アイの物語 の商品レビュー
マシンが君臨する未来の地球。アンドロイドが僕に語るのは、人間とロボット(AI)の関係性の物語。 過去に発表した短編を組み込む構成のすごさ。ヒトとは何かをマシンとの関係性から見出す。絶望の遙か先にある希望を掴むのは物語(フィクション)の力。それが嬉しい。
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この本のここがお気に入り 「僕は彼らにこっそりと新しい物語を伝える。ヒトを不幸にするだけの自虐的な歴史ではない、ヒトが誇りを持てる物語を。たとえマシンには勝てなくても、ヒトには誇るべき点があるということを。それは夢見ること。理想を追うこと。物語ること。」
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人類が衰退し、マシンが闊歩する時代。食料を盗み、捕らえられた僕はアイビスと名乗るアンドロイドによって人工知能やロボットを題材としたいくつかの物語を聞かされます。なぜマシンが地球を支配するようになったのか? 私たちの暮らすこの社会でも、AIの普及や、ロボットの活躍を目にする機会が増えています。便利になること私たちの生活を豊かにするかもしれません。ですがその分人間が本来持つ能力を衰退させてしまうことにも繋がるのではないでしょうか。
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【人間はみんな痴呆症だ】 原文ママではないが、まあ上記の一文を目にした瞬間に星5評価が確定 久々に痛烈なキラーワードに出会えた 「この一言のために作品全体を執筆したのでは?」 そう思いたくなるほど個人的には目の覚めた痛烈な一文 映画も漫画も人間関係も職場での出来事も何でもかんでも、何もかも寸分たがわず覚えている人なんていない 無意識か自意識か、何か引っかかった断片的なワンシーンだけが後から頭の中のスクリーンに投射される だから、個人的に突き刺さるワンワードを持つ作品は、それだけで自分の中で高い価値があるはずだ AIという人ならざる存在から通した人の不完全さ、人の見たいように見てしまう生まれながらの自己防衛本能 これらを巧みに、7つの物語を通して説いてきたわけだが、 【人間はみんな痴呆症だ】 スカッとする善き一文 多分これは、生涯忘れないキラーワード
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自律した被造物のアレする世界、は作品の底で通底してゐる。 松田聖子が偉大であると知れる。 ロボの進化と言ふのはどう言ふものかが突き付けられる。 いい感じ。
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世界は物語で変えることができるという作者の信念を感じる。 AIとの対比によって、人間の不合理な性質をよく理解できる。 この本を読んだ我々もまた、アイビスに選ばれた語り部である。
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長年積んでいた1冊。 個々で自我を持つようになったAIと人間とは共存できるのか。 一昔前から沢山のアニメや映画、小説などで使われてきたテーマ。 とても読みやすいのでSFに馴染みがない人でもすんなりと読めることが出来る作品だと思う。 人間の手から生み出されたアンドロイド達だが な...
長年積んでいた1冊。 個々で自我を持つようになったAIと人間とは共存できるのか。 一昔前から沢山のアニメや映画、小説などで使われてきたテーマ。 とても読みやすいのでSFに馴染みがない人でもすんなりと読めることが出来る作品だと思う。 人間の手から生み出されたアンドロイド達だが なんと言うか…あぁ待っていてくれたのね、ずっと。 人間の本質というものを改めて考えたくなった。 優しさもあるが、良くよく考えると薄ら寒くもなる。
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人間こそデジタルってのは言い得てる。AIとは議論したくないなぁ。最後のAI語は読めなくて参ったけど、他は隅々まで面白くて満足でした。
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「人類は全員認知症である」 「人の倫理観は麻痺している」 「理解出来ない物を退けるのではなく許容する事、それだけで争いは無くなる、それがiだ」 SFって面白い!ってなった小説。
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