秋期限定栗きんとん事件(上) の商品レビュー
小市民シリーズ3作目。纏めて購入していたが、前作から7ケ月以上空いてしまった。 前作で小山内さんの犯した事件で、小鳩君との互恵関係は解消されたようだ。二人の付き合う相手が別々に早々とできてしまった。 小鳩君は相手に気づかれないように推理力を発揮するが、満員のバスで次に空く席を推理...
小市民シリーズ3作目。纏めて購入していたが、前作から7ケ月以上空いてしまった。 前作で小山内さんの犯した事件で、小鳩君との互恵関係は解消されたようだ。二人の付き合う相手が別々に早々とできてしまった。 小鳩君は相手に気づかれないように推理力を発揮するが、満員のバスで次に空く席を推理するため10ページ以上使うという、何とも不思議な推理小説。確かに高校生達の事件なので、身近と言えばそうなのだが。 小山内さんは交際相手を助けるため、何やら裏で暗躍。この行動を危惧する小鳩君は、徐々に連続放火事件の真相に迫って行く。下巻では二人のコンビも復活しそうな予感。
Posted by
「春」でただのおとなしい子でないとわかり、「夏」で危ねぇやつだとわかった小佐内さん。 「秋」の上巻では「絶対に何か裏でやっている」と読者がわかっているだけに、そんなに登場しなくても、その存在だけで物語が引っ張られていくから、続きが気になりスピーディーに読める。そのまますぐに下巻へ...
「春」でただのおとなしい子でないとわかり、「夏」で危ねぇやつだとわかった小佐内さん。 「秋」の上巻では「絶対に何か裏でやっている」と読者がわかっているだけに、そんなに登場しなくても、その存在だけで物語が引っ張られていくから、続きが気になりスピーディーに読める。そのまますぐに下巻へ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
メイン2人にそれぞれ別の恋人ができるというレビューを目にしていたので、何事か!?と構えて読んでみると、小鳩くんは「断る理由がない」と自然なノリで受け入れ、小市民らしくデートを楽しむ。小佐内さんは新聞部の瓜野に一目惚れされて付き合いだす。 新聞部・瓜野は、高校生活で何か名が残ることを成し遂げたい!という目的のもと、たまたま起こっていた市内連続放火事件を調べ、毎月発行される学校新聞にて連載していき、評判を得る。 この事件こそ、今作の軸になる話のようだ。その間、小鳩くんはデートに際し、次にバスの座席が空くのはどこか、当てて彼女にプレゼントしよう、などと囁かな謎解きをしていた。 小市民らしく過ごしていたものの、新聞部の連続放火魔の件は耳に入っており、小佐内さんとの関わりを発見し、首を突っ込むことになる。 そこで上巻は終わり。 誘拐事件然り、どんどん小佐内さんが恐ろしい女に思えてくる。
Posted by
うー、中々常吾朗が活躍しない! シリーズファンは良い意味で フラストレーションが溜まっているはず! 否応なしに下巻に期待だね!
Posted by
小市民への道が分かれて、二人の互恵関係が消えた。 それぞれの新しい出会いで、二人の運命また絡み合う。 やっぱり健吾っていい人だな。
Posted by
気づけばこのシリーズの虜に。タイトルとあらすじから想像していた話とは全く違い、非常に面白い。3作目にして前作で互恵関係を解消した小鳩と小山内さんの別々の視点で物語は進むが、上巻は小山内さんもとい恋人の瓜野視点での進行が多い。新聞部部長・堂島も重要なキーマンだ。 主軸の連続放火...
気づけばこのシリーズの虜に。タイトルとあらすじから想像していた話とは全く違い、非常に面白い。3作目にして前作で互恵関係を解消した小鳩と小山内さんの別々の視点で物語は進むが、上巻は小山内さんもとい恋人の瓜野視点での進行が多い。新聞部部長・堂島も重要なキーマンだ。 主軸の連続放火事件はもちろん、混雑したバスの車内で、目の前に座っている2人のうちどちらが先にバスを降りるかの推理など、普通なら小ネタ過ぎるのに面白く読める。あぁ、また持病のシリーズ終わってほしくなくて読めない病が出てきそう…。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
秋期限定栗きんとん事件 上 著者:米澤穂信 発行:2009年2月27日 創元推理文庫 秋期限定栗きんとん事件 下 著者:米澤穂信 発行:2009年3月13日 創元推理文庫 *書き下ろし作品 ブックオフのサイトを見ていて、タイトルが面白いので買ったが、ちっとも読まずに危うく「秋期限定」を逃すところだった(いや、もう立冬は過ぎてしまっているか)。僕はエンタメ、ましてやミステリーはほとんど読まないので、恥ずかしながら著者を知らなかったが、読み始めて気づいた、今年2022年に「黒牢城」で(2021年下期の)直木賞を取った人だった(もう一人の受賞者は今村翔吾)。岐阜県出身だそうで、「栗きんとん」といえばなんと言っても岐阜だし、近所で見つけた岐阜県のメーカーが作った鬼まんじゅう様のお菓子を食べながら読んだ。 「小市民シリーズ」三部作の三作目とのこと。小佐内ゆきと小鳩常悟朗という、付き合っている高校生が、小市民的に生きると誓い合って別れたりまた引っ付いたりして、ミステリーを解決していくシリーズのようだ。今回は別れた状態でスタートし、新聞部を舞台にしたミステリー話に関わっていく。ただし、この2人は新聞部ではない。 高校がある都市で連続放火事件が起きる。月に1度、ボヤ程度だが起きている。新聞部の1年生である瓜野高彦が詳細を調べるうち共通点を見つけ、来月起きる放火事件の場所を高校の新聞コラムで予想、的中させていく。2年になり部長となった彼は、なんとか新聞部で犯人をつかまえようとする。そこに、小佐内ゆきが絡む。小説の始まりのところで、2人はつきあい始める展開。しかし、瓜野は小佐内が放火犯ではないかと疑い、やがて確信する。そして、最後、火災現場で彼女と対峙し、お前だろうと指摘するが、違うと言われて恥をかく。 小佐内ゆきは、瓜野に復讐をしたかったと、最後、秋期限定くりきんとんをカフェで食べながら、関係が復活した小鳩に言う。 真犯人は、瓜野の一番の親友で、彼の推理とは一番遠いところにあった友達だった。このあたりはミステリーの王道だった。 なお、タイトルからして、また高校生の話だし、ライトノベルズかと思って読んでいたが、解説によるとこの人はラノベでは決してない、バリバリミステリー作家のようだ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
小市民シリーズ第3弾。 前回から互恵関係を解消した常悟朗と小佐内のその後が描かれている。今回は常悟朗のデートパートと新聞部の瓜野の放火魔を追跡するパートが交互に描かれている。上巻だけでここまで引き込まれてしまい、この感想を書いている間も後編を読みたくてうずうずしています(笑)。デートパートでは常悟朗と十希子の新しい日常でを歩みつつあり、瓜野パートは小佐内と恋人となりつつも、放火事件の犯人を追うという物が交互に来るので飽きずに読むことができた。 瓜野が放火の真相に近づくにつれ記事がエスカレートしていき、小佐内が瓜野から離れていていく所がとても切なかった。やっぱり常悟朗のことが忘れられないのかなと思いました。常悟朗も十希子と付き合いながら小市民を目指そうとするも推理という呪縛からは逃れられていないという印象であった。そして、ミステリーとしてはその2つのストーリーが重なる瞬間が出てきてこれからどうなるかが楽しみです。 この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。 小鳩常悟朗:福山潤 小佐内ゆき:黒沢ともよ 堂島健吾:日野聡 瓜野高彦:斉藤壮馬 門地穣治:河西健吾 五日市公也:広瀬裕也 岸完太:仲村宗悟 氷谷優人:内田雄馬 仲丸十希子:種田梨沙
Posted by
栗きんとんはさておき、そもそもあまりスイーツが出てこないように思われ、これまでよりもビターな感じを受けましたが、展開楽しみに下巻に移ります
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
上巻最後の「誰だっけ、十希子って。どこかで聞いた名前だけど。」という小鳩くんの地の文が、らしさ全開で好きだな~。 仮にも付き合っている彼女の名前を聞いてこの反応…。やっぱり小市民シリーズはこうじゃないと面白くない。
Posted by