不足だ。

Posted byブクログ

2019/08/03

2.3章を読んで。 ナチス・ドイツとの闘いの中でいかに自分たちの安全地帯を確保するかが急務だった建国期、それを阻むアラブやイギリス、ひいては国家存在について国連という名の元他国からの多数決で決められる状況は不安定極まりないものだっただろうな、とシオニストを同情してしまう。そんな状...

2.3章を読んで。 ナチス・ドイツとの闘いの中でいかに自分たちの安全地帯を確保するかが急務だった建国期、それを阻むアラブやイギリス、ひいては国家存在について国連という名の元他国からの多数決で決められる状況は不安定極まりないものだっただろうな、とシオニストを同情してしまう。そんな状況を乗り越え軍事力の圧倒的な差で隣国にも打ち勝ち、国連による国家承認を経ていくシオニストの逆転ストーリーには圧巻させられた。しかし、ユダヤ国家と民主主義という矛盾を抱えた状態でのスタートが今後70年の歪みを作り出していったのだった。。。

Posted byブクログ