地団駄は島根で踏め の商品レビュー
語源を求めて全国の旅。面白い。ただ、確かな裏付けに弱いかなというのもある。「つつがなく」はツツガムシではないよなあ。聖徳太子が「恙なしや」と使った時点では、ツツガムシの文献はないそうなので。もののけ姫に出てくる「たたら」のふいごを「地蹈鞴」(じたたら)と言い、悔しがる時の動作とそ...
語源を求めて全国の旅。面白い。ただ、確かな裏付けに弱いかなというのもある。「つつがなく」はツツガムシではないよなあ。聖徳太子が「恙なしや」と使った時点では、ツツガムシの文献はないそうなので。もののけ姫に出てくる「たたら」のふいごを「地蹈鞴」(じたたら)と言い、悔しがる時の動作とその地蹈鞴を踏む動作が似ていることから「地団太を踏む」という言葉ができたというのは説得力がある。 急がば回れ のろま うやむや やばい どたんば くだらない へなちょこ ごたごた 二の舞 火ぶたを切る どろぼう ごり押し あいづちを打つ らちがあかない あとの祭り 縁の下の力持ち ひとりずもう うだつが上がらない うんともすんとも チンタラ 大黒柱 醍醐味 もとのもくあみ 関の山 あこぎ お払い箱
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「九十九」は、「あと1つ『つく』と、『も』(百)になる」から「つくも」と読む……そんなことを何かの本で読んで感動しまくっている、その程度の僕よりもはるか上を行く「語源狩り旅行記」がこの本だ。 皆さん、「ゴリ押し」って、単に「『ゴリ』と音が鳴るほど無理な押し方をする」くらいに考えてません? ほな、なんで「ズリ押し」でも「ギリ押し」でもなくて「ゴリ押し」になったのか。そして、「ゴリ押し」を使い始めた場所が日本のどこかにあるはずだ……と、著者のわぐりたかしさんはそれに対して常にアンテナを張っている。辞書に「××県○○町の□□釣りが起源」と書いてあったとしたら、それを確認すべく、その○○町まで旅に出る。そこで更に地元の人を捕まえて話を聴き、(「ゴリ押し」の場合)ゴリ釣りを試み、(川魚の)ゴリ料理を味わうところまでやってしまう。そこまですることが、自ら「語源ハンター」を名乗る所以なのだ。 この本で取り上げているのは日本全国で25か所(25語)以上。この本を読んだあと僕は、普段の生活で「あー、こら『手に負えん』わー」とか「こいつは今回は『棚上げ』やな」とか口走ったあとに、「この『手』てどこの誰の手なんやろ?」「この棚て、いったいどこにあんねん、知りたいー!」などと考えてしまっていて、完全に「わぐりズム」の虜になっている。 あ、最初にどこでだれが「虜になった」んやー?
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月刊「プレイボーイ」に掲載されたインタビュー8編を本にしたもの。被取材者8人は、個性的で存在感のある一匹狼で起訴休職中の人、服役中の人も含まれる。雑誌に掲載されたものであるが、1編1編の分量が多く、著者が十分な準備に基づいて内容の深いインタビューをしており、興味深い内容に仕上が...
月刊「プレイボーイ」に掲載されたインタビュー8編を本にしたもの。被取材者8人は、個性的で存在感のある一匹狼で起訴休職中の人、服役中の人も含まれる。雑誌に掲載されたものであるが、1編1編の分量が多く、著者が十分な準備に基づいて内容の深いインタビューをしており、興味深い内容に仕上がっている。必ずしも悪党とはいえない魅力的な人物の言う「金言」が詰まった著作といえる。
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語源ハンターさんの独自調査をまとめた本。 という体裁にはなっているものの、内容的には旅行記かな。 いや、語源ハントとしての面白さや教養も勿論きちんとあります。 けど、軽快で読みやすく、一編が短い造りになっているので、 気軽な旅行記エッセィとしてのイメージが強かった。 元放送作家...
語源ハンターさんの独自調査をまとめた本。 という体裁にはなっているものの、内容的には旅行記かな。 いや、語源ハントとしての面白さや教養も勿論きちんとあります。 けど、軽快で読みやすく、一編が短い造りになっているので、 気軽な旅行記エッセィとしてのイメージが強かった。 元放送作家さんということで、ヴィジュアル的な表現がとても上手。 TV的というか、これキャスト揃えてカメラを回せば、30分〜1時間番組になりそう。 ちょっとした観光ガイドとしても使えそう。 良い本を読みました。 続編を見つけたら買ってみよう。
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語源ハンターと名乗る著者。言葉の語源となった土地へ出向き、そのモノや出来事を自分で確認するため、全国各地を旅している。観光地を旅したとしても、その土地の歴史やモノに触れると楽しさも深さも増す。こういう目的のある旅は楽しいだろうなと思える本だ。
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日本語の語源は面白いな。 語源を巡る旅も楽しそう。そうでなくても関市の街並みは観てみたいと思いました。 その土地の銘菓が紹介されていて、楽しめました。
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本書で書かれている語源遺産は、 急がば回れ ごたごた らちがあかない ひとりずもう あこぎ 縁の下の力持ち つつがなく あとの祭り どろぼう 関の山 うやむや あいづちを打つ もとのもくあみ チンタラ ごり押し お払い箱 うだつが上がらない うんともすんとも 火ぶたを切る のろま...
本書で書かれている語源遺産は、 急がば回れ ごたごた らちがあかない ひとりずもう あこぎ 縁の下の力持ち つつがなく あとの祭り どろぼう 関の山 うやむや あいづちを打つ もとのもくあみ チンタラ ごり押し お払い箱 うだつが上がらない うんともすんとも 火ぶたを切る のろま 大黒柱・醍醐味 二の舞 地団駄を踏む です。 語源ハンターの旅、相変わらず面白いです。 地元の人も、『語源ハンターの旅でやって来ました』と言われてそのまま信じるのもすごいと思います。僕だったら、『は?何ですか、ソレ?』と穿った見方をしそうです(笑) 僕の評価はAにます。
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20140815読了。語源の旅本。 『地団駄は島根で踏め』と言うタイトルに惹かれて購入。 語源の地を巡り、ついでにオススメ料理なども紹介。 語源というのは人それぞれの解釈ができるので何が正しいというものではないのだけれど、所々に筆者独自の解釈が加えられていてそれが面白い。ただ、は...
20140815読了。語源の旅本。 『地団駄は島根で踏め』と言うタイトルに惹かれて購入。 語源の地を巡り、ついでにオススメ料理なども紹介。 語源というのは人それぞれの解釈ができるので何が正しいというものではないのだけれど、所々に筆者独自の解釈が加えられていてそれが面白い。ただ、はっきりと言い切っていない部分もあるので、わかりにくい面もある。 なんにしても日常使っている言葉と言うのは、意外なところに原点があると言うのに気づかされた。
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自称・語源ハンターが、様々な日本語の起源となった土地を訪ね、体験を交えながら調査する。これぞ民俗学研究の原点だろう。収録されているのは23の語源記で、全国いたる所へ東奔西走。最後の章が、奥出雲でのハンティングで、本のタイトルにもなっている。語源説はひとつではないのだけれど、地団駄...
自称・語源ハンターが、様々な日本語の起源となった土地を訪ね、体験を交えながら調査する。これぞ民俗学研究の原点だろう。収録されているのは23の語源記で、全国いたる所へ東奔西走。最後の章が、奥出雲でのハンティングで、本のタイトルにもなっている。語源説はひとつではないのだけれど、地団駄の最有力説が「たたら」製鉄にあるとははじめて知った。
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故事成語の由来を紹介する本ではあるけど、それを紀行文にしているところが良い。 ルポルタージュとして楽しめるし、作者の広範囲な知識(雑学?)が散りばめられているので読んでて飽きない。 何より、旅行ガイドのような側面もあるのが楽しく、一章の量も手ごろで楽しみながら読めた。 連載された文章をまとめたようで、若干ダブるところもあるが、それにしても楽しく、続編期待。
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