螺鈿迷宮(下) の商品レビュー
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やっぱ白鳥が登場してからのスピード感は圧巻です。 ギアが二段階くらい上がった感じ。 その差がまたいい。 白鳥が敗北を認めるとこはあんまり見たくなかったな〜。 今回はよりテーマが押し出されてる感じ。 Aiと終末期医療。 作品の発表ペースが早い。 それでいておもしろくてテーマも訴えてて。 現役で医者もやってて。 素晴らしい才能ですね。
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下巻はいよいよ事件解明に乗り出す解決編。終末期医療の問題点を桜宮を舞台に浮き彫りにしていく。患者が次々に死んでいく理由とは? バチスタシリーズの舞台である東城医大と対をなす桜宮病院が本作品の舞台。バチスタシリーズのパラレルストーリーと言ってもいいかもしれない。
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新年度から職場が変わったので読むのに1ヶ月もかけた。内容薄めです。 桜宮市民の死を一手に引き受けてきた碧翠院桜宮病院。その闇はあまりにも深かった。 今後世間には知られることのない、小百合すみれの姉・葵の存在。そして全ての始まりとなった天馬の過去。 巌雄やハナの復讐の気持ちは理...
新年度から職場が変わったので読むのに1ヶ月もかけた。内容薄めです。 桜宮市民の死を一手に引き受けてきた碧翠院桜宮病院。その闇はあまりにも深かった。 今後世間には知られることのない、小百合すみれの姉・葵の存在。そして全ての始まりとなった天馬の過去。 巌雄やハナの復讐の気持ちは理解できるが、私はどうしても自殺幇助ビジネスへ向いた小百合の気持ちが理解できない。私が読み込めていないだけか。 バチスタシリーズでは決して見られない外部から見た東城医大。この道は果たして正解だったのか。もっと違う道があったのではないか。そう思ってももう遅い。巌雄が築き上げたシステムを活用し、決めた道を進むしかないのだ。 東城医大ではやりたい放題の白鳥も、巌雄の前では完敗、と。そんな巌雄をも騙しきった姫宮って… オートプシー・イメージング(Ai)なんて、バチスタシリーズ読んでなかったら知らなかったもんなぁと思うと海堂先生に頭が上がりません。医療はまだまだ不明点がある分、進める道があると信じたい。 そしてラストに救いを用意してくれた海堂先生に感謝。田口藤原ペアへの絶大な信頼や安心は他コンビには出せない。 天馬に田口味を感じるのは私だけだろうか。 最後の女性は一体誰だろう。
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全ては天馬大吉の両親の事故から始まっていた。いや、もっと前からか。火喰い鳥が桜宮の重鎮に噛みつき、碧翠院桜宮病院の実態に気付いても裁くことはできなかった。とことん医療に向き合い先を行く桜宮巌雄には敵わない。そして彼ら自身にの手によって終わらされた。けど物語は終わらない。続く。最後の救いはやはりグッチーか。ミステリーとしてもエンタメとしても医療問題としても面白い作品でした。
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ちゃんと読んでなかったのかと思うほど種々の伏線を覚えていなかった。何を読んでいたのやら。立証不可能な正に完全犯罪システムを確立した桜宮一族の所業は、復讐とはいえ恐怖そのもの。腑抜けた医学生だったからかは知らないが、天馬くんに責任の一端を背負い込ませるのは間違っている。 海堂作...
ちゃんと読んでなかったのかと思うほど種々の伏線を覚えていなかった。何を読んでいたのやら。立証不可能な正に完全犯罪システムを確立した桜宮一族の所業は、復讐とはいえ恐怖そのもの。腑抜けた医学生だったからかは知らないが、天馬くんに責任の一端を背負い込ませるのは間違っている。 海堂作品に出てくる女性はまともな人が少ないイメージだが、著者のイメージか実体験に因るのだろうか。男女問わず相変わらずぶっ飛んだ性格の登場人物ばかりだった。
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桜宮病院の顛末が描かれた下巻。 いつの間にか桜宮病院の患者兼すみれエンタープライズ社員となっていた天馬。 結果的に内部事情を探り易い立場になったのを利用し、 葉子から依頼された調査を進める。 そこで天馬は、この病院での患者死亡に奇妙な点がある事に気付く。 ある時に急に亡くなる事...
桜宮病院の顛末が描かれた下巻。 いつの間にか桜宮病院の患者兼すみれエンタープライズ社員となっていた天馬。 結果的に内部事情を探り易い立場になったのを利用し、 葉子から依頼された調査を進める。 そこで天馬は、この病院での患者死亡に奇妙な点がある事に気付く。 ある時に急に亡くなる事。その予兆としてバラの花が一輪、患者の元に届けられる事。 そして三階の病室に行くと一日以内に亡くなり、即座に解剖〜火葬まで行われる事。 それとなく探りを入れる天馬だが、そこには桜宮の大きな闇が隠されていた。。。 だんだん医療ミステリーというよりかは軽いホラーチックというか、 不思議な感覚の物語となっていく。 ベースには終末医療の問題が描かれているものの、 自殺幇助のネットワークやら薬物問題やら 「医療の闇」的な部分がぞろぞろと登場する。 例によって白鳥が桜宮巌雄病院長に果敢に挑むのだが、 この院長は酸いも甘いも噛み分け、様々な覚悟を持っている強敵。 さすがの白鳥でも、上手く事を運べない様子。 これはこれでやはり新鮮だった。 後半に進むにつれ、桜宮と天馬の繋がりなども見えてくるのだが、 如何せん余計な(?)言い回しが多くて若干クドイ。 というか、判りづらい部分もある。 桜宮病院がなくなり東城医大付属病院が全てを一手に引き受けると、 一体どのように大変になるのだろう。ちょっとわからなかった。 ただ、ラストで電車に乗っている女性にはちょっと驚いた。 続編も考えているらしいので、楽しみではある。 出来ればすみれと田口の絡みを見たかったが…もしかすると別の作品で描かれるかも。 海堂尊のシリーズは全部リンクしてるので。
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と言って下巻。 なんとなく、巌雄先生を 柳葉敏郎が演じていたんだな と思い出しながら読んでいました。 小説の印象としては もう少し年配の俳優さんが あっているのかな・・・ と思ったのですがね。 この安楽死だか尊厳死だか はたまた快楽殺人だか というような展開。 今読んでも、巌雄先生と白鳥の やりとりは興味深いですね。 医学と医療技術の世界が日進月歩で 進化し続けていますが 社会倫理や医療倫理って あまり変わらないんですよね、今でも。 これを読んでても 十分に理解できない所がありますが、 それだけ医学の世界は 奥深き所のジャンルなんだな と独りまとめをしていました。 最後のシーンで 今後絡んでくるのか?が 楽しみですね。
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既存のシリーズと比べて、また一つ雰囲気が異なっている印象。あわや自分が殺されるのでは…という場面や、ラストの病院丸ごとの炎上など、少し現実離れしたドラマ感強めな作風なっている。終末期医療、自殺サークル、病院ビジネスなどのテーマが組み込まれている。
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医療モノとして面白かった。ただ、桜宮病院…死に真摯に向き合っていたと言えるのだろうか?闇って要るのかな
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再読。 落第医学生・天馬大吉は腐れ縁の幼馴染にハメられるような形で碧翠院桜宮病院に潜入、図らずもボランティアから入院患者となってしまうが(全部姫宮のせい)、終末期医療を担う医療機関であるとしても人が死にすぎることに違和感を抱く。 明かされた病院の裏の顔は、もうこれ以上ないほど真っ黒(天馬くんは殺されかけるし)。だけど、何故か東城大学の方が悪者に思えてしまうし、桜宮一族の面々に肩入れしたい気持ちになってしまう。 桜宮一族の双子の姉妹の片割れ・すみれも「人は周りを傷つけずには生きられない」と言っている。そうなんだよなぁ。 ラストでは、双子の姉妹のうち、すみれが逃げるかのように見せかけて、逃げたのは小百合だったことが「本当に、詰めが甘いんだから」というセリフによって読者に示される。 でもこの話はこれで終わりではない。 ……というわけで、続編『輝天炎上』を読みたくなってしまった。
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