ポトスライムの舟 の商品レビュー
表題のポトスライムの舟は教室の出来るところもあって面白かった。12月の窓辺は上司の悪態がひど過ぎて読んでて辛かった。
Posted by
テレビドラマのような華やかな「働く人」ではない、ごく普通に会社に勤める女性の物語。立場的には似たようなものだからか、とにかく共感するポイントがあってたまらない。ブンガク的にはどうだとかそれ以前に、こんなに地味な会社生活を描いて突拍子のない出来事も起こさずに面白く読ませることは、け...
テレビドラマのような華やかな「働く人」ではない、ごく普通に会社に勤める女性の物語。立場的には似たようなものだからか、とにかく共感するポイントがあってたまらない。ブンガク的にはどうだとかそれ以前に、こんなに地味な会社生活を描いて突拍子のない出来事も起こさずに面白く読ませることは、けっこう凄いなと思う。 表題作ともう一編収められている、「十二月の窓辺」に出てくる大人ならではの「社会常識」を蓄えた悪意のいやらしさは、大人なら皆分かるのではないかと思う。イイ大人なんだから我慢しよう。その思いが皆根底にあるとわかっているから、イイ大人ならではのずるがしこさで人を攻撃する。生かさず殺さず。主人公の追い詰められるさまは学校のそれと変わらない。大人だからこそより醜悪に感じるだけだ。彼女がそれでも世界の広さに気づくことができたことを、ほっと息をつくように喜ばしく思う。世界は、広くて広くて、迷える苦しめる人を受け入れる場所は、まだまだたくさんあるのだと信じられる。
Posted by
独身女はバイトに追われる生活をしながら、世界一周に思いを馳せたり。 子どもを連れて家をでたその女友だち、家庭のことばかり話す友だち、独身でカフェを経営する友だち、、 女をとりまく環境を描いたおはなし
Posted by
意外だったけど、仕事の悩み、給料(お金関係)…今の自分の悩みとリンクしていて、参考になった。 同じ悩み抱えて生きてるんだなー! 隣の芝生ばかり見て、右往左往してるなー! 今がいちばんの働き盛り!
Posted by
なんでか分からないけどほんと好きな本。 2019/4/21再読 ナガセが好きなんだろうな。お金なくて世界一周の為にせこせこと貯金しているけど、友達の為には迷いなくお金貸してしまったり、余分なお金を遣うことを嘆くこともせずバイトを増やして休みがゼロになっちゃったり、めんどくさい人に...
なんでか分からないけどほんと好きな本。 2019/4/21再読 ナガセが好きなんだろうな。お金なくて世界一周の為にせこせこと貯金しているけど、友達の為には迷いなくお金貸してしまったり、余分なお金を遣うことを嘆くこともせずバイトを増やして休みがゼロになっちゃったり、めんどくさい人にめんどくさいという態度は取らなかったり、借りたお金はすぐ返さなきゃと誠実だったり。貧乏だけど周りを恨まず羨まず愛があって心が綺麗な姿になんだか気持ちが救われる。最後ちゃんと163万円貯まっていることが分かったのに、世界一周への気持ちは自然と収まり、周りの人たちのためにお金を遣おうと、またそのことに幸せを感じているところもなんだか素敵な女性だな、と思った。 後編の12月の窓辺は読んでて辛くなるくらいひどいパワハラ女が登場。ツガワにいいことはなかったけど、彼女もまた辛い立場にあるのに友人を思いやることができ、また、今後はこう働きたい・こんな職場に就きたい、ではなく自分以外の誰かのこともわかることができるようにと願っている優しさに真の強さを感じた。 2015くらい? 賛否両論ありそうだけど、私はこの作品非常に好きです。夢や理想だけ見てられるのは何も知らないからなのだろう。雲ばっか見てないで、ちゃんと地面見て道作ってかないといけないなってすごい思った。そろそろ家を出るタイミングだ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
表題作もそこそこにおもしろかったんだけど、それよりも 「十二月の窓辺」の方がインパクト強くて……。 作者は、ご自身も職場をパワハラで辞めた、ということなので、 もしかしてこれは経験談……? だとしたらこんな会社、辞めて正解正解!! そんな他人を人前でなじって罵って嘲ってるやつの いる会社なんて、いるだけ損!! なんというかこの方の話は、はじめは「なんのことを 書いてるんだろう…?」とわかりにくいのですが、 それがわかったときの衝撃度やらワクワク感と言ったら。 時々出てくるナガセやツガワの語り口調から、 ちょっと変わってる子、という印象があるのですが、 それがなんだか愛おしくて、「大丈夫大丈夫」と言いながら 頭ナデナデしてあげたくなりました。 ヨーグルト菌虐殺のくだりは、「地味だけどいいぞ!」と 思いました。
Posted by
芥川賞受賞作。 ワーキングプア、シングルマザーとかを盛り込んだ表題作、 作者自身のパワハラ体験をもとに書かれた十二月の窓辺の二作で構成される。 現在も一般企業で働かれているらしいので、 職場の何気ない光景を描くのがうまい。 身につまされる。。
Posted by
短編が2作品掲載されています。どちらの主人公の心情もどこか後ろ向きであんまり感情移入できませんでした。こんな話もあるのかな〜って感じ。
Posted by
芥川賞作品。 変に文学の香りはせず、読みやすい文章だった。日常を切り取って少し前向きにさせてくれる心地良い作品だった。ただメッセージ性は弱く、感情のひだをすくい取るような作品でもなく、良くも悪くも軽い作品だった。
Posted by
氷河期世代ど真ん中、30代、配偶者なし、ワーキングプア 自分の知っている世界だけで満足してはいけないのである。
Posted by