最後の恋 の商品レビュー

アンソロジー(著者),阿川佐和子(著者),角田光代(著者),沢村凛(著者),柴田よしき(著者),谷村志穂(著者),乃南アサ(著者),松尾由美(著者),三浦しをん(著者)

2009/11/02

もはや、少年少女が出会うような、初々しい恋じゃない。変わらない恋心なんてない、そんなのとっくに知っている。だけど…。大人になっても「こんなの初めて」ってあったんだ。すれ違いや別れをくり返してきた彼らだけが知る、「最初で最後」のかけがえのない瞬間たち。8人の作家が描き出す、経験してきたすべての恋を肯定したくなる珠玉のアンソロジー。最後の恋、それはつまり、自分史上最高の恋。

一番好きなのは、柴田よしきの「LAST LOVE」

2009/10/21

｢最後の恋｣というタイトルには抵抗があったけど、三浦しをんさんの｢海辺食堂の姉妹｣に惹かれて読みました。心を掴まれたのは、角田光代さんの｢おかえりなさい｣。｢何かとてつもなく分厚い何かで守られている｣そんな安心感。でも、その空間はひとりががんばっても作れるものではないんだと。老婦人の｢おかえりなさい｣空間に胡坐をかいてしまった男は、その後、いっしょになった女性とその空間を紡ぐための気持ちやチャンスを失ってしまうという皮肉な結果に・・・。他の作家さんの持ち味も面白い短編集です。

2009/10/13

あんまりにも営業さんがプッシュするし
ほんとに色んな客層に売れているので
読んでみました。

色んな最後の恋がある。
人間に留まらず。

谷村さんとか三浦しをんさん、結構好きかもしれない。

2009/10/04

三浦しをんの「春太の毎日」が結構よかった。

　なんか今まで僕が読んだいわゆる「恋愛小説」って男の作家多くて、愛とかなんとかをいろいろ語って最後にまぐわって終わりー、見たいな話がばかりで結構萎える。
　たとえば辻仁成とか辻仁成とか、ああ、あと辻仁成とかもいたな。
　はいはい、今ある全てを捨てて二人は一緒になって、そいでなにはともあれセックスすんですよね。まあいい大人なんだから人に報告せずに勝手にセックスでもなんでもやってくれ、って感じであんまり好きではなかったけれど、この本の作家さんたちは（まあセックスもするんだけど）、もっとこうさらっと、とはいえプラトニックを神格化しないで恋愛小説を書いているので読んでいてとてもほんわかした気分になる。

　男女の感覚の違いなのかしらん、とか思ったり。

　村上春樹だかが言ってたように、死とセックスは人間の本質だ思う。本質を隠すような話にリアリティは生まれないと思うけれど、恋愛小説を書くときはそれを変に意識しないで適切な距離で書くのが大切なんだろうねえ、と思った。

2009/10/07

-好きでもないものを、好きなふりはしないと誓います-

こういうテーマありきの短編集は「課題作」ぽくって面白くない、と思って斜めな気持ちで読んでいましたが、これがなかなかいけますね。乃南アサの「キープ」は「もう恋なんてしない」と思っているアラフォー女子に読んでほしい！

2009/10/07

2009.4.27
『春太の毎日』三浦しをん　☆☆☆☆
『ヒトリシズカ』谷村志穂　☆☆
『海辺食堂の姉妹』阿川佐和子　☆☆
『スケジュール』沢村凛　☆☆☆☆
『LAST　LOVE』柴田よしき　☆☆☆☆☆
『わたしは鏡』松尾由美　☆☆☆☆
『キープ』乃南アサ　☆☆
『おかえりなさい』角田光代　☆☆