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ビーバー族のしるし の商品レビュー

4.3

17件のお客様レビュー

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2024/09/04

「1768年春、マットと父さんはこの森に住む最初の白人として、マサチューセッツ州のクインシーから越してきた。夏、丸太小屋を完成させた二人は、次なる計画を実行することを決めた。それは期せずして、13歳の少年マットにとって、生涯忘れることのできない大冒険となった…。文字の読み方を教え...

「1768年春、マットと父さんはこの森に住む最初の白人として、マサチューセッツ州のクインシーから越してきた。夏、丸太小屋を完成させた二人は、次なる計画を実行することを決めた。それは期せずして、13歳の少年マットにとって、生涯忘れることのできない大冒険となった…。文字の読み方を教えるかわりに、マットがインディアンの少年から学んだのは森で生きるための知恵。…そして、かけがえのない友情。アメリカ児童文学史に輝く永遠のベストセラー。」 言語や文化の違う現地の人達との友情が描かれている。

Posted byブクログ

2023/01/06

 これは文句なしに面白かった。先を読みたい気持ちと、まだまだ読み終えたくない気持ちとが拮抗した、珍しい一冊だった。  白人の少年マットが、インディアンの少年エイティアンに文字を教える代わりに、森での生活の仕方など教え、立場の違う二人がお互いを尊重し合い、友情を育む物語。 中学...

 これは文句なしに面白かった。先を読みたい気持ちと、まだまだ読み終えたくない気持ちとが拮抗した、珍しい一冊だった。  白人の少年マットが、インディアンの少年エイティアンに文字を教える代わりに、森での生活の仕方など教え、立場の違う二人がお互いを尊重し合い、友情を育む物語。 中学校の課題図書にもなっている。こんな素敵な本を、ちゃんと課題図書にできるって、日本もまだまだ捨てたものじゃないな、なんて、偉そうだけれど…思った。  考えが既に偏っている大人の私が読んでこれほど考えさせられ、かけがえのない大切なものに触れた感覚があるのだから、この本を子供が読むことには更に大きな意味があると思う。  他民族の問題はもちろんのこと、人としての尊厳、男女の生き方、家族、命など、人間として生きるうえで大切にしたいという思いが、頭にではなく心に直に染み入ってくる。  一人でも多くの人に出会って欲しい一冊です。

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2022/04/17

ええー!へえ〜!おおー!!の連続。 13歳になる息子を一人、森の中の小屋に一ヶ月以上も留守番させようなんて、父さん無茶だよ! それでも頑張るマット少年も逞しいが、インディアン達の知恵の素晴らしさ。アウトドアブームなんて鼻で笑われそう。

Posted byブクログ

2021/08/22

1768年当時、インディアンは白人に酷い目にあわされていたが、その先入観を捨て一人の人間としてみてくれた祖父やエイティアン。 そして、信頼か信頼をよぶ。 インディアンの成人にやるための通過儀礼、素晴らしい❗自覚が生まれますね。

Posted byブクログ

2021/05/15

学校の授業で習うよりもずっと、アメリカ先住民と白人入植者の関係、自然と共に暮らすこと、土地や生き物を人間が我が物として扱っていいのか、文化的背景の異なる種族の交流などについて考えさせられることが多く、物語の力を感じさせてもらった本でした。 「インディアン」という言葉をそのまま使っ...

学校の授業で習うよりもずっと、アメリカ先住民と白人入植者の関係、自然と共に暮らすこと、土地や生き物を人間が我が物として扱っていいのか、文化的背景の異なる種族の交流などについて考えさせられることが多く、物語の力を感じさせてもらった本でした。 「インディアン」という言葉をそのまま使ってあることも、この時代の人々の感情を理解するのによかったと思います。 インディアンの言葉、英語のたどたどしさを原書でも味わってみたい。また、子ども時代には興味を持たなかった「ロビンソン・クルーソー」や旧約聖書の話もじっくり読む時間がほしくなりました。

Posted byブクログ

2018/07/15

冒険物語としても、主人公の成長物語としても、アメリカの歴史(先住民族との関係性のあり方について)も、触れることのできる、エッセンスのたくさん詰まった作品だと感じます。 なにより、森に1人取り残された主人公のマットが、できることを精一杯に行い、出会ったインディアンの少年に対して反...

冒険物語としても、主人公の成長物語としても、アメリカの歴史(先住民族との関係性のあり方について)も、触れることのできる、エッセンスのたくさん詰まった作品だと感じます。 なにより、森に1人取り残された主人公のマットが、できることを精一杯に行い、出会ったインディアンの少年に対して反発したり嫉妬したりしながらも、彼から学べることを真摯に受け止めて相手に対して敬意を持って接している姿は好感が持てました。 小学高学年から中学生に、ぜひ読んでもらいたいとおもいますし、大人になってから読むと、自分の生き方に「文明人」としての驕りを持っていないかどうか、振り返させられる作品でもあると感じます。

Posted byブクログ

2017/09/11
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※このレビューにはネタバレを含みます

アメリカ開拓時、一人で森の開墾地の小屋で過ごすことになった少年が、ハチに追いかけられたところをインディアンに助けられ、インディアンの少年に英語を教えることになる。少年のほうは、英語を教える代わりに、ウサギなどの肉をもらったり、弓矢の作り方、罠の仕掛け方など、インディアンの生きる術を教わっていく。 アメリカの南北戦争の時代の本を探していて、その背景にあるはずのネイティブアメリカンの物語を探したのだが、他に出会わなかった。これも、厳密にはテーマが少し違う。その時代のインディアンの物語は書かれていないのかもしれない。それが、アメリカの文学の盲点なのかもしれない。 「からすが池の魔女」より読みやすく、ある意味、物語の結末は見えてしまうところもあるが、ネイティブの誇り、ものの捉え方、白人との文化や考え方の違いなど、丁寧に書かれていて、ストレスもなく、とてもわかりやすい。 主人公のマットが「少年」だからこそ、ネイティブの考え方や生き方を素直に受け入れられたのかもしれない。もう少し大人であれば、こうはいかなかったかもしれない。ネイティブの生き方や土地に対する考え方(「どうして土地がだれかの持ち物なんだよ? 土地は空気とおんなじだ。その上に住んでいる人、みんなのものじゃないか。ビーバーのものでもあるし、シカのものでもある。シカが土地を持っているっていうのか?)など、反論できない真理があると思う。 この多様性を、果たして、本当に、アメリカは受け入れたのだろうか? いろいろ考えさせられた。 課題図書とは波長が合わないのだが、この本は良書。

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2016/09/13

取り残された白人の少年とインディアンの少年の交流のお話。 まだ滅びの少し前(フレンチ・インディアン戦争直後)の時代なのでそれほど重苦しくない。 ニューベリー賞銀賞。

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2013/07/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

少年成長&サヴァイヴァルものとしたら、 読後感が、爽快!。。。なんだろうけど これは、ちょっとせつない 主人公の前から、すっと姿を消してしまう 涙の別れなんて感じじゃなくて また会える!って感じじゃなくて  それでも、文化や人種が違っても 信頼できるようになっていくっていいよね

Posted byブクログ

2012/08/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1768年、アメリカ。 マサツーセッツ州から、この森に初めて住む白人一家として、マットたちは越してきた。夏、丸木小屋を作った父さんとマットだが、父さんと妹は、身重の母さんを迎えに7週間の長い旅に出た。 13歳のマットは、森の中、一人で丸き小屋を守りながら、留守番をする。小屋をもっと完成させたり、作物の世話をしたり、食料を調達し、火を絶やさないようにし、料理をしての生活。父さんは時計とライフルをマットに渡す。 だが、少年一人のサバイバル生活にトラブルもある。火を絶やしてしまったり、通りがかりの男にライフルを盗られたり、クマに家を荒らされて小麦粉が無くなり、・・・そして、なによりも、父さんたちがなかなか帰ってこないまま月日は過ぎた。 そして、インディアンの老人と少年と出会う。 先住民たちの生き方、知恵、思いを知り、成長してゆくマット。 日本でも、琉球やアイヌの地であったことを思いつつ、読んで欲しい。

Posted byブクログ