眠れぬ真珠 の商品レビュー
45才の版画家の咲世子と28才の素樹の恋愛小説。 「アーティストにとって年を取るということはどういうことか」という問いに対して 「いい面と悪い面がある。いいのは、自分にはできないことが、はっきりわかることかな」 という回答が印象に残った。 若いうちは何者にでもなれる代わりに何...
45才の版画家の咲世子と28才の素樹の恋愛小説。 「アーティストにとって年を取るということはどういうことか」という問いに対して 「いい面と悪い面がある。いいのは、自分にはできないことが、はっきりわかることかな」 という回答が印象に残った。 若いうちは何者にでもなれる代わりに何者でもない事に焦っていた気がする。年を取ると自分にはできないことが分かる、つまり出来ることも明確になり自分というものが確立されていく。 そういうことを考えながら読み終わりました。本筋とはずれてるけど。
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40代の主人公が年下の男と恋に落ちる。 読みやすいけれど、なんだか少し薄っぺらく感じてしまった。 もっとドロドロした感情が出ていてもよかったかも。
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石田衣良さんの本を初めて読みました。 作者さんのことを知らないまま読み始めて、女性の作家さんが書いているものとばかり思ってしまいました。それほど女性の描写やそのまわりの環境の描写も繊細さを感じました。 歳の差の情熱的な恋愛でエンディングも自分好みでした。
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最後まで読んだ一番の感想は、前半の性描写いる?ということだった。。。 読み始めてすぐに思ったのと違うなと思って、読むの止めようかと思ったけど、それ以降は悪くなかった。 単行本発売は2006年らしいので、現在読むと?な箇所もあるけど、風景の描写が綺麗で、カフェ、アトリエの雰囲気が良くて、行ってみたいと思わせる。それから銅版画の製作過程と、二人で美術館に行くシーンが特に良かった。 現在この小説が書かれるなら、更年期という言葉を繰り返さずに表現したのではないかと思う。
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著者、石田衣良さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 石田 衣良(いしだ いら 1960年3月28日 - )は、日本の小説家。本名は石平庄一(いしだいら・しょういち)いしだいらしょういち。ペンネームの由来は本名「石平(いし...
著者、石田衣良さん、どのような方かというと、ウィキペディアには、次のように書かれています。 ---引用開始 石田 衣良(いしだ いら 1960年3月28日 - )は、日本の小説家。本名は石平庄一(いしだいら・しょういち)いしだいらしょういち。ペンネームの由来は本名「石平(いしだいら)」を分割したもの。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 出会いは運命だった。17も年下の彼に、こんなにも惹かれてゆく-。孤高の魂を持つ、版画家の咲世子。人生の後半に訪れた素樹との恋は、大人の彼女を、無防備で傷つきやすい少女に変えた。愛しあう歓びと別離の予感が、咲世子の中で激しくせめぎあう。けれども若く美しいライバル、ノアの出現に咲世子は…。一瞬を永遠に変える恋の奇蹟。熱情と抒情に彩られた、最高の恋愛小説。 ---引用終了 本作は、「島清恋愛文学賞」受賞作になります。 初めて聞く文学賞になりますので、調べてみました。 以下、ウィキペデイアより、引用です。 ---引用開始 島清恋愛文学賞(しませれんあいぶんがくしょう)は、金沢学院大学が主催・運営する、恋愛小説を対象とした日本の文学賞。 ---引用終了
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初石田衣良作品。意外な結末でびっくりしたが、満足のいく終わり方だった。咲世子のような女性に憧れる。でもいざ自分が45歳になったら、若い人がまぶしくて羨ましいという言葉では片付けられないほどの気持ちを抱くのだろう。現実で45歳と28歳ほどの歳の差があるカップルを何組かみたことがあるが、咲世子たちのような情熱さは感じられなかった。小説の中の話であるから当たり前かもしれない。亜由美が死んだのも意外だった。咲世子を襲って、そのまま病院に入るのかと思ったらまさかの死。驚いた。でも、人は人の生と死を通して成長するのだと思った。咲世子は28歳のみなぎる生命力に、素樹は咲世子の静かな情熱に、卓治は亜由美のあっけない死に。全てがいいものをもたらしたとは言えないが、変化という意味では十分なものをもたらしたと思った。
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この作家さんは短編を読んだことはあったけれど長編の恋愛ものを初めて読んだ。適齢期を過ぎた更年期に入ろうかという女性の目線でその年齢を経験してきたような表現に驚く。芸術家特有の感情があるかとも思えて凡人には理解しにくい部分もある。ストーカーのような若い娘に悩まされその子の生い立ちや末路も悲しいけれどそれはこのストーリーのメインの話ではない。 咲世子が掴む恋の結末を堪能できたのは間違いない。
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これまでの石田衣良とはまた違う作風、というよりもあなた男性でしたっけと聞きたくなってしまった。 内容はオーソドックスな恋愛ものだが、描かれる女性像や人生観がなかなか。
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一人一人が自分の弱さと向き合っていて、強い小説だと思った。素敵、優しい。 P101「胸のどこかにひびが入ってしまうほど危険な笑顔だった。」
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主人公と同じ年代だからこそ感じる思いがギューっとつまってる作品。 まだまだ女でありたい、と強く感じました。
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