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時間封鎖(上) の商品レビュー

4.1

45件のお客様レビュー

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2011/12/17

ヒューゴー賞受賞のハードSF。主人公の医師と幼馴染の兄妹を軸として、彼らの主観では数十年、実際の経過時間では数十億年の時間の間の話。異なる時間軸(現在と過去)の2物語が同時進行。映画的手法。設定が難解だが、人物描写が丹念で物語が立体的になっている。難点は、地球的危機の割には、物語...

ヒューゴー賞受賞のハードSF。主人公の医師と幼馴染の兄妹を軸として、彼らの主観では数十年、実際の経過時間では数十億年の時間の間の話。異なる時間軸(現在と過去)の2物語が同時進行。映画的手法。設定が難解だが、人物描写が丹念で物語が立体的になっている。難点は、地球的危機の割には、物語が限定的な組織や人間関係の中だけで進行することくらいか。

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2011/10/27

久しぶりのSF。しかもヒューゴー賞受賞作品。 あるとき地球を膜が覆った。その幕の内側は時間が止まったかのごとく進む。その間に幕の外では時間がどんどん進み、太陽が膨張し地球が飲み込まれるのまでの時間が間近に迫る。 人類は時間の遅れを逆手にとって火星のテラフォーミングを企画。...

久しぶりのSF。しかもヒューゴー賞受賞作品。 あるとき地球を膜が覆った。その幕の内側は時間が止まったかのごとく進む。その間に幕の外では時間がどんどん進み、太陽が膨張し地球が飲み込まれるのまでの時間が間近に迫る。 人類は時間の遅れを逆手にとって火星のテラフォーミングを企画。地球時間ではあっという間に火星では文明が発達し、地球を超えた数々の科学技術が火星で育った人類から地球に残っている人類へ逆輸入される。 事態打開の光が見え始めた瞬間、火星をも巻き込んだ膜が突如失われ地球を飲み込む直前の膨張した太陽が地球を焼き尽くすべく襲う。人類はどうなるのか、そもそも膜は誰が作ったのか。 私なりのあらすじはこんなところだが、まさにワクワクする展開だ。最後の数ページになってもワクワク感は持続する。膜の作者が明かされ、事態が解明され、そして大団円へ。 現代のSFだけに作りづらいところがあるだろうが、ファンタジー要素いっぱいのすばらしいSFだったと思う。上下巻があっという間だった。やっぱりSFは楽しいなぁ。 この作品は三部作になるそうだ。本作 Spinだけでなく、次作 Axis、最終 Vortex まで読破したいなぁ。なぜなら、オーバーロードの謎はまだ解き明かされていないのだから。

Posted byブクログ

2011/09/12

始めの子供時代は人間関係の描写が多く、しぶしぶ読んでました。が、主人公が医者になったあたりからテラフォーミングの計画が始まり、先が気になってどんどん読めました!! (o^-^o)今後の盛り上がりに期待。

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2011/06/28

ある晩、地球が暗黒の界面に包まれた。 界面に包まれた後、界面の中では外界の1億分の1のスピードで時間が流れるようになる。 そして、永遠と思われる太陽にも寿命がある、という事実。 内部の原子核を燃やし尽くし、その活動を終えるまで、あと50億年。 これらが意味することは…

Posted byブクログ

2011/05/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最近古典とも言える時代のSFばかり読んでいたため、つい数年前に(日本語訳は)発売された本書は時代背景の描写も含めて目新しい新鮮さがありました。しかし何と言ってもこの本の良さはSFジャンルを超えた幼年期から続く主人公のプラトニックな恋の結末や、人物描写と心理描写の丁寧さといった文学書としても秀作と呼べる筆力ではないでしょうか。きっと日本語訳も素晴らしいのでしょう。 内容はつい先日読んだ「宇宙消失」を思い浮かべるような舞台設定で始まります。地球がすっぽりとスピンと呼ばれる膜で包まれて、時間から取り残される設定です。そんな中、地球滅亡の時代を必死に生き抜く人々と、スピンの謎に挑む主人公たちの両方の視点で丁寧に描写された時代が読み手を惹きつけます。 自分がこのSFを気に入った最大のところは、ラストの希望ある終わり方でしょうか。自分の信条で映画も小説もすべての創作ジャンルに共通して課せられた使命は「希望」を与えることだと信じているので、どんなに面白くても希望のない終わり方、自虐的なラストは論外です。その点、本書もきちんとラストは素晴らしい新世界への希望で繋がれているので、読後感も良かったです。 最近の著作でもこんな名作&大作のSFがあったのですね。続編の「AXIS」も是非読んでみようかと思います。

Posted byブクログ

2011/04/09

テラフォーミングをテーマにSFを書くとこうなるのかという感じ。ある意味、無理なく、面白く読めている。

Posted byブクログ

2011/04/01

意図した場面展開なのだが、今いつのことを話しているのか理解するのが難しかった。 上下巻に分かれているのでボリュームはある。 しかし、SFというジャンルに期待した未来感というか、ワクワク感に乏しかった。

Posted byブクログ

2011/05/22

やばい。結構はまってしまった。 地球の時間が急激に変化したという事。物語の主人公の過去、未来の物語の進展についていけずいまいち理解できていません。 しかし、下巻を読みたくてわくわくしている自分がいる事はたしかです。

Posted byブクログ

2018/11/10

ある日突然、地球は「膜」に包まれた。やがて、この膜の内部では時間が遅く進んでいることが分かるわけだが、その差なんと1億倍。そう、地球の1秒が膜の外では1億秒(約3年)に相当するのだ!このままでは、そう遠くない未来に地球は膨張する太陽に飲み込まれる。飲み込まれれば、もちろん地球は蒸...

ある日突然、地球は「膜」に包まれた。やがて、この膜の内部では時間が遅く進んでいることが分かるわけだが、その差なんと1億倍。そう、地球の1秒が膜の外では1億秒(約3年)に相当するのだ!このままでは、そう遠くない未来に地球は膨張する太陽に飲み込まれる。飲み込まれれば、もちろん地球は蒸発して宇宙の塵となるだろう。如何にしてこれを避けるか。あるいは、避けることはできないのか。解決できなければ地球消滅という極めて困難な問題を目の前に突きつけられ、切羽詰まった状況に追い込まれた人類は「聞いただけで興奮し心躍る解決法」で立ち向かう…。壮大なスケールで進む物語。下巻を読まずにはいられない。

Posted byブクログ

2010/10/31

ベストSF2008 海外編第一を獲得した作品。ある夜空から星が消えて。地球の時間だけが1億分の1になってしまった。人類は、地球の時間をコンロトールしている物体をスピンまたは仮定体と呼ぶようになった。人類はこれを打開するために、火星に播種ロケットを打ち込み、火星をテラフォーミングす...

ベストSF2008 海外編第一を獲得した作品。ある夜空から星が消えて。地球の時間だけが1億分の1になってしまった。人類は、地球の時間をコンロトールしている物体をスピンまたは仮定体と呼ぶようになった。人類はこれを打開するために、火星に播種ロケットを打ち込み、火星をテラフォーミングする遠大な計画が立案され、ロケットが打ち上げられる。そして火星に生命の営み、文明が進化していく様が観測された。が、火星もスピンに覆われてします。火星がスピンに覆われる前に、一人の火星人が地球に来ていた。

Posted byブクログ