人間の覚悟 の商品レビュー
「自然法爾」「往相還相」「世間虚仮 唯佛是真」「自他一如」「則天去私」等々、仏教観満載。 「覚悟」とは「明らかに究める事」そこには絶望も希望もない。事実を真正面から受け止めるしかない。
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非常に読みやすくておもしろかった。 たくさん線を引きました。 P7.『どんな人でも、自分の母国を愛し、故郷を懐かしむ気持ちはあるものだ。しかし、国を愛するということと、国家を信用するということとは別である』 現代ではここがごっちゃになってしまっている印象
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今の自分には、毒にも薬にもならなかった。 良い言葉や、ためになる話のオムニバス。 悲劇を広げて危機感を煽ってる?
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生きているだけで価値がある、というのは、実は人は生まれた時から何らかの関係を持っていて、そこで繋がりがあるから価値があるのだと思います。 僕は、純粋に『生きているだけで価値がある』とは思いません。やっぱり、何か自分にしかできない事やアイデンティが持てないと価値が見出だせないと思い...
生きているだけで価値がある、というのは、実は人は生まれた時から何らかの関係を持っていて、そこで繋がりがあるから価値があるのだと思います。 僕は、純粋に『生きているだけで価値がある』とは思いません。やっぱり、何か自分にしかできない事やアイデンティが持てないと価値が見出だせないと思います。で、生きていれば誰かと某かの関係を築き、刺激し合ったり、心地よくなったり、深く関わり合ったり、その関係の連続性が、現代では見えづらくなっているのではないでしょうか。その事に気付き、他力を信じる事が、著者の言いたい事なのだと思います。 熊木杏里の『一千一秒』という曲の歌詞に、 いつまでもあなたの傍らで 冬の後の春のように 独りというこの運命も ありのまま辿れるように というものがあって、これなんかも、人間は結局独りだという孤独と、けれども愛する人の傍に居たいという繋がりを持つ事の矛盾の葛藤が、短い詞に込められています。 『あきらめる』が『明らかに究める』、諦念ではなく達観するという意味であると著者は言いますが、これなんかも、『人間一人』を『明らか』にし、それでも『繋がりを求める』という『究め』が人間なのだと思い知らされます。そして、そのバランスが崩れると、太宰治のような道化師になったり、あるいは逆に秋葉原殺傷事件の犯人のように逆恨みしてしまうのではと思います。 関係を築き、それを続けていく行為の最上は、結婚して子どもを育てていく事だと思います。現代ではこの営々が崩れてきているから危ないのです。それは、『覚悟がないから結婚できない』のか、『結婚できないから覚悟がない』のか、どちらかは分かりませんが、最近特に思うのは、彼女作ってエッチしたいという事です(笑)。どうにも性欲が止まらないです……。 欲と言えば、引用にもあったように、香山リカの理性主義は反対です。先に感情があって、それを理性が律するのであって、情を排して理性だけにするというのは、人間そのものを否定しているように思います。「理性がなければケダモノと同じだ!人間だけが理性を持っている!」と言われそうですが、理性一辺倒では駄目だと言いたいのであって、それは科学者でもそうだと思います。パッションが無ければ研究はできません。 要がなければ扇は開かない。ここでの要は情で、扇は理性。両方なければ意味がありません。これもバランスの問題ですが、き要は情なので、それを大事にしないといけないと思います。 僕の評価はA-にします。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これからの国家の信用とは、統計やデータでは見えない人間の真の感覚とは、鬱という状態について、自分と他人とは、そして覚悟とは。人間の存在そのものを考えさせられる本。
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他力の考え方はとても深く考えさせていただいた。 「今は、やめとくか。」 そう自分で判断したとき、実はその直感こそが他力であり、自分にとっての正解であることが多い。 私は車選びで理性で考え尽くし、完璧な車を選んだのにすぐに飽きたことがある。なんでだろうと思ったが、直感を無視していた...
他力の考え方はとても深く考えさせていただいた。 「今は、やめとくか。」 そう自分で判断したとき、実はその直感こそが他力であり、自分にとっての正解であることが多い。 私は車選びで理性で考え尽くし、完璧な車を選んだのにすぐに飽きたことがある。なんでだろうと思ったが、直感を無視していたからだと気づいた。
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人口が減り、高齢化が進んでいることを、正面から受け止めることなく、未だに所得アップや売上げ増大というものに向かって流れる現代。 現状をしっかり見据え、下手な期待や闇雲な楽観視をすることなく、等身大の身の処し方をしていかないと、国や会社は何も守ってくれないよというメッセージと受け止...
人口が減り、高齢化が進んでいることを、正面から受け止めることなく、未だに所得アップや売上げ増大というものに向かって流れる現代。 現状をしっかり見据え、下手な期待や闇雲な楽観視をすることなく、等身大の身の処し方をしていかないと、国や会社は何も守ってくれないよというメッセージと受け止めた。 何となく分かっていながら、受け止められない自分がいる。
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年を重ねるに従って、様々な状況に置かれ、より良い選択をせまられる。 自分の寿命がどれだけで、どう生きるべきか、考えさせられる時期くる。 まだ、仕事に追われてそうした余裕もない。自分の思うように生きて、なおかつ、人から惜しまれ死期を迎えられたなら幸せだろうが、うまくいかない事ばかり...
年を重ねるに従って、様々な状況に置かれ、より良い選択をせまられる。 自分の寿命がどれだけで、どう生きるべきか、考えさせられる時期くる。 まだ、仕事に追われてそうした余裕もない。自分の思うように生きて、なおかつ、人から惜しまれ死期を迎えられたなら幸せだろうが、うまくいかない事ばかり。考えさせてくれる本だ。
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自分は思っているほど完璧ではない。むしろ、瑕だらけである。にもかかわらず、多くの人はそれに気付いていないか、あるいはそれに気付かないふりをしている。だから「自分は大丈夫」「自分に限って……」というような思考に陥ろうとするのである。 本書は五木さん流の「覚悟のススメ」。どうせ...
自分は思っているほど完璧ではない。むしろ、瑕だらけである。にもかかわらず、多くの人はそれに気付いていないか、あるいはそれに気付かないふりをしている。だから「自分は大丈夫」「自分に限って……」というような思考に陥ろうとするのである。 本書は五木さん流の「覚悟のススメ」。どうせ完璧ということには、なりっこない。だったら、それを「覚悟」し、そのうえでの行動を考えるべきではないか。 日本は所詮小国。今後、世界を引っ張るほどの力は復活しないのではないか。 心に「愁い」があるのは当たり前。「鬱」には誰もがなる。 「悪」はみんなの心に等しく存在する。 などなど。つい、根拠もなく期待してしまったり、忌避してしまったりということと真正面から向き合う「覚悟」を忘れてはならないのである。本書を読んで「覚悟完了」してはいかがか。 【目次】 覚悟するということ――序に代えて 第一章 時代を見すえる 第二章 人生は憂鬱である 第三章 下山の哲学を持つ 第四章 日本人に洋魂は持てない 第五章 他力の風にまかせること 第六章 老いとは熟成である 最終章 人間の覚悟
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生き方についての哲学書。 古典的なニュアンスを持つが、現代の若者から共感されそうな生き方を説いていると思う。 現代の若者とはいっても、自己啓発していつか成功してやる、という野心的な方ではなく、時代の流れに任せて、自分の裁量を自覚して今を生きる方。 1日1日を大切に、1歩1歩自分の...
生き方についての哲学書。 古典的なニュアンスを持つが、現代の若者から共感されそうな生き方を説いていると思う。 現代の若者とはいっても、自己啓発していつか成功してやる、という野心的な方ではなく、時代の流れに任せて、自分の裁量を自覚して今を生きる方。 1日1日を大切に、1歩1歩自分の頭で考えて生きる、そういう考え方を学べた本です。
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