ほんわか! の商品レビュー
書籍情報誌『ダ・ヴィンチ』の連載企画の一部を紹介する本書。趣味が高じて古本屋を開業したことがあるトロさんが、同誌編集と繰り広げる「本についてわからないこと」探求。それぞれの視点が面白いが、「おもしろいことは無駄な動きが呼び込むもの」というコンセプトが通底している。阪神淡路大震災1...
書籍情報誌『ダ・ヴィンチ』の連載企画の一部を紹介する本書。趣味が高じて古本屋を開業したことがあるトロさんが、同誌編集と繰り広げる「本についてわからないこと」探求。それぞれの視点が面白いが、「おもしろいことは無駄な動きが呼び込むもの」というコンセプトが通底している。阪神淡路大震災1年後の神戸取材での無力感と希望もその一つだ。私は東日本大震災で、幸いにも大きな被害を被ることがなかったから、読書が癒しになったと思っていたが、生死に関わる被災者の気持ちに思いが至らなかった。それでも本が役立ってほしいと願う。
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本についてのあれやこれやを実践する記事 本を売ったり、捨てたり、ちり紙交換したり、絶版本を探したり 1994年からダヴィンチに掲載されていた記事のまとめなので 現在の状況に合わないところが結構多い やはりこの人は裁判を傍聴してこその人かな
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本好きには、たまらない調査内容が多かった。 自分でもやって見たい! 最後の章が一番良かった。 英語ができなくてもニューヨークに行ったら本屋に行きたいだろうし、神戸に住んでいる人間としたら、震災の一年後の様子がわかってよかった。
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本の事あれこれ。 震災1年後の神戸の話 お遍路さんの話 写真集を作って送る話 ニューヨークの書店事情
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タイトルのとおり、本についてのわからないこと、ねほりはほり。読みやすし、本好きとしては共感できる一冊。
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北尾さんの実践主義は好きですねえ^^ 気になることは確かめましょう。 おっちゃんの悲哀もにじんでたりして。
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先日、近所にできた”本”に関するお店「Bibliophilic」http://diskunion.net/bibliophilic/ で、買った”本”に関するヨモヤマ話な一冊。 書物にまつわる周辺事情を体当たりで取材していく企画もの。「裁判長!ここは…」の作者で、おもしろおかしく書こうとする文章が、ちょいと苦手で、やってる本人たちのほうが楽しんでるところに、ちょいと引いてします。「本の雑誌ダ・ヴィンチ」にいまだに連載だという長期に亘る努力はそうとうなもんだと思うけど、その莫大な連載の中から選りすぐった14本で、これかぁ、という感じがしないでもない。ひまつぶしに、気軽に読める一冊ではあったけど。文章は、年代が近年のものほど、おふざけ感が減って、読みやすい。おそらく、書籍化するにあたって、当時の連載の文章の最後に、後付けてきに追記した、数行の文章が各章の中で、いちばんおもしろく、含蓄に富んでいる。
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阪神大震災1年後の神戸の書店や、人々の本に対する思いを調査した章には、なるほどと思うことがあった。震災後は本を読む気が起こらなかった、本を読む集中力がなくなった、本は役に立たなかったという声がある反面、本に癒された、日常を取り戻させてくれた、本を読む間は震災を忘れられたという声もありどちらにも共感できた。 ライフラインや交通などの生活の基盤が整った状態で初めて人は本の世界に入っていける。 非常時には本など役に立たないのに、営業を再開した書店が歓迎されたのは、本や書店が役に立たない面を持つからだという。 なくてもいい無駄なものにこそ人を引き付ける力があると。 書店は雑多な人間が時と場所を共にする「欠かせないものじゃないけどなかったらたまらなくさびしい場所」 神戸が復興する日、それは巨大なビルが完成する日ではなく、役立たずの場所が、ごく日常的にオープンし、ごく当たり前に利用される日ではないかと北尾氏は述べている。1996年1月
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読書好き・本好き必見の実験レポートのような本。著者である北尾トロ氏と、彼を囲む個性豊かな編集者達の人柄の伝わってくる、心温まるレポートだ。これは、今なお『ダ・ヴィンチ』で連載中の「走れ!トロイカ学習帳」と同じ安心感を与えてくれる。私も、こんな素敵なおじさんになりたいものだ(失礼)...
読書好き・本好き必見の実験レポートのような本。著者である北尾トロ氏と、彼を囲む個性豊かな編集者達の人柄の伝わってくる、心温まるレポートだ。これは、今なお『ダ・ヴィンチ』で連載中の「走れ!トロイカ学習帳」と同じ安心感を与えてくれる。私も、こんな素敵なおじさんになりたいものだ(失礼)。
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ダ・ヴィンチに連載されてきたものの中から厳選された14本を収録。私のように、読書、というより書籍そのものをこよなく愛する人間には、堪らない一冊だと思う。 ストレスなく読めて、くすくす笑えて、ちょっと考えさせられる、素敵な本だった。
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