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沼地のある森を抜けて の商品レビュー

3.6

179件のお客様レビュー

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    31

  2. 4つ

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  3. 3つ

    54

  4. 2つ

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  5. 1つ

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2013/05/04

深淵な物語で、腰を据えて読みました。 女というのは・・・嫌なものですね。。。 ところどころで、『裏庭』との共通点を感じます。

Posted byブクログ

2013/04/27

人が生まれてくる場所をぬか床と例えるあたりが奇抜すぎる。 前半はそこから生まれた人との関わりの話かと思い、わくわくしていたが、どうも違う。もっと重いテーマであった。 ぬか床、フリオ、カッサンドラン、女っぽい同僚… それぞれの設定にきちんと理由があり、上手くできた設定だった。 ただ...

人が生まれてくる場所をぬか床と例えるあたりが奇抜すぎる。 前半はそこから生まれた人との関わりの話かと思い、わくわくしていたが、どうも違う。もっと重いテーマであった。 ぬか床、フリオ、カッサンドラン、女っぽい同僚… それぞれの設定にきちんと理由があり、上手くできた設定だった。 ただ、少々長めなのと酵母の話がつまらないのでとばしとばしで、 話がこんがらがったりしてしまった。 もう一度丁寧に読んだほうがいいかな(覚悟はいるけど長いので)

Posted byブクログ

2013/02/23

ぬか床の中では何が起こっているのか、菌の不思議な世界が、ぬか床の持ち主を巻き込んで、哲学的に展開して行く。これを読んでぬか床が作りたくなる人は稀かな。私はぬか床を作ってみたくなった。『もやしもん』という漫画にもあるように、菌の世界は奥深く、我々人間や植物からは理解できない世界を持...

ぬか床の中では何が起こっているのか、菌の不思議な世界が、ぬか床の持ち主を巻き込んで、哲学的に展開して行く。これを読んでぬか床が作りたくなる人は稀かな。私はぬか床を作ってみたくなった。『もやしもん』という漫画にもあるように、菌の世界は奥深く、我々人間や植物からは理解できない世界を持つ。その生命の在り方は、やはり同じように生命を持つものとして興味深い。 挿入される話は、恐らく菌の世界の話なのだろう。菌の世界の在り方を、物語に落とし込もうとしたのは凄い。

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2013/02/19

ぬか床と微生物と生殖のおはなし。 急死した叔母から受け継いだぬか床はしゃべる上に卵を産む・・・!? 奇妙なぬか床を元の場所に還すため、主人公は古い島へと向かう。 「生」と「死」、「個」と「他」というものに関連した作者の考えが、不思議な雰囲気とともに表現されている作品。 事の真相...

ぬか床と微生物と生殖のおはなし。 急死した叔母から受け継いだぬか床はしゃべる上に卵を産む・・・!? 奇妙なぬか床を元の場所に還すため、主人公は古い島へと向かう。 「生」と「死」、「個」と「他」というものに関連した作者の考えが、不思議な雰囲気とともに表現されている作品。 事の真相の方もそれなりに楽しめた。 抽象的な描写からなる話が挿入されており、思いを馳せるのが好きな人は向いているかも。 コレを読んだ人がどんな解釈をするのか、聞いてみたくなる。

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2013/02/08

ぬか床から生まれるって発想がすごい。 が、読んでた時に別の衝撃的なことを体験したせいでなかみの印象が薄い。また読もう。

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2013/01/19

世界はたった一つの細胞から始まって、その細胞はずっと夢を見てる。 未来永劫、自分がずっと在り続ける夢。それを、色んな風に枝分かれした菌たちが叶えようとする。元の菌は一つだから。 菌の、壮大すぎる冒険って感じ。 最終的には受精の話なのかな。 あんたは変わってる、と言われた「僕...

世界はたった一つの細胞から始まって、その細胞はずっと夢を見てる。 未来永劫、自分がずっと在り続ける夢。それを、色んな風に枝分かれした菌たちが叶えようとする。元の菌は一つだから。 菌の、壮大すぎる冒険って感じ。 最終的には受精の話なのかな。 あんたは変わってる、と言われた「僕」っていうのは…そういう事か。 読んですぐ、ストンと落ちて来る話ではなく、時間をかけ、あるいは読み返して落ちて来る話だと思う。

Posted byブクログ

2013/01/08

ぬか床から始まる物語。そこからまさか、微生物レベルの話になるとは思わなかった。 そもそもぬか床を話の主柱に置いた話に出会うのが初めてかもしれない。 「おなじぬか床はふたつとない。しかもそれは変わりつづける。あとから少しづつ違うものが加わることで、オリジナリティが更新されていく。...

ぬか床から始まる物語。そこからまさか、微生物レベルの話になるとは思わなかった。 そもそもぬか床を話の主柱に置いた話に出会うのが初めてかもしれない。 「おなじぬか床はふたつとない。しかもそれは変わりつづける。あとから少しづつ違うものが加わることで、オリジナリティが更新されていく。」というのが良い。人や個、も同じ。 私は父の繰り返しでも、母の繰り返しでもない。 私たちにまとわりつく「孤」の原点は宇宙で初めて現れた細胞の持っていた孤独。ひとつのものから分裂して出来たそれぞれの個も、少し離れてみるとすべては大きく、緩やかにひとつのものとして考えられる。 かなり壮大な物言いにも思われるけれど、この解釈はなんだか好きだ。 自分というものをポイ、と呑気に手離してしまえるような気持ちになる。 フリオが自らを沼の人ではないか、と言い出すシーンと、 島の村に向かう車中でのシーンが特にすき。 だんだんと増殖する細胞のように、 広がりをみせる久美の物語に ぐっと引き込まれる。 そこまで甘すぎず、ファンタジック過ぎない本作、梨木さんの作品の中でも特にお気に入り。

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2012/11/26

でも、佳子姉さん。 私、本当いうと、分からないの。 こんなに酷い世の中に、新しい命が生まれること。 それが本当にいいことなのかどうか。 いいことなのかどうかは誰にも分からない。 でもね……ほら、動いた。

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2012/11/19

壮大な連綿と続く生命の繋がりを、酵母菌などといった生化学と融合させたお話。 1つ1つが繰り返しで、けれど1つとて同じものは無く、全てがオリジナル。 圧巻でした。 生きること、生きていることに自信を失くしたとき、きっと心の支えとなってくれる。

Posted byブクログ

2012/11/05

着想は梨木さんらしいし、展開もすごいなーと思うのだけど、なぜだか読み進まない、読みにくい小説で、結局、かなり読み飛ばしながら読んでしまいました。 このテーマが、もっと作者の中でこなれたら、また違う形で小説になるかしら? なんて、読み飛ばしたくせに、何様!?という感じの感想ですが。...

着想は梨木さんらしいし、展開もすごいなーと思うのだけど、なぜだか読み進まない、読みにくい小説で、結局、かなり読み飛ばしながら読んでしまいました。 このテーマが、もっと作者の中でこなれたら、また違う形で小説になるかしら? なんて、読み飛ばしたくせに、何様!?という感じの感想ですが。 また、時間を置いて読んでみようかと思います。

Posted byブクログ